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水上走行からクアッドコプターを分離、Parrotが第2世代小型ドローン発表
(2015/7/16 13:39)
仏Parrotは、小型ドローンの「MiniDrones」シリーズの第2世代モデルとして、クアッドコプタータイプの「Airborne Night」、「Airborne Cargo」、地面を走行し、ジャンプもできる「Jumping Night」、「Jumping Race」、水上を走行する「Hydrofoil」を9月に発売する。価格は13,800円~26,800円。
いずれのモデルも、iOS/Android向けアプリ「FreeFlight 3」を用いて、スマートフォンやタブレットから操作できる。
Airborne Night/Cargo
価格はNightが17,800円、Cargoが13,800円。どちらもクアッドコプタータイプで、下向きにカメラも搭載。640×480ドットの静止画撮影ができる。カメラを前向きなどにすることはできない。アプリからのワイヤレス操作には、Bluetooth Smartを利用する。
3軸加速度計と3軸ジャイロスコープを搭載し、ドローンの動きや傾きを測定・分析。オートパイロット機能も用いて、位置を補正。安定した飛行が可能という。最大4mのフライト高度を分析する超音波センサーや圧力センサーも装備。下向きカメラで地面を撮影、16ミリ秒単位で1つ前の写真と比較し、自分の位置を補正する。
550mAhのバッテリを搭載し、9分間の飛行が可能。1GBのフラッシュメモリを搭載する。最高速度は時速18km。飛行中に宙返りする事もでき、機体が空中に放り投げられると、センサーがそれを検知し、自動的に飛行する機能も備えている。
Nightモデルは、LEDライトを搭載。暗所での飛行も可能。ライトの明るさはアプリから変更でき、点滅モードも用意。カラーはSWAT、Mac Lane、Blazeの3色。
Cargoモデルは、上部やプロペラの付け根の付近にブロックなどを固定できる突起を装備。別売のブロックやフィギュアなどをそこに固定し、運搬できるようにしたタイプ。ブロックで脚を作るなど、アイデア次第で楽しめるようになっている。持ち上げられるブロックの重さは約30g。カラーはMars、Travisの2色。
外形寸法は共通で、180×185×40mm(幅×奥行き×高さ/プロペラ保護用ハルを含む)。重量は63g。
Jumping Night/Race
Jumping Night/Raceは、正面に640×480ドットの30pで動画撮影が可能なカメラを装備。静止画撮影にも対応する。どちらも4GBのフラッシュメモリを搭載している。価格はNightが25,800円、Raceが26,800円。
地上走行だけでなく、ジャンプなどのアクションも可能なのが特徴。NightモデルはLEDライトを搭載し、アプリから明るさや点滅のカスタマイズが可能。最高速度は時速7km。ジャンプは約80cmの高さまで可能。稼働時間は20分。カラーはDiesel、Buzz、Marshall。
Raceは太いサイズのホイールを採用したモデルで、より高速な走行が可能。最高速度は時速13km。ジャンプは最大75cm。稼働時間は20分。カラーはJett、Max、Tuk-Tuk。
どちらも搭載しているのは550mAhのバッテリ。外形寸法は、Nightが186×155×116mm(幅×奥行き×高さ)。Raceが189×155×116mm(同)。
Hydrofoil
Hydrofoilは、水上走行可能な船タイプのドローン。価格は21,800円。上部にクアッドコプターのドローンが固定されており、プロペラが起こす風の力で前に進む。クアッドコプター部分は分離でき、飛行する事も可能。カラーはOrak、New Z。
前に進む際は、上部のクアッドコプター部分が船体と垂直に立ち上がり、後ろに向けて風を送って前進する。船の部分は転覆しないという設計になっており、水上に立ち上がるようにして走行する。最高速度は時速10km(5.4ノット)。プロペラの片側列だけを駆動する事で旋回する。水中を撮影する機能はどは備えていない。淡水での使用を推奨している。
なお、クアッドコプター部分は防水防滴にはなっていないが、撥水加工はされている。Parrotでは「転覆しない設計になっており、問題はない」としている。
クアッドコプター部分には640×480ドットのカメラを搭載、静止画撮影のみ可能。1GBのフラッシュメモリを搭載。550mAhのバッテリを備え、船体に装着した場合は7分、飛行する場合は9分の動作が可能。
外形寸法は320×340×140mm(幅×奥行き×高さ)、重量は247g。クアッドコプター部分のみは150×150×40mm(同)、重量は58g。
Airborne Nightの夜間飛行について
JPAC地域担当バイス・プレジデント兼マネージング・ディレクターのクリス・ロバーツ氏は、これらミニドローンの新製品を「第2世代の新製品」としてアピール。既存のミニドローンは併売するが、価格を下げる事も検討しているという。
LEDライトの装備や、レーシングモデルでのスピード対決、ブロックを装着してカスタマイズに対応するなど、バリエーションや楽しみ方をより幅広くする事で、多くのニーズに応えるラインナップとして展開するという。
なお、Airborne Nightは夜間の飛行も想定したモデルだが、日本では7月14日に閣議決定された航空法の一部を改正する法律案において、国土交通大臣の承認を受けた場合を除き、「日中において飛行させること」とされている。
この点についてクリス氏は、「我々はコンシューマのユーザーに対して、どのようにドローンを使っていただくか、啓蒙していく責任があると考えている。ユーザー各自が責任を持った形で安全に使用してもらうために導く必要がある。新しいルールや情報が出てきた場合は、そうした事について、Webサイトやパッケージなどで必要な情報を提示し、説明していく必要があると考えている」と返答。
また、気兼ねなくドローンが楽しめる施設や場所の検討、ユーザーがドローンを持ち寄ってレースなどが楽しめるイベントのサポートなども、積極的に行なっていきたいとした。