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フジテレビとグリー、VRの制作や配信で提携。「F×G VR WORKS(仮)」発足

 フジテレビとグリーは10日、VR(仮想現実)に関するコンテンツ制作・配信・プラットフォーム構築を含む、 サービスや事業開発に向けて業務提携。VRコンテンツ創出プロジェクト「F×G VR WORKS(仮)」を発足させた。

「F×G VR WORKS(仮)」のイメージ図

 フジテレビの企画・キャスティング力と映像コンテンツ制作力、 グリーのVRコンテンツ開発力とWeb・アプリ開発力を組み合わせ、良質なVRコンテンツを製作提供する体制の構築を目指す。提携の第一弾として、 良質なVRコンテンツの製作を希望するクライアント企業に対し、両社が企画・キャスティング、 撮影・編集、 アプリ・機能開発、 イベント運営、 配信、 プロモーションなど、「全ての領域をワンストップで提供する」という。

 フジテレビは、 2015年に総合エンターテインメントサービス「FOD(フジテレビオンデマンド)」内に「FOD LABO」という、 次世代の映像配信技術を活用する研究開発コーナーを開設。360度撮影した「水中パノラマ水族館」、「パノラマ花火大会」などのVR動画を提供しているほか、音楽番組「Love music」内で様々なアーティストのライブパフォーマンスを360度VR動画で収録するなど、VRコンテンツの制作・研究開発を進めていた。

 グリーは、2015年9月の東京ゲームショウで、初のVRタイトル「サラと毒蛇の王冠」を出展。同年11月には「GREE VR Studio」を立ち上げるなど、 自社開発によるノウハウを蓄積しているほか、今年の4月には北米VRスタートアップを中心に投資するファンド「GVR Fund」を組成し、北米での投資事業を開始している。

 フジテレビの山口真コンテンツ事業局長は、「グリーとの戦略的なアライアンスにより、互いのノウハウを活用して、これまでにない新たなユーザー体験を提供していきたい。特に、スポーツや報道、音楽ライブといったジャンルでのコンテンツ制作とVRの親和性は高く、テレビ局のノウハウを最大限活用して、これらのジャンルを中心にユーザーに支持されるサービスを開発していく」とコメントしている。

左から、グリー取締役執行役員常務の青柳直樹氏、フジテレビ コンテンツ事業局長の山口真氏

(山崎健太郎)