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日本発、“鯖江デザイン”スマートグラス「SABERA スマート眼鏡」
2026年4月17日 14:56
jig.jpは、世界的なメガネの産地である福井県・鯖江のメガネメーカー・ボストンクラブ、国内唯一のAR光学技術を持つCellidと共同開発したARグラス「SABERA スマート眼鏡」を、クラウドファンディングサイトのMakuakeで、4月20日11時から先行販売する。一般販売価格は92,400円だが、Makuakeでは数量限定200個の超早割64,990円などのプランを用意する。
クラウドファンディング期間は6月29日までで、製品は7月以降順次発送予定。携帯ケースや充電ケーブル、メガネ拭きなどがセットになっており、別売りアクセサリーとしてクリップオン式サングラス、サングラスケースを用意する。
SABERAは、鯖江(SABAE)と新たな時代(ERA)をかけ合わせたネーミングで、日本発のARグラスブランド。「ふわっち」などのライブ配信などを展開するソフトウェア企業のjig.jp、鯖江の老舗メガネメーカー・ボストンクラブのデザイン力、AR光学技術を持つCellid、それぞれの強みを融合し「日常で使えるARグラス」の実現を目指す。
第一弾製品となる「SABERA スマート眼鏡」は、右側レンズに単色ディスプレイを搭載しつつ、従来の眼鏡の延長線で使える自然な装着感と外観を追求したモデル。
メガネとしてのデザインはボストンクラブが行ない、ウェリントン型を採用しつつ横幅や上下幅を調整して、かけたときに違和感のないデザインを実現。前後の重量バランス調整や、テンプル(つる)の自然に抱き込むような素材とバランス感も追求した。重さは40g。
なお、カメラとスピーカーは非搭載。jig.jpの川股将代表取締役社長CEOは、カメラを搭載しなかった理由について「カメラがあることで心理的に(SABERA スマート眼鏡を)かけづらい場面が生まれることを防ぎ、できるだけ自然に、長くかけ続けていただきたいと考えているため」と説明した。
スピーカーは「軽量性の実現、1日中装着しても疲れない快適なつけ心地を目指した設計を意図している」ことから非搭載にしたという。
ディスプレイはWaveguide方式で、グリーンマイクロLEDを使って文字情報などを表示。iOS/Android向け専用アプリと組み合わせて地図ナビゲーションや通知確認、リアルタイム翻訳、原稿表示、AIアシスタントといった機能が利用できる。解像度は640×480ドット、視野角は30度、輝度は最大1,500nits。
ディスプレイを単眼・単色とした理由は重量・バッテリー・製造コストのバランスに加え、「ARグラスを装着した視界での生活は、多くの人にとって初めての体験となる可能性が高い。両眼ディスプレイではなく、単眼ディスプレイによって片目でARディスプレイを、片目で現実の視界を見る日常生活をスムーズに過ごす体験を優先したいという思いから、第1弾では単眼を選択した」という。
2基のマイクや、1基のタッチセンサーを備え、6DoFの動