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【ヘッドフォン】ラトックがESS DAC搭載バランス・ポタアン。フルテック初のイヤフォン登場
(2013/10/26 22:44)
東京・中野の専門店フジヤエービックのデジタルスタイルショップが主催する「秋のヘッドフォン祭 2013」が10月26日に開幕した。会期は26日、27日の2日間。会場は、東京・外苑前駅近くの「スタジアムプレイス青山」(入場無料)。ここでは、ESSのDACを搭載したフルバランス・ポータブルヘッドフォンを展示したラトックシステムや、密閉型ハイエンドヘッドフォンを展示したShure、イヤフォン市場への参入を発表したフルテックなどのブースをレポートする。
ラトックシステム
ラトックブースでは「REX-KEB02AK」というDAC内蔵のポータブルヘッドフォンアンプが参考展示されている。
光デジタル、同軸デジタル入力を搭載。ESSのDAC「ES9018K2M」を採用し、24bit/192kHzまでのデータが入力できる。ハイレゾポータブルプレーヤーの「AK120」など、デジタル出力を備えたプレーヤーとの接続を想定している。
最大の特徴はDACのアナログ出力から、内蔵ヘッドフォンアンプまでがフルバランス構成になっており、出力もステレオミニのアンバランスに加え、2.5mm(マイクロミニ)×2のバランス出力を備えている事。この端子に対応したケーブルに交換したヘッドフォン/イヤフォンと組み合わせ、バランス駆動が楽しめる。クオリティを重視し、バランス/アンバランス出力は、それぞれ独立したアンプによる駆動となっている。
使用するヘッドフォンやソースに合わせ、DAC内蔵のフィルタ特性を変更する事も可能。出力ゲイン切り替えスイッチも搭載。外形寸法は102×69×23.4mm(縦×横×厚さ)で、筐体にはアルミダイキャストを使用。国産のリチウムイオンバッテリを搭載する予定で、連続使用時間などは未定。自社設計・国内生産で、12月頃の発売を想定。価格も未定だが、「5万円か6万円程度をイメージしている」という。
オルトフォン
イヤフォンの新製品として、世界初の純銀線コイルを使ったバランスド・アーマチュア(BA)を搭載したカナル型イヤフォンを参考展示している。「e-Q8」と言うモデルで、BAユニットは1基だが、大型のモデルを使い、ワイドレンジな再生を実現。純銀製コイルを用いる事で、繊細な表現を可能にしているという。価格は4万円程度の見込み。
さらに、デスクトップオーディオとしての使用も想定した「Ta-Q7」というハイブリッドアンプも参考展示。プリ部に真空管、増幅回路にトランジスタを使っており、入力はステレオミニとRACを各1系統搭載。ヘツドフォンアンプと、スピーカー用アンプも搭載しており、スピーカーターミナルが筐体の天面に搭載されている。こうする事で、デスクトップに設置した時に、アンプを壁などの近くまで寄せて設置でき、省スペース性を高めたという。
フロントにはアルミパネルを、電源トランスカバーには亜鉛ダイキャストカバーを使用。真空管は6N3×2本で、スピーカーアンプの定格出力は5W×2ch(4Ω)。外形寸法は127×210×105mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は2.2kg。価格は44,940円。
これらのモデルは来春頃の発売が予定されている。
フルテック
ADL(ALPHA DESIGN LABS)ブランドの新製品として、初のイヤフォンが参考展示された。「ADL EH008」というモデルで、年末か来春頃の発売を想定。価格は2万円を切るイメージだという。
ダイナミック型ユニットをデュアルで搭載しており、中低域用にα(超低温処理した)8mm径ドライバ、高域用に5.8mm径ドライバを採用している。5.8mmドライバには、チタンの振動板フィルムを採用。ハイレゾ再生に最適だという。
ハウジングにも工夫があり、制振のための特殊ABS樹脂を使ったハウジングを、カーボンファイバーのハウジングで覆う、デュアルハウジング構成になっている。これにより、ユニットからの振動を抑制するという。
