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ピクセラ、Android向けの録画対応デジタルチューナ
Nexus 7などをTVに。車載展開やピクセラ製タブレットも
(2012/12/5 18:05)
ピクセラは、Android端末向けの地上/BS/110度CSデジタルチューナ「PIX-BR321」を12月中旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は18,000円前後。
さらに、5日に開催した「PIX-BR321」の製品発表会において、その他のAV向けの新製品も参考展示。Android 4.0を採用した、8型のIPS液晶採用タブレットを開発しており、チューナの「PIX-BR321」とのセット販売を検討しているという。
また、チューナの「PIX-BR321」をベースに、車載での使用を想定したモデルも開発が進められている。
さらに、Windows 8で採用された新しいUIに最適化した、DLNAクライアントアプリ「Station TVLink」も参考展示。DTCP-IPに対応しており、Windows 8の新UIと同様の操作感を維持しながら、Blu-rayレコーダやnasneなどで録画した番組をLAN経由で再生できる。
Android端末向けのTVチューナ「PIX-BR321」
「PIX-BR321」は、3波のデジタルチューナを2基搭載したチューナと、Android向けにGoogle Playで無償提供されるアプリ「StationTV for Android」を組み合わせて利用する。「PIX-BR321」で受信した放送を、無線LAN経由で伝送。アプリから視聴できる。
ピクセラはこれまで、SoftBank SELECTIONの製品としてiPhone/iPad向けのデジタルチューナを開発。第2弾として11月にはWindows 8向けのチューナ「PIX-BR320」を発売している。今回の「PIX-BR321」は、それらと同様の機能をAndroidでも実現する第3弾モデルとなる。
幅広いAndroid端末で利用できるのが特徴で、対応OSは4.0/4.1。動作確認を行なった製品を、ピクセラのWebサイトで順次アナウンスしていくという。また、4.2にも対応予定。「Kindle Fire HDにも対応したいと考えている」(営業本部の森佳昭副本部長)という。
タブレットの必要スペックとして、CPUはデュアルコア1GHz以上が必要で、推奨はクアッドコアの1GHz以上。メモリは1GB以上必要で、MPEG-4 AVC/H.264で、1,280×720p以上の動画、AAC音声のハードウェア再生に対応している必要がある。詳細な動作環境は製品ページに記載されている。
なお、テレビ放送の伝送には独自の暗号化を採用。DTCP/DTCP-IPのルール緩和により、パケットビデオのDLNAアプリ「Twonky Beam」がiOSでデジタル放送番組のストリーミング視聴を実現したが、「PIX-BR321」は、ピクセラがこれまで手掛けてきた2製品と同じく、独自の暗号化でデジタル放送の伝送を実現しているのが特徴となる。
ダブルチューナを搭載し、2013年1月の無償アップデートにより、録画機能を追加予定。チューナの内、1基を視聴用、残りの1基を録画用として使用。テレビ視聴中でも、裏番組の録画が行なえる。なお、録画機能使用時は別途USB HDD(2TBまで)を接続する必要がある。
2番組の同時録画は非対応。iCommandを使い、外出先から録画予約をする事もできる。
横向き画面でテレビ放送を大きく表示でき、フリック操作でチャンネルと放送波切り替えが可能。縦向き表示もでき、テレビ映像の下部に番組一覧を、タブを切り替えるとWebブラウザも表示可能。テレビとネットサーフィンを両方楽しめる。なお、ルータ機能は備えていないが、アクセスポイント機能は用意している。
ユニットの外形寸法は、170×150×35mm(横置き/スタンド無し)で、縦置きも可能。無線LAN機能はIEEE 802.11a/b/g/nに対応。消費電力は最大19W。重量は約310g。Ethernet、電源ポート、HDD追加用のUSB端子も備えている。
連携相手として、8型のAndroidタブレットを開発中
前述の「PIX-BR321」との組み合わせを想定した、8型液晶のAndroid 4.0タブレットも参考展示された。液晶にIPSを使っているのが特徴で、チューナとのセット販売を予定。セット型番は「PIX-BR321SET」となる。
発表日や価格は未定だが、「価格をお伝えすれば、驚いていただけると思う」(森氏)とのこと。
詳細なスペックは未発表だが、ソフトウェア開発力を活かし、タブレット初心者も含め、家族で活用できるソフトをプリインストールした形での発売を予定。チューナとのセット販売だけでなく、タブレット単品での販売も検討されている。
車載向けも開発中
さらに、「PIX-BR321」をベースに、車載利用を想定したという「PIX-BC100」も参考展示。機能は「PIX-BR321」とほぼ同じで、iPad、もしくはAndroidにテレビ放送を伝送できる。最大の特徴は、4チューナ×4アンテナに対応している事で、車載で走行中でも安定した受信ができるという。電源として、シガーライターアダプタも同梱する。
試作機はチューナユニットと4アンテナを接続するユニットが別体になっており、間をUSBで接続するようになっているが、製品化の際は、一体型にする事も検討。また、「PIX-BR321」のユーザーが、後から車載に対応できるように、4チューナ×4アンテナ機能を後から追加できるような仕組みもアイデアの1つとして考えられているという。
Windows 8向けDLNAクライアント「Station TVLink」
Android向けではなく、Windows 8向けの新ソフトも参考出展された。「Station TVLink」というDLNAクライアントで、DTCP-IPに対応。BDレコーダやnasneなどに録画した番組を、LAN接続経由で再生できる。近日発売予定で、価格は未定だが、「リーズナブルな価格で提供したい」(森氏)という。
Windows Storeから販売されるアプリで、Windows 8の新しいUIに最適化されているのが特徴。複数のDLNAサーバー機器を登録すれば、録画したテレビ番組などの映像、静止画などのデータを一覧表示でき、そのコンテンツがどのサーバーに保存されているかを気にする事なく、再生できる。