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ソニーストア福岡天神が4月1日オープン。写真と音楽重視

「天神ビッグバン」連動で、九州初の直営店

 2016年4月1日に、福岡・天神のソニーストア福岡天神がオープンするのを前に、同店の様子が報道関係者に公開された。

ソニーストア福岡天神

 ソニーストア福岡天神は、新たにオープンする複合施設「西鉄天神 CLASS」の1階および2階フロアを使用。ソニーブランドの製品を一堂に展示するとともに、販売を行なう。道路を挟んで反対側にはアップルストア福岡天神が出店しているほか、近くにはビックカメラ天神2号館があり、デジタル製品を扱う店舗の集積エリアとしての様相が色濃くなる。

 ソニーマーケティングの河野弘社長は、「福岡市の高島宗一郎市長が打ち出す『天神ビッグバン』と連動。店名を福岡でなく、福岡天神とした。九州には、世界ナンバーワンのシェアを誇るソニーのイメージセンサーの生産拠点や、ヘッドフォンの生産拠点もある。また、ソニー・コンピューターエンタテインメントのグランツーリスモの開発オフィスも福岡にある。また、私自身も高校まで福岡で過ごした。常々、ソニーのブランドを掲げた店舗を福岡に出したいと考えており、並々ならぬ思いを持った、悲願の福岡でのオープンである」とした。

ソニーマーケティング 河野弘社長

 また、「ソニーストアはカスタマーマーケティングを実現する最重要拠点であり、最も濃い顧客体験を提供する場になる。九州エリアにおいて、SONYのブランドを高めていく」と語った。

カメラと音楽を重視

 ソニーストア福岡天神では、「すべては、写真と音楽を愛する人に。」をメッセージに、「土地柄も考えて、カメラと音楽を重視した店づくりとした。また、ほかの店舗以上に、地元密着にも力を注いだ。これから写真や音楽を始めようと思っている人にも、深く専門的な答えを探している人にも、ここに来るたびに、新しい発見がある、体験空間を目指す」としている。

すべては、写真と音楽を愛する人に。

 ソニーの直営店であるソニーストアは、これまで東京・銀座、名古屋・栄、大阪・梅田に出店しており、全国で4店舗目。九州エリアへは初めての出店となる。

 1階フロアには、ウォークマンやヘッドフォンスピーカーなどを展示する「ミュージック」、デジタル一眼カメラのαシリーズやハンディカム、イベントスペースを持つ「フォト」、プレイステーションや4Kテレビ、シアターなどの「ホームオーディオ&ビジュアル」、VAIOやスマートフォンなどを展示する「モバイル」の4つのコーナーで構成。ソニーの最新製品を展示する。

1階フロアの様子。木目調の展示台で統一している
ウォークマンやヘッドフォンスピーカーなどのミュージックコーナー
デジタル一眼カメラのαシリーズやRXシリーズを展示するフォトコーナー
数多くの交換レンズを展示しており、自由に試すことができる
イベントスペースではスタッフが講師になり、随時セミナーを行なう。高田店長が最も気に入っているコーナーだという
展示台は移動可能で、レイアウト変更も柔軟にできる
購入相談カウンターの様子
アクションカムの展示コーナーは具体的なシーンを演出
VAIOやスマートフォンなどを展示するモバイルコーナー
グラスサウンドスピーカーやポータブル超短焦点プロジェクターは九州地区では初めて展示

 2階フロアには、シアタールームおよびコミュニティルームを設置し、4K映像やハイレゾの音源を体感することができる商品体験会やセミナーなどを随時開催することになる。

 そのほか、グラスサウンドスピーカーやポータブル超短焦点プロジェクターを、九州地区では初めて展示。4月1日~3日までの期間限定で、10月に発売を予定しているPlayStation VRのデモンストレーションも行なう。