また、筐体の外側に、ラバー素材のエラストマーを使った突起のようなパーツを装備。イヤーピースを耳穴に挿入し、このパーツで耳穴周囲の空間に固定。密閉性を高めるという。再生周波数帯域は20Hz~20kHzで、インピーダンスは19Ω。ケーブルを含めた重量は約15g。
他にも、26日に発売を開始した、ハイエンドのLightningケーブル「GT8-A」(10cm/13,000円)や、年内に発売を予定している両端がL型のLightningケーブル「iD-8L」、同じく年内の発売を予定しているハイエンドUSBケーブル「GT-N2」などが参考展示された。
ORB
キューブ状の筐体の上に真空管を備えたデザインが特徴の「JADE Soleil」(ジェイド ソレイユ)」は、発売を開始したばかりのモデルで、プリアンプ部に真空管を、パワーアンプ部にICEpowerのデジタルアンプを採用したハイブリッドアンプ。
ヘッドフォンアンプ機能も備えており、プリアンプ部の真空管を通った後、オペアンプだけに頼るのではなく、トランジスタを採用。ダイナミックかつ、歪の少ないサウンドを実現したという。
筐体にはアルミを使用。フロントとリアパネルには電磁波遮断効果に優れるという厚板アルミ材(2.5mm)を使ってノイズを遮断し、剛性も高めている。入力はアナログRCA、ステレオミニを各1系統搭載。スピーカーアンプの定格出力は35W×2ch(4Ω)で、ヘッドフォンは80mW×2ch(32Ω)。外形寸法は139×171×171mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約1.5kg。
Shure
24日に発表したばかりの、密閉型ヘッドフォン最上位モデル「SRH1540」(オープン/実売5万円前後)の試聴機が用意され、多くの来場者が集まったShureブース。APTIVというフィルムを使った新しい40mm径のユニットと、カーボンファイバーなどを使った密閉型ハウジングが特徴となっている。
オーディオテクニカ
10月に多数の新製品を発表したオーディオテクニカは、4ドライバのBAを搭載した「ATH-IM04」(実売6万円前後)や、緋色(ひいろ)のハウジングを採用した限定生産のアートモニターヘッドホン「ATH-A900XLTD」(37,800円)、さらにレトロ風デザインが特徴の「ATH-RE700」(実売15,000円前後)、真空管を使ったヘッドフォンアンプ「AT-HA22TUBE」(50,400円)などを一気に展示。
世界戦略モデルと位置づけ、独特の機構やデザインが特徴の「SonicFuel」シリーズなども、実際に体験できるようになっている。
MONSTER
MONSTERのブースでは、発売中のヘッドフォン「INSPIRATON」と同じ名前を持つ、イヤフォンタイプの「INSPIRATON」を10月30日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は16,800円前後。耳かけ式のハンガーを備えたタイプで、ヘッドフォンと同様にシックなデザインが特徴だ
MONSTERのブースには、エスカートの新製品も参考展示されている。今年の「HI-END SHOW」でレポートしたように、同社は11月上旬に、PCオーディオでノートPCを使う際に、その電磁波対策ができるというボード「EVA」の発売を予定している。今回展示されたのは、その「EVA」ボードのポータブル機器向けの試作機で、その名も「EVA Portable」。スマートフォンとマッチする小型サイズを採用。電磁波吸収機能を備えているほか、防振素材をサンドイッチし、振動対策にも利用できるという。試作機はステンレスとアルミの2種類が用意されていた。
ゼンハイザー
国内発売が11月7日に決定した、ヘッドフォンアンプ「HDVD 800」と「HDVA 600」をメインに展示するゼンハイザーブース。ヘッドフォンの「HD800」、「HD700」、「HD650」をリファレンスとして開発されたアンプで、価格はオープン。店頭予想価格はHDVD 800が231,000円前後、HDVA600が168,000円前後。
「HDVD 800」は、24bit/192kHz対応のDACも搭載しているのが特徴。「HDVD 600」はアナログ接続専用モデルとなる。会場には「HD650」や「HD800」などが用意され、ベストマッチな組み合わせで音質の確認ができる。