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KDDIとNHK、8Kのマルチビューに向けた多チャンネル伝送実験

 KDDIは、日本放送協会(NHK)と共同で、KDDIの最大10Gbps光回線を活用して、世界で初めて8K放送の多チャンネル伝送実験に成功した。将来的には、8K放送で同時に複数番組(多チャンネル)を見ることができるほか、スポーツ番組などで、一つの映像と別角度の映像を同時に表示するマルチビューサービスを実現できるという。

伝送実験のイメージ

 KDDIは、2015年10月に、KDDIの直営店「au SHINJUKU」で、最大10Gbpsの光回線をトライアルとして導入し、ストリーミング再生する8K超高精細映像の視聴ができるイベントを実施した。今回の、8K放送の多チャンネル伝送実験では、KDDIの最大10Gbps光回線を活用して、NHK放送技術研究所から10チャンネル同時に送信した8K信号を、NHKが開発した受信機で安定的に受信できたという。

 今後は、4K/8K衛星放送をケーブルテレビ回線や光回線網で同時再放送することを目指して、NHK、ジュピターテレコム(J:COM)、日本デジタル配信と、CATV回線や光回線による4K/8K放送伝送対応の小型評価用受信装置を試作し、共同で技術評価を進める。

 なお、5月26日から5月29日の期間に開催されるNHKの「技研公開2016」にて、8K放送の多チャンネル伝送実験とケーブルテレビ回線での4K/8Kの再放送の実験の様子を公開予定。

(臼田勤哉)