パナソニック、2眼式3Dカメラなど業務用新機器発表

-AVC-Intra対応のハンディも。NABショーで展示


 パナソニックは、業務用の一体型2眼式3Dカメラの新モデル「AG-3DP1」を発表した。2011年秋発売予定で、価格は未定。ほかにも、AVC-Intraコーデックに対応したハンディカメラ「AG-HPX250」や、AVCCAMシリーズの新モデル「AG-AC160」、「AG-AC130」を発表。現地時間の4月11日より米ラスベガスで開催される全米放送機器展「2011 NABショー」で展示される。



■AG-3DP1

AG-3DP1

 AG-3DP1は、P2HDシリーズの一体型二眼式3Dカメラ。レンジをワイド/テレの両側に拡大させた、新開発の17倍(目標値)二眼式ズームレンズを搭載。また、光軸・画角など撮影前のレンズ調整が不要。フォーカス、ズーム、アイリスも左右二眼が同期して作動するという。また、レンズのリモートコントロール(フォーカス・ズーム・アイリス・コンバージェンス)にも対応する。

 センサーは220万画素の1/3型3MOS。記録にはAVC-Intraコーデックを採用。左右の眼用映像どちらも、1,920×1,080ドット、10bit、4:2:2で3D撮影が可能。記録メディアはP2カードで、左目用映像を2枚のP2カ-ドに同時記録するモードも用意。2Dカメラとしても使用できる。ほかにも、マルチカメラ同期収録とカメラ延長システムにも対応。クイック/スローモーション撮影が可能なVFR(バリアブル・フレームレート)機能なども備えている。




■AG-HPX250

AG-HPX250

 AG-HPX250は2011年秋の発売を予定している、記録媒体にP2カードを採用した「P2HD」シリーズ新モデル。価格は未定だが米国で6,500ドル以下で発売予定だという。

 ハンディカメラでありながら、初めてAVC-Intraコーデックをサポート。センサーは高感度・低ノイズの1/3型、220万画素U.L.T.(Ultra Luminance Technology)3MOS。1920×1080ドット、10bit、4:2:2で高画質撮影が行なえるという。

 一体型のレンズは、新設計の21倍ズームレンズを搭載。カム式ズーム・フォーカス・アイリスの3リングを備え、交換レンズに近いマニュアル操作ができるという。複数カメラの同期ができるGENLOCK入力・TC入出力も装備。HD SDI出力も備え、マルチカメラを用いた中継・収録など放送業務にシステム対応できる。




■AG-AC160/AG-AC130

AG-AC160/AG-AC130

 両モデルとも2011年秋の発売予定で、価格は未定。米国ではAG-AC160が5,500ドル以下、AG-AC130が4,000ドル以下になる予定。記録メディアはSDメモリーカードを採用する。

 AVCCAMシリーズの新型ハンドヘルドカメラで、新開発の21倍ズームレンズを搭載。カム式ズーム・フォーカス・アイリスの3リングも備えている。

 センサーは1/3型220万画素U.L.T.(Ultra Luminance Technology)MOSで、業務用AVCHD PH モードにより1,920×1,080ドットの映像を高画質撮影できる。上位モデルのAG-AC160は、フルHDでのスロー/クイックモーション撮影(VFR機能)や、HD SDI出力に対応。また、2機種ともDV(SD)収録モードを備え、汎用性を拡げている。




■その他

 3D関連では、マルチフォーマットライブスイッチャー「AV-HS450」に装着する事で、映像エフェクトに対応した本格的な3D映像のスイッチングが可能になる「3Dアウトプットボード」や、3D映像のモニタリング用液晶モニター「BT-LH2550」、3D撮影アシスト機能を搭載した小型液晶モニタ「BT-LH910」なども展示する。

 2D関連でも、P2カムの「AJ-HPX3100G」用ワイヤレスモジュールを商品化。タブレット端末やスマートフォンを活用したファイルベースカメラの新しい使い方提案も実施するという。

 また、2012年7月27日から英ロンドンで開催されるロンドンオリンピックにおいて、「DVCPRO HD」が公式記録フォーマットに決定した事も発表されており、公式映像制作にP2HDカメラ「AJ-HPX3100」や、P2ポータブルレコーダー「AG-HPD24」などを含む、P2HDシリーズが使われる予定。


(2011年 4月 11日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]