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円谷50周年、新ヒーロー「ウルトラマンギンガ」登場

初代ウルトラマンは「HD Remaster 2.0」でBD-BOX化

後方左からアベ ユーイチ監督、ウルトラマンギンガ、ウルトラマン。前列左から渡会健太役の大野瑞生氏、ヒロインの石動美鈴役・宮武美桜さん、主人公・礼堂ヒカル役の根岸拓哉氏、もう1人のヒロイン・久野千草役の雲母(きらら)さん、謎の転校生・一条寺友也役の草川拓弥氏

 円谷プロダクションは、会社設立50周年を迎えた12日、ウルトラマンの新展開などを発表するイベントを開催。7月10日から発売を開始する、初代「ウルトラマン」のBlu-ray BOXの解説を行なったほか、同じく7月10日からテレビ東京系6局ネットで放送を開始する新作「ウルトラマンギンガ」も発表。新ヒーロー・ウルトラマンギンガがステージに登場した。

ウルトラマンがBD-BOX化

BD-BOXのジャケットとは異なります
(C)円谷プロ

 既報の通り、「ウルトラマン」のBD-BOXは、3巻構成で7月10日よりバンダイビジュアルから発売される。価格は各巻18,900円。2巻は10月25日、3巻は2014年1月29日に発売予定。なお、第1巻の発売日である7月10日は、“ウルトラマンの日”(この日に放送が開始された)でもある。

 BD-BOXのためにHDリマスターされており、放送用のHDマスターをさらにブラッシュアップ。「史上最も美しく、フィルムの粒状性も残したHD映像」になっているという。このリマスターを「HD Remaster 2.0」と名付けられている。

ウルトラマンと共に登壇した、円谷プロの大岡社長

 円谷プロダクションの社長であり、これまでカメラマンや特技監督として様々な作品を手掛けてきた大岡新一氏は、今回のBDに収録される映像について、「14年前にDVD用にデジタル・リマスターを行なったが、今回はそれから時間が経ち、経年劣化もあって直接ネガからのテレシネはできなかった。そこで、ネガからコピーで複製し、マスターポジを起こし、テレシネを行なった」という。

 さらに「フィルムの持つ粒状性を持たせつつ、HD画質に耐えられるような映像をという、強いこだわりを持って仕上げた」と語り、これまでのHDマスター映像からより色鮮やかになり、ゴミやノイズなどもさらに修正された映像を、従来との比較を交えて上映。「(ウルトラマンは)円谷英二ら、我社の先輩達が創りだした“原点”。その作品を今日の映像技術で蘇らせた」と、BD-BOXの意義を語った。

従来のHD映像と「HD Remaster 2.0」の比較。周囲のノイズがなくなっている
(C)円谷プロ
同じ画面での比較。より色鮮やかになり、ゴミなども修正されている
(C)円谷プロ

 なお、音声もオリジナルのモノラル音声に加え、BD-BOXのために新規制作されたステレオ音声「2013 Remix Stereo」を、リニアPCMで収録している。

ウルトラマンギンガ

 ウルトラマンシリーズの新たなる展開も発表。「新ウルトラマン列伝」内において、7月10日からテレビ東京系6局ネットで、夕方5時30分から「ウルトラマンギンガ」の放送がスタートする。1話30分の作品で、全11エピソード。7月~8月期に6エピソード、11月~12月期に5エピソードを放送するほか、イベント上映用スペシャルエピソード2本(9月と来春に上映予定)を制作。合計全13エピソードの制作が予定されている。

頭部や胸のパーツが星のように光る、ウルトラマンギンガ

 はるかな昔、宇宙の彼方。闇の巨大な力により、すべてのウルトラ戦士と怪獣たちとが小さな人形に変えられてしまった。宇宙に散らばった人形たちのいくつかは、地球へも流星となって降りそそいでいた……。

 そして時は流れ、現代。選ばれた運命の少年・礼堂ヒカルは、不思議な「ギンガスパーク」を手に入れる。それこそが小さな人形となった怪獣やウルトラ戦士たちを再び巨大な姿へと戻すことの出来る神秘のアイテムだったのだ。

 時を同じくしてあらわれる凶悪な怪獣や宇宙人。巨大な闇の力が動き始める。大切な人々を守るため、ヒカルはギンガスパークの力で怪獣やウルトラ戦士の人形と「ウルトライブ」(=一体化)して立ち向かう。登場するまったく新しいウルトラマン、その名は「ウルトラマンギンガ」。いま新たなウルトラ伝説が幕を開ける……。

手や足にも光る部分を持つウルトラマンギンガ
キャスト陣からウルトラマンへの花束贈呈も。今日初めてウルトラマンギンガの姿を見たというキャスト陣は、「カッコイイ!!」と感激した様子

 ウルトラマンギンガの特徴は、科学特捜隊などが活躍する従来の「ウルトラマン」とは異なり、ごく普通の高校生達を主人公としており、彼らの目線で物語が展開する事。アベ ユーイチ監督は、「作品の深いテーマとして、若い彼らの悩み、未来を願う気持ちなどを深く描き、ドラマを紡いでいきたい。キャスト陣も若いので、“勢いとフレッシュ”を大切に、そしてベテランスタッフによる王道のエンターテイメントも追加し、新しい何かを生み出していきたい」と、意気込みを語る。

 キャスト陣は、主人公の礼堂ヒカル役を根岸拓哉氏、ヒロインの石動美鈴役を宮武美桜さん、もう1人のヒロイン・久野千草役を雲母(きらら)さん、渡会健太役を大野瑞生氏、謎の転校生・一条寺友也役を草川拓弥氏が演じている。

礼堂ヒカル役を根岸拓哉氏
石動美鈴役を宮武美桜さん
久野千草役を雲母さん

 久野千草役の雲母さんが15歳など、いずれも若手俳優で、初のテレビドラマというキャストも多い。主人公・礼堂ヒカル役の根岸氏は「自分で言うのもアレですが(笑)、このフレッシュな5人で、夢と希望を届けられるよう頑張っていきたい。今の若者達が共感できるような作品にしたい」と意気込みを語った。

その他の展開

 その他の展開として、カラー化され、BD-BOXも2011年に発売されている「総天然色ウルトラQ」が、5月3日からWOWOWにて、全話集中放送される事や、「ウルトラゼロファイト」のセルDVD、パーフェクトコレクションが6月21日に発売される事などが発表。

 さらに、池袋のサンシャインシティで7月26日~9月1日にかけて、1,000体以上の怪獣が集結する「ウルトラマンフェスティバル2013」の開催も決定した。

 また、ゲームセンターなどに設置されるトレーディングカードを使ったアーケードゲーム「データカードダス」の新作として、バンダイから「大怪獣ラッシュ」というゲームが登場。カードを用いてヒーローを操り、巨大怪獣と戦うもので、最大4人で同時プレイできるのが特徴となる。

「データカードダス」の新作、「大怪獣ラッシュ」
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(山崎健太郎)