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SCE、PS Vitaでnasneとのコンテンツ転送が可能に

フォルダ機能も追加。Vita新ファーム2.10公開

PlayStation Vita

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は10日、PlayStation Vita(PS Vita)の最新システムソフトウェア バージョン2.10を提供開始。ネットワークレコーダ&メディアストレージ「nasne」へ、Vita内のコンテンツを転送できるようになる。さらに、Vitaのホーム画面上のアイコンをまとめて管理する機能なども追加される。

 アップデートする事で、Vitaとnasneが同一のLANに接続している場合、Vita内のアプリ、映像、音楽、静止画、セーブデータなどのコンテンツをnasneに無線LAN経由で転送できるようになる。ただし、nasneのシステムソフトウェアが1.71以上である必要があり、1.71の配信は「近日中」とされている。また、著作権保護されたコンテンツはコピーできない。

 Vitaからのコンテンツ転送はPCやPlayStation 3(PS3)向けには既に対応しているが、そこにnasneも加わる事になる。また、Vitaのバージョン2.10からは、PS3/PC/nasneにVitaのデータをバックアップする際、名前をつけて保存できるようになる。なお、この機能を利用するためには、PS3のバージョン4.40以上が必要。PC向けソフト「コンテンツ管理アシスタント for PlayStation」も最新版である必要がある。

PlayStation Vitaからの転送先としてnasneが追加されている

 さらに、PS3からVita用のソフトウェアをVitaへコピーする時に、アップデートデータ
があるかを確認し、自動でダウンロードする機能も追加。Vitaの3Gモバイルネットワーク機能を使い、ゲームのセーブデータをオンラインストレージにアップロードしたり、ダウンロードする機能も追加される。ただし、この機能を利用するには「PlayStation Plus」サービスに加入する必要がある。

 システム面では、ホーム画面のアイコンをフォルダで管理できるようになった。さらに、アイコンのレイアウトがメモリーカード毎に保存されるようになり、カードを差し替えて多くのコンテンツを楽しみやすくなったという。

複数のアイコンをまとめたフォルダが作れるようになった
フォルダの中を表示したところ

 また、ヘッドホン端子が抜けた時に、自動的にVita本体のスピーカーの音声を消音にする設定を追加。「省電力設定」内に「Wi-Fiを省電力モードで使う」も追加した。これに伴い、「ネットワーク」内の「Wi-Fi設定」から「Wi-Fi接続を自動で切断する」が削除されている。

 「フォト」アプリでは、静止画を拡大したときに、高解像度で表示されるようになった。

 Webブラウザも強化。Webページ上の動画をストリーミング再生できるようになった(動画の種類によっては再生できないものもある)。HTML5のvideoタグで埋め込まれたビデオをストリーミングプレーヤーを起動し、全画面で再生する機能となっており、ストリーミング再生をするためにはメモリーカードが必要。

 Eメールアプリでは、HTML形式のメール表示に対応。1つの連絡先に複数のEメールアドレスを登録する事も可能。キーワード検索の検索対象にメールの“本文”と“すべて”を追加し、 連絡先リストに登録されたデータを初期化できるようにもなった。

ブラウザを使い、Web上の動画をストリーミング再生する事も可能に

 「グループメッセージ」アプリでは、 新規メッセージ作成時に、複数の宛先を一度に選択できるように変更。他にも、購入したPlayStation Mobile規格のソフトにアップデートがあった場合、自動でファイルをダウンロードする機能(要PlayStation Plus加入)や、購入したPlayStation Mobileのコンテンツを不適切なコンテンツとして報告する際に、詳細内容を報告できるようになっている。

(山崎健太郎)