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パイオニア、4K/HDR/BT.2020対応、旭化成DAC搭載で77,000円のAVアンプ

 オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは、パイオニアブランドの5.2ch AVアンプ「VSX-831(B)」を4月下旬に発売する。4K/60pやHDR/BT.2020映像の伝送が可能なHDMI端子や、旭化成の384kHz/32bit対応DACを全チャンネルに装備。価格は77,000円。

5.2ch AVアンプ「VSX-831(B)」

 昨年5月から発売している「VSA-830」(60,000円)と価格帯が近いモデルだが、VSX-831では特に音質の向上に注力し、旭化成エレクトロニクス(AKM)の384kHz/32bit対応DAC「AK4458」を搭載。Google Cast対応などのネットワークまわりの機能も強化したモデルと位置づけられている。一方、VSA-830が搭載している自動音場補正技術「Advanced MCACC」は、VSX-831では下位グレードのMCACCになっている。

 最大出力160W/ch(6Ω/1ch駆動時)、定格出力80W/ch(8Ω/2ch駆動時)の5.2ch AVアンプ。HDMI端子は入力×6、出力×1を装備する。デコーダはドルビーTrueHDや、DTS-HDなどに対応するが、Dolby AtmosやDTS:Xには非対応。

 HDMI端子は、4K/60p/4:4:4の映像伝送と、著作権保護規格のHDCP 2.2に対応。HDR映像や、BT.2020の信号も伝送できる。さらに、Blu-rayプレーヤー「BDP-LX」シリーズの開発で培った超解像4K技術も搭載。HD画質のコンテンツを高画質に4Kアップスケーリングできる「Super Resolution」機能も利用可能。

 DACは全チャンネルに384kHz/32bit対応の「AK4458」を採用。ネットワーク経由やUSBメモリからのハイレゾ音楽ファイルの再生もサポートしており、FLAC/WAV/AIFF/Apple Losslessの2chファイルで、最高192kHz/24bitまでのデータが再生可能。DSDファイルも5.6MHzまで再生できるが、PCMへ変換しながらの再生となる。また、ドルビーTrueHDのマルチチャンネル音楽ファイルの再生にも対応する。

 Ethernet端子に加え、IEEE 802.11b/g/a/nの無線LAN機能を搭載。5GHz、2.4GHzのデュアルバンドに対応しており、途切れにくい伝送で様々な音源をワイヤレスで再生できるとする。Bluetooth受信やAirPlayもサポート。

 Google Castも利用可能。iPhoneやiPad、Androidスマートフォン/タブレット、Mac、Windows PCなどから、音楽を“キャスト”し、AVアンプから再生可能。インターネットラジオのradiko.jp、TuneInなどの受信もできる。40局のプリセットが可能なAM/FMチューナも搭載した。

 利用する部屋の環境に合わせた調整ができる、自動音場補正技術「MCACC」を搭載。付属の集音マイクを使用し、周波数と音圧レベルを測定、補正を行なう。独自の「フェイズコントロール」技術に基づき、マルチチャンネル再生で発生する低音の遅れも解消する。

 操作性を向上させ、初期設定も分かりやすいという新GUIも搭載。トップに、ネットワーク情報/システム設定/MCACC関連メニューを表示し、各項目へ一目でアクセス可能。各機能のメニュー画面にもグラフィック表示を採用している。無料のコントロールアプリ「iControlAV5」(iOS/Android)からの制御もできる。

 HDMI以外の端子は、入力が同軸デジタル×1、光デジタル×1、アナログAV×2、USB×1。出力はサブウーファ用プリアウトを2ch備えている。外形寸法は435×370.5×173mm(幅×奥行き×高さ)。重量は9.2kg。消費電力は310W。

(山崎健太郎)