シネックス、「iHome」のiPodスピーカー'10年モデルを披露

　シネックスは21日、米SDI Technologiesの「iHome」ブランドのiPhone/iPodスピーカー新製品を発表。2010年内に日本で発売する3モデルや、現行製品のラインナップを披露した。年内発売の新ラインナップは下表の通り。価格はいずれもオープンプライス。

■ 2010年発売の新モデル「iA100」、「iP3」、「iP56」

　3モデルとも、iPhone/iPodの楽曲再生に対応したスピーカー。iPhone 4も動作確認済みとしている。また、iA100はiPadも装着可能。

アラームクロック搭載のiA100

　アラームクロック搭載モデル「iA100」はFMラジオやBluetoothなども搭載した高機能モデルで、無料のiPhone/iPod touchアプリ「iHome + Sleep」と連動可能なことも特徴。このアプリでは、複数のアラーム設定や、睡眠時間などの記録、FacebookなどSNSサイトとの連携などが行なえる。

　iA100は、圧縮音源の補間技術「Bongiovi Acoustic DPS(Digital Power Station)」も搭載。Bongiovi AcousticはアーティストのJohn Bonjoviの叔父であるTony Bongiovi氏の会社で、この技術は圧縮音源で失われた高域部分を独自のアルゴリズムで補完し、高音質化するという。ステレオミニのライン入力も備える。

　「iP3」は、コンポーネント映像出力も備えたiPhone/iPodスピーカーのプレミアムモデルで、iA100と同様に「Bongiovi Acoustic DPS」を搭載。スピーカーはネオジウムマグネット搭載の3.5インチ径同軸ユニットを採用する。アンプは出力50W。ライン入力も搭載する。

　ポータブルモデルの「iP56」は、リチウムイオン充電池を内蔵し、持ち運んで音楽が楽しめるというiPhone/iPodスピーカー。SRS TruBassを搭載。ライン入力も装備している。

iA100の背面端子	ポータブルモデルのiP56	iP56の背面

50Wアンプを搭載し、映像出力も備えたiP3	iP3の背面	Dockコネクタ部

米国や日本で発売済みの製品も展示。カウントダウンタイマーを備え、ゴム素材により汚れてもふき取りやすいキッチン向けモデル「iP39」(左)や、アラームクロック搭載の「iA5」(中央)、再生中にカラフルなライトが点灯する「iH150」(右)など

■ 米国No.1シェアを獲得。ホテルなどの法人需要にも期待

SDI technologies米国本社のChris Gowdy副社長。手にしているのは米国で販売しているポータブルスピーカーのiHM79

　発表会には、SDI technologies米国本社のChris Gowdy副社長が来場。米NPDグループの調査によると、iHomeシリーズは米国の'09年iPodスピーカー市場において台数ベースで22.1%、金額ベースで19.4%のトップシェアを獲得していることを紹介し、'10年も引き続き高いシェアを維持していることをアピールした。

　引き続き登壇したシネックスの中村明CE事業部長は、日本での展開について説明。米国に比べ日本では認知度がまだ低く、販売実績は月数千台としているが、現在2,500万台が出回っているというiPod/iPhone/iPadの市場からみて、スピーカー製品も年々増えていくととらえているという。

　一方で、iHome製品は日本のアップルストア7店舗で試聴できるものの、多くの家電量販店では実機が展示できていない点を現状の課題とし「大手基幹店の全てで現行品を試聴できる環境を整えたい」とした。

　コンシューマ市場以外に、ホテルなどの法人需要の拡大も見込んでおり、既に日本のヒルトンホテルのエグゼクティブルームに納入したという実績も紹介。海外からのビジネスマンが、日本のテレビ/ラジオ番組ではくつろげないという現状から、今後もホテル用途には大きな需要が見込めるという。同社はコンシューマ/法人両方の拡販により、年末までに現在の約2倍となる5,000台/月の販売を目標としている。

シネックスの中村明CE事業部長	iHomeの'09年米国シェア	ホテルなどの法人需要も見込んでいる