プレイステーションや4Kテレビなどを展示するホームオーディオ&ビジュアルコーナー
ソファに座りながら4Kを体験できる
2階フロアのシアタールーム。4K映像やハイレゾの音源を体感することができる
コミュニティルームでは、「福岡の人を撮る 小澤忠恭写真展」を開催
特別に刻印サービス用の機械を見せてもらった
エレベーターは1階と2階をつなぐソニーストア専用のものが用意されている

 他のソニーストア同様に、発売前の製品を先行展示するほか、専門知識を持った「スタイリスト」と呼ばれるスタッフが、ユーザーのライフスタルに合ったソニー製品を提案するとともに、購入の際に、コンサルティングを行なう。また、ソニーストアでしか手に入らない限定モデルも販売。ウォークマン本体などへの刻印サービスも提供する。

10月に発売を予定しているPlayStation VRの体験もできる
ソニーストア福岡天神の高田和子店長

 ソニーストア福岡天神の高田和子店長は、「ソニーが提案する写真、音楽の体験と、最先端テクノロジーを搭載した製品を、新たなライフスタルや空間コンセプトとともに体験できる店舗。お客様一人一人がなにをしたいのかといった潜在的ニーズを見つけ、提案していきたい。また、好奇心を喚起する感動体験を提供し、製品を購入したあとも楽しんでいただける店舗にしたい」と位置づけた。ソニーストアの女性店長は初となる。

オープンにあわせてαのクリーニングサービスを実施

販社も一体化し、ニーズや要望を即フィードバック

 さらに、ソニーストア福岡天神は、セールス&マーケティングを担当するソニーコンスーマーセールス九州支社が同居する、初のハイブリッドオフィスとなっており、「お客様のニーズや要望を、マーケティング活動および商品開発に、ダイレクトにフィードバックする仕組みを構築している。新たな製品をすぐに見ていただける場にもなる。お客様の満足度の向上を図るとともに、地域の特約店と連携しながら、九州エリア全体のソニーの顧客体験強化に取り組む」(ソニーコンスーマーセールス九州支社・森山淳二支社長)としている。

ソニーコンスーマーセールス九州支社のオフィスの様子
河野社長もアドレスフリーの席で仕事をしていた(右側)
九州支社の社員が撮影した写真を展示。四半期ごとに入れ替える
地域密着型のプロモーションを実施

 オフィス内は、管理部門以外はアドレスフリーとしており、「社員同士がコミュニケーションを取りやすい環境を実現しており、以前のオフィス環境に比べて、迅速に意思決定を行えたり、社員同士の情報交換が緊密になっている」(同)という。

西鉄福岡駅ではオープンを告知する大型ポスターを掲示

 ソニーストア福岡天神のオープンを記念したイベントも開催される。

 4月1日~8日まで、「福岡の人を撮る 小澤忠恭写真展」のほか、αシリーズによるさくらの撮影体験会を開催。イベント期間中には、写真家の小澤忠恭氏や福田健太郎氏のトークショーも開催される。

 また、九州・福岡アーティスト特集と題したハイレゾ楽曲視聴コーナーを設置。ハイファイオーディオ定期試聴会も4月2日に開催する。

 そのほか、ソニーストア福岡天神オープン記念のストアオリジナルアクセサリーを販売。地元の伝統工芸である博多織「献上柄」を用いたアクセサリーポーチを販売。今後、カメラ用ストラップも製品化するという。さらに、地元企業であるULYSSESとのコラボレーションによるカメラ用ボディスーツも販売する。

外国人観光客を対象にした製品も販売している
九州・福岡アーティスト特集と題したハイレゾ楽曲視聴コーナーを設置
地元の伝統工芸である博多織「献上柄」を用いたアクセサリーポーチを販売

 また、地元アイドルの10神アクターがスタッフとして参加したり、ユーザーを対象とした九州・福岡フォトコンテストを実施するほか、子供向けイベントとして、ペットボトルと牛乳パックでつくるヘッドフォンワークショップ、Music Kids Book & VOLLY体験イベントなども開催する。

 ソニーストア福岡天神の営業時間は、12時~20時。定休日は1月1日および法定点検日。公式ホームページは、(http://www.sony.jp/store/retail/fukuoka-tenjin/)。

地元に愛される店に。量販店連動も

西鉄天神CLASSの外観

 今回のオープンで、特徴的なのが、地域に根づいたマーケティング活動および宣伝活動を行なっている点だ。

 福岡に在住する人たちをメッセンジャーに起用。大宰府天満宮の神職、福岡で活躍するフォトグラファー、地元のラブエフエムのパーソナリティ、隣接するTSUTAYA BOOK STORE TENJIN店長といった人たちを通じて、写真や音楽への思いや、好きなソニー製品などを紹介。西鉄福岡駅での掲示や、ウェブを通じた訴求を行なう。

 「地元の人に愛される店舗づくりにおいて、福岡は、地域密着を打ち出した。これまでに取り組んでことがないローカル性を打ち出した」(ソニーマーケティング河野社長)とした。

 また、福岡エリアの量販店12店舗との連動キャンペーンも実施する。

 参加するのは、ビックカメラ天神1号館、同2号館、キタムラ天神店、ベスト電器福岡本店、ヤマダ電機テックランド博多本店、ヤマダ電機テックランド志免本店、ヤマダ電機テックランド賀茂本店、ヤマダ電機テックランド香椎本店、ヤマダ電機テックランド城南店、エディオン福岡西店、コジマ福岡西店。

 これらの店舗でソニー製品を購入すると、成約記念品やソニーストアで開催れさるセミナーへの参加チケットのプレゼント、ウォークマンへの刻印サービスなどを提供する。

 西鉄天神 CLASSは、旧福岡市立中央児童会館を立て替えたもので、国体道路と天神西通りが交差する場所に面している。西鉄福岡駅南口から徒歩5分の位置にあり、アップルストア福岡天神の目の前にある。

目の前にはアップルストア福岡天神が出店している

 西鉄天神 CLASSには、ソニーストア福岡天神以外のほかにも、いくつかのテナントが入居する。

 1階には、チョコレート専門店のgreen bean to bar CHOCOLATEが出店。3階は、グルーヴノーツが運営するTECH PARKが入居。学童保育の場としても活用されるTECH PARK KIDSでは、子供たちが自由にテクノロジーに触れることができる会員制のアフタースクールとなっている。プログラミングやロボット製作などのカリキュラムを用意した。また、TECH PARK MAKERSは、発想やアイデアを、モノづくりとして楽しむことができる場となっており、3Dプリンタをはじめとして、様々な機器や工具が利用できる。

 4階は、福岡市 NPO・ボランティア交流センター「あすみん」、5階から7階までは、福岡市立中央児童会館「あいくる」が入居する。

1階のチョコレート専門店のgreen bean to bar CHOCOLATE
3階のTECH PARK KIDS
TECH PARK MAKERSには、3Dプリンターをはじめとして、様々な機器や工具が利用できる
4階に入居している福岡市 NPO・ボランティア交流センター「あすみん」
5階から7階までは、福岡市立中央児童会館「あいくる」が入居

 なお、各施設や店舗ごとにオープンを記念したイベントを予定しているという。

 西鉄天神 CLASSの名称は、施設での体験を通じて、大人も子供も遊べる場所、学べる場所として、名付けたという。ソニーストア福岡天神をはじめ、まさに、学べる体験イベントが盛りだくさんの建物だといえよう。

 住所は、福岡市中央区今泉1丁目19番22号。地上8階建てで、敷地面積は1,127㎡、延床面積は5,255m2。総事業費は、約13億円。

 なお、4月1日には、オープン記念式典が行われ、関係者によるテープカットセレモニーが行なわれるほか、先着300人に、菓子工房ぷぷるの焼菓子をプレゼントする。

(大河原 克行)