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ディズニー、MovieNEXデジタルコピーを配信や過去のソフト購入者にも展開

 ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンは9日、業界関係者向けに、ディズニーのBlu-ray/DVDやMovieNEX、映像配信事業の夏季商品戦略を説明する「In-Home戦略プレゼンテ―ション」を開催。MovieNEXのデジタルコピーの利用者拡大に向けた施策案などを発表した。

 ディズニーが展開しているMovieNEXは、BDとDVDをセットにすると共に、オンラインの専用サイト「MovieNEXワールド」を利用するためのマジックコードを同梱。入力すると、同サイトで特典映像やプレゼントキャンペーンなどが楽しめるほか、スマートフォンやPCで本編を楽しめるデジタルコピーも取得できる商品形態の事。

MovieNEXワールドでマジックコードを入力すると、本編のデジタルコピーなどが楽しめる

 スタジオグループインホームの小澤啓一マーケティング・ディレクターによれば、これまででMovieNEXは40タイトルに増加。サービスを利用しているMovieNEX CLUBの会員は73万人を突破。MovieNEXのソフトを購入したユーザーの会員登録率も上昇しており、「映画のヘビーファンからライトユーザー、ファミリーユーザーまで認知利用が拡大している」という。

 そんなMovieNEXサービスの中で、延べ63万人以上が利用するなど、大きな付加価値となっているのが本編をスマホやタブレットなどでも楽しめるようにするデジタルコピー。本編ファイルを取得できるプラットフォームとして、これまでniconicoとGoogle Playと連携していたが、昨年12月からは、コンテンツホルダ直営の映像配信「ボノボ(bonobo)」もプラットフォームに参加。「様々な環境で利用していただける幅が広がった」(小澤氏)という。

 デジタルコピーがついていない作品を買ったユーザーが、「この作品には(デジタルコピーが)ついていないのか?」、「後からつけてくれないか?」といった問い合わせも来ているという。

 こうしたデジタルコピーへの期待に応えるための施策として小澤ディレクターは、デジタルコピーを利用するためのマジックコードを、BD+DVDのパッケージソフト購入者だけでなく、ネットの映像配信サービスのデジタルセルスルーで作品を購入した人にも提供する方向で検討をしているという。

 さらに、MovieNEXが登場するよりも過去にBD/DVDソフトを購入したユーザーも、マジックコードを取得してデジタルコピーを利用できるような施策も予定。ボノボのプラットフォームを利用し、有料ではあるが、通常よりも低価格にデジタルコピーの利用権を購入できるようにするという。詳細は未定だが、「1年間の期間限定デジタルコピーキャンペーンとして展開する予定」だという。

アントマン MovieNEX
(C)2015 Marvel

 また、MovieNEXを利用しているユーザーの7割がスマートフォンを使っている事から、デザインをスマホでより使いやすくリニューアル予定。他のディズニーの会員システムとの連携も予定されている。

 さらに、1月に発売したマーベルスタジオ作品「アントマン MovieNEX」の購入者に、同じくマーベル作品のドラマ「エージェントカーター」の第1話を、MovieNEXワールドにて先行で視聴できるようにした施策なども紹介。同様に、他作品や新作映画の上映などとMovieNEXを連携させた企画を、今後も展開していくとした。

(山崎健太郎)