イメーション、TDKブランドのiPod/USB対応スピーカー

-ラジカセを模した個性派デザイン。キューブ型も


左から、キューブ型の「SP-XA6701」、2.1chタイプの「SP-XA6803」、2chの「SP-XA6802」

 イメーションは、TDK Life on Recordブランドのオーディオシステムとして、iPodやUSBメモリの再生機能を備え、ラジオも搭載したアクティブスピーカー3機種を5月15日に発売する。価格は全てオープンプライス。店頭予想価格は2.1chタイプの「SP-XA6803」が54,800円前後、2chの「SP-XA6802」が44,800円前後、キューブ型の「SP-XA6701」が32,800円前後。

 いずれも、同社高級オーディオシリーズ「XA Premium Series」の製品。形状が似ている事から、上位2機種は「Boombox」(ブームボックス/海外で大型ラジカセを意味する)、「SP-XA6701」は「Sound Cube」という愛称が付けられている。



■プレーヤー機能も内蔵

 いずれのモデルも、USB入力を1系統、ステレオミニ、標準プラグ、RCAのアナログ音声入力を各1系統装備。iPod/iPhoneとのデジタル接続が可能で、iPod内の楽曲を高音質再生できるほか、USBメモリなどを接続し、内部のMP3/WMA(どちらも320kbps以下)を再生する事も可能。

 標準プラグのアナログ入力には、ギターなどを接続でき、iPodなどの音と、ギターの音をミックスしてスピーカーから出力可能。ミックスバランスの調整もできる。音楽に合わせて、楽器の練習をするといったニーズにも対応できる。

 また、上位2モデルはAM/FMチューナも搭載。キューブタイプの「SP-XA6701」もラジオを搭載しているが、FMのみとなる。

2.1chタイプの「SP-XA6803」2chの「SP-XA6802」キューブ型の「SP-XA6701」

 ユニットはツイータ3cm径、ウーファ15cm径の同軸ユニットを採用。2.1chタイプの「SP-XA6803」は、同軸ユニットを筐体前面左右に配置し、中央に同じく15cm径のウーファを搭載。2ウェイの2.1chシステムとなる。筐体はリアバスレフ。

「SP-XA6802」の側面。USB入力と各種アナログ入力を装備しているツイータ3cm径、ウーファ15cm径の同軸ユニットを採用「SP-XA6802」の背面。バスレフポートを備えている

 2chの「SP-XA6802」は、同じ15cm径の同軸ユニット2基を前面に搭載した2ウェイの2chタイプ。筐体はリアバスレフ。キューブタイプの「SP-XA6701」は、4面にユニットを搭載。左右の面に15cm径の同軸ユニットを備え、前後にはパッシブラジエーターを備え、広がりのあるサウンドが再生できるのが特徴。筐体は密閉型となる。

「SP-XA6701」は、側面に同軸ユニット、前後の面にパッシブラジエーターを備えている「SP-XA6701」の上部。平らになっているため、iPodなどの置き場としても使用できる「SP-XA6701」下部にある入力端子部

 3機種ともイコライザーを備え、高音域のレベルを±10dBの幅でチューニング可能。EQビジュアライザーも備え、音質の変化をグラフィックで確認できる。なお、操作ボタンやグラフィック・楽曲名などを表示するディスプレイは、電源をONにするとフロントパネルに浮かびあがる。ボタンにはタッチセンサーを採用。なお、音楽ファイルに含まれるタイトルなどは、日本語表示に対応していない。

操作ボタンやグラフィック・楽曲名などを表示するディスプレイは、電源をONにするとフロントパネルに浮かびあがる「SP-XA6803」と「SP-XA6802」の天面にもプレーヤーなどが置けるくぼみが設けられている

 ACアダプタでの動作に加え、単一電池での動作も可能。2.1chの「SP-XA6803」は12本、2chの「SP-XA6802」は10本、キューブタイプの「SP-XA6701」は12本使用する。いずれのモデルも電池で約6時間の連続稼動が可能。無操作電源OFF機能なども備えている。

 「SP-XA6803」のフロントにはアクリル樹脂を使っており、周囲にはアルミダイキャスト製のフレームを採用。上部にハンドルも設けており、手が触れる部分には本革を使っている。2chの「SP-XA6802」も同様のフロントパネルやハンドルを備えているほか、本革製のキャリングストラップも装備。キューブ型の「SP-XA6701」も、本革を使ったハンドルを備えている。

「SP-XA6803」の上部に用意されているキャリングハンドル「SP-XA6802」のキャリングストラップ

 内蔵アンプの出力は、「SP-XA6802」と「SP-XA6701」が10W×2ch。「SP-XA6803」は10W×2chに、15Wのサブウーファ出力も搭載する。

 外形寸法と本体の重量は、「SP-XA6803」が610×152×394mm(幅×奥行き×高さ)、11.8kg。「SP-XA6701」が508×102×338mm(同)で、6.8kg。「SP-XA6701」が259×259×259mm(同)で、5.7kg。



■世界のユーザーのニーズに応える

コンシューマ商品マーケティング本部の桂幹本部長
発表会ではギターを接続して、iPodとミックスして出力するデモも行なわれた

 海外でも販売するモデルとなっており、開発にあたっては 東京、サンフランシスコ、シドニー、ベルリン、マンチェスターなどでエンドユーザーが音楽再生機器に求めるニーズをリサーチしたという。

 その結果について、コンシューマ商品マーケティング本部の桂幹本部長は「皆さんデジタル機器を使い、手軽に音楽を楽しんでおられる。しかし、音質も含めて、必ずしも“不満が無い”わけではない事が見えてきた」という。

 同時に「音楽が好きな人、音楽に対して情熱を持っている人からは、自身の音楽経験や音楽に対する情熱を増幅するような個性的な製品を求める声も大きかった」という。そこで、リサーチの結果、操作性や入出力端子などの機能的なニーズにとどまらず、質感や操作感などの感覚的ニーズ、アナログ的なセンスなどの思想的ニーズも重視し、開発を進めたという。

 その上で、視覚的なインパクトも重視したデザインや、高級感のある仕上がり、iPodとのデジタル接続などの機能をアピール。同社のオーディオブランドメッセージである「聴く、をデザインする。」の紹介も交えながら、「時代のニーズを少し先取りた製品で、今後も音楽を楽しむライフスタイルを提案し、より豊かな音楽生活をデザインしていきたいていきたい」と語った。なお、デザイン性の高さを活かし、今後は量販店だけでなく、インテリアショップなどにも販路を広げる予定だという。



(2011年 4月 14日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]