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ディズニー、BD/DVD新形態MovieNEXをマーベル作品にも展開。デジタルコピー認知拡大

 ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンは13日、2014年夏から秋にかけて発売するDVDやBlu-rayのラインナップや、マーケティングプランなどを販売店向けに説明する「In-Home 2014 SPRING コンベンション」を開催。昨年11月に発売した「モンスターズ・ユニバーシティMovieNEX」を皮切りに、ラインナップを拡充している新しいBD+DVDの商品形態である「MovieNEX」の反響を紹介した。

 「MovieNEX」は、従来のソフトのようにBlu-ray版、DVD版などに別れておらず、本編BDと本編DVDをセットにしたもの。さらに、オンラインの専用サイト「MovieNEXワールド」を利用するためのコードを同梱。入力すると、同サイトで特典映像やプレゼントキャンペーンなどが楽しめるほか、スマートフォンやPCで本編を楽しめるデジタルコピーも取得できる。詳細はレビュー記事を参照のこと。

MovieNEXのラインナップ

 BD特別版、DVDスペシャル版といった複数の商品形態を作らず、基本的には1つの作品に1つのMovieNEXタイトルのみが用意される。ユーザーが購入時にソフトの種類が多すぎて迷わなくて済み、購入後も定期的に新しい特典やキャンペーンをオンラインで提供する事でソフトが常に新しい魅力を持てるのが特徴。廉価バージョンなどは予定していないため、「欲しいけれど低価格版Blu-rayが出る気がするので待とうかな」という消費者の“買い控え”も防ぐ狙いもある。

 前述のように、昨年11月に「モンスターズ・ユニバーシティMovieNEX」が第1弾タイトルとして発売され、その後も「メリー・ポピンズ」や「ローン・レンジャー」、「トイ・ストーリー3」など、ラインナップが拡充されている。

マーケティングの小澤啓一シニア・マネージャー

 マーケティングの小澤啓一シニア・マネージャーは、MovieNEXワールドの中で実施した、ユーザーアンケート結果を紹介。MovieNEXに満足していると答えた人が85%となり、「いろいろな体験ができて面白い」、「大人から子供まで楽しめる」、「デジタルコピーは手軽に何度も観れてよかった」などの声が寄せられたという。

 子供を持つ女性からは、子供にスマートフォンなどで映画を見せ、父親はテレビでサッカーなどを楽しむ事で「家庭内でのチャンネル争いが無くなった」、「子供が騒いだ時に外で見せられるので重宝している」、「自分も空いた時間に映画が楽しめるのが良い」などの反響があったという。

 また、MovieNEXを展開した事でデジタルコピーの登録者が過去最高を記録。小澤氏は、9割のユーザーが初めてデジタルコピーを体験したという調査結果も報告。MovieNEXが、従来から展開していたデジタルコピーを新たな層へ広げるキッカケになっている事を示した。

ユーザーからの反響
9割のユーザーが初めてデジタルコピーを体験

 また、「モンスターズ・ユニバーシティMovieNEX」の特典として、MovieNEXワールドでコンセプトアートを壁紙として提供したところ、大きな反響があり、急遽12月にも新たなアートを追加。その後も塗り絵や間違い探しなど、子供も楽しめる特典を追加して行った経験も紹介。ユーザーからの評価や反響に合わせて柔軟に対応し、進化できるサービスである事をアピールした。

 さらに、ソフトだけに留まらず、劇場との連携も予定。既報の通り、4月23日には「プレーンズMovieNEX」が発売されるが、その特典として、続編である「プレーンズ2」(7月19日劇場公開)の劇場鑑賞割引券を5月頃にMovieNEXで提供予定、その後も試写会への招待や、「プレーンズ2」の特別コンテンツの公開など、続編公開までの期間に特典を段階的に提供。BD/DVDを劇場新作への興味を喚起させるものとして活用する。その逆として、「プレーンズ2」劇場鑑賞者には前作「プレーンズMovieNEX」を告知する事で、MovieNEXと劇場のクロスマーケティングでユーザーを拡大させていくという。

 今後BD/DVDが発売される新作ソフトでも、積極的にMovieNEXを展開。新たに、マーベルの作品についても、MovieNEX化していく事を明らかにした。

「モンスターズ・ユニバーシティMovieNEX」のオンライン特典の展開を説明したスライド。反響に合わせてコンテンツを変化させたという
「プレーンズMovieNEX」と映画「プレーンズ2」をクロス・マーケティングで盛り上げていくという
マーベル作品もMovieNEX化へ

(山崎健太郎)