オンキヨー、世界初の「DTS Neo:X」搭載AVアンプ
-最上位「TX-NA5009」など2モデル
TX-NA5009の内部レイアウト |
オンキヨーは、世界初というDTS Neo:X対応のAVアンプ「TX-NA5009(B)」、「TX-NA1009(B)」を9月16日より順次発売する。
TX-NA5009は、9.1ch対応で、オーディオ回路のトロイダルタイプの電源トランスを搭載するなどで音質強化を図った最上位モデル。9月25日に発売し、価格は367,500円。TX-NA1009も9.1ch出力に対応し、9月16日より発売。価格は241,500円。
最大11.1chまでのサラウンド環境を構築可能とする「DTS Neo:X」に世界で初対応。なお、TX-NA5009/NA1009ともに、アンプは9.1chのためフロントハイスピーカーを含む9.1ch再生となる。
TX-NA5009 | TX-NA1009 |
また、フロントハイスピーカーにより高さ方向の表現を向上する「ドルビープロロジックIIz」や「Audyssey DSX」再生にも対応。また、Marvell Qdeo技術による4Kへのアップコンバート出力や、ビデオプロセッサ「HQV Vida VHD1900」の搭載によるSD→HDへの高画質アップコンバートなどの高画質処理、iPhone/iPodのデジタル入力、スマートフォン用リモコンアプリ「Onkyo Remote」などに対応する。
■ 世界初のDTS Neo:X対応
TX-NA5009。アルミ押し出し材による側板と天板を別パーツにするなど、剛性を高めた筐体構造 |
アンプ出力は、TX-NA5009が定格200W×9ch、最大280W×9ch(いずれも6Ω時)。TX-NA1009が定格145W×7ch、最大230W×7ch(6Ω時)。全9chをディスクリート構成とし、3段インバーテッドダーリントン回路を搭載することで、音声電流の変化に対しても最終段の安定した動作を実現。電源の電解コンデンサーを中心に、9chパワーアンプをL/Rシンメトリーに配置。ワイドレンジアンプ技術「WRAT」も搭載する。
フロントパネルやボリュームは制振性に優れたアルミ素材を採用。シャーシには1.2mm厚の鋼板を用いて強度を確保し、振動波の折り返しによる複雑な干渉を排除。さらにTX-NA5009では電源トランスをサブシャーシに固定する天板と側面を別パーツにするなど制振設計を強化。RCAピンの金メッキ化なども行なっている。
TX-NA5009はトロイダル型の大型電源トランスを搭載するほか、映像回路用とデジタル回路用の独立したEIトランスも搭載。パワーアンプ用の電源部には特別設計の22,000μF×2の電解コンデンサーを搭載する。TX-NA5009のDACはTI製Burr-Brownの32bit/192kHz対応で、6基のDACを内蔵。TX-N1009は24bit/192kHz DACとなる。
TX-NA5009は「THX Ultra2 Plus」に、TX-NA1009は「THX Select2 Plus」に準拠。HDMI入力は8系統で、出力は2系統。3D映像伝送や、ARC(オーディオリターンチャンネル)、CECにも対応する。アナログ映像などを、アップスケーリングしてHDMIから出力する機能も搭載する。
TX-NA1009の内部構造 |
また、Marvellの「Qdeo」技術を採用し、最大4K(3,840×2,160ドット)への変換に対応。コンポジット/D4/コンポーネント/HDMIからの480i映像などを、1080pや4Kにアップスケーリングできる。映像を見ながら音声調整や入力切替、音声フォーマットなどが確認できる「オーバーレイOSD」機能も搭載。なお、同機能はHDMIのMAIN端子(HDMI 1)からの出力のみ対応する。
TX-NA5009の背面 | TX-NA1009の背面 |
■ FLACやスマートフォン操作にも対応
USB端子を2系統備え、USBメモリなどに収めた音楽ファイルを再生可能で、MP3/AACのほか、WMA LosslessやFLACにも対応。前面のUSBはiPhone/iPodのデジタル入力にも対応する。iPhone/iPod touchやAndroid用のアプリ「Onkyo Remote」からの操作が可能で、入力ソース切り替えやボリューム操作などが可能。さらにAndroid版では、スマートフォン内やサーバー内の楽曲を選択し、TX-NA5009/NA1009に出力指示できる。
TX-NA5009のリモコン | TX-NA1009のリモコン |
Ethernetも装備し、DLNA 1.5をサポート。対応PCやLAN HDDなどの音楽再生も行なえる。WMA LosslessやFLACなどのファイルも再生でき、24bit/96kHz音源もサポートする。また、radiko.jpや、vTuner経由でのインターネットラジオも利用できるほか、リスナーの好みを学習して自動選曲するストリーミングサービス「AUPEO!」にも対応する。
TX-NA1009は、付属マイクを使った自動スピーカー設定機能の「Audyssey MultEQ XT」を搭載。NA5009は、低域に対してさらに効果的な測定や設定ができるという「Audyssey MultEQ XT32」を搭載する。圧縮音源を高音質化するミュージックオプティマイザーも装備。
PLL方式のジッタークリーナーも搭載し、TX-NA5009では各回路間で生じるクロック信号伝搬時間差を回避するため、可能な限り等長パターンによる回路設計を施している。
HDMI以外にD4やコンポーネント入力も装備。TX-NA5009のみマルチルーム出力(ZONE2/3)を装備するほか、2系統のサブウーファのレベル/距離調整を独立して補正できる。
型番 | TX-NA5009(B) | TX-NA1009(B) |
最大出力 | 280W×9ch(6Ω) | 230W×9ch(6Ω) |
定格出力 | 200W×9ch(6Ω) | 145W×9ch(6Ω) |
HDMI入力端子 | 8系統 | |
HDMI出力端子 | 2系統 | |
その他入力端子 | D4端子×3 コンポーネント×3 S映像×4 コンポジット×5 アナログ音声×8 PHONO×1 7.1ch×1 D-Sub 15ピン×1 デジタル音声×7 USB×2 | D4端子×2 コンポーネント×2 S映像×4 コンポジット×5 アナログ音声×7 PHONO×1 7.1ch×1 D-Sub 15ピン×1 デジタル音声×6 USB×2 |
その他出力端子 | D4端子×1 コンポーネント×1 コンポジット×2 S映像×2 アナログ音声×1 9ch×1 サブウーファ×2 ヘッドフォン×1 ZONE2×1 ZONE3×1 | D4端子×1 コンポーネント×1 コンポジット×2 S映像×2 アナログ音声×1 9ch×1 サブウーファ×2 ヘッドフォン×1 |
外形寸法 (幅×奥行×高さ) | 435×463.5×198.5mm | 435×435.5×198.5mm |
重量 | 25kg | 18.5kg |
(2011年 9月 7日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]