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ソニーPCL、編集室のシステム刷新で4K映像制作を快適に

データ容量増大にも対応。「HD制作の快適さに近づいた」

 ソニーピーシーエル(ソニーPCL)は6日、よりスムーズで快適な4K映像制作サービスを提供するため、編集設備を更新した。これまで4K/3D Editing Roomとしてサービスを行なってきた編集室2室のメインシステムをアップグレードし、4Kポストプロダクションのワークフローを効率化。これらの設備があるクリエイションセンター(品川区・西五反田)のネットワークインフラも強化する。

208 Pablo Rio 4K/3D Editing Room

 これまでソニーPCLが、4K映像制作の核として提供してきた編集室の「208 iQ Pablo 4K/3D Editing Room」に、QuantelのPablo Rioというメインシステムを導入。部屋の名称も「208 Pablo Rio 4K/3D Editing Room」に変更され、引き続き4Kポストプロダクションの中心的役割を担うという。

 このシステム更新により、従来のサービスに加え、データストレージ容量/転送速度の充実、24p/30p/60pなどの各フレームレートのリアルタイムモニタ、ソニーPCLが持つソニーのCineAlta Premium 4Kカメラ「F65」、CineAlta 4Kカメラ「PMW-F55」のRAWデータの読込み、XAVCフォーマット素材対応など、「スムーズな4K映像編集を体感していただける環境が整った」という。

206 iQ Pablo 4K/3D Editing Room

 「206 iQ 4K/3D Editing Room」には、QuantelのiQ Pabloをメインシステムとして採用。名称は「206 iQ Pablo 4K/3D Editing Room」となり、繊細な色彩表現に対応したカラーグレーディングと、24pでのリアルタイム出力に対応した。

 他にも、合成を得意とし、4Kの合成にも対応する「Flame Premium Editing Room」を2012年から導入・稼働している。

 また、ファイルベースワークフローをメインとする4K映像制作を快適に行なうためには、ネットワークインフラの充実も必要になる。そこで、今回のシステム更新に合わせ、各種フォーマット、特に大きなデータ容量を持つ4Kでの映像制作を支えるクリエイションセンターのセンターサーバー容量を増強。ネットワーク転送速度も向上させるという。これにより、多くの素材をサーバー内に確保できるようになり、編集・カラーグレーディング並行処理時のデータ共有スピードが向上するなど、「快適さの基盤が整う」とし、全体として、4K映像制作の快適さが「従来のスタンダードフォーマットであるHDでの映像制作環境に近づいた」という。

(山崎健太郎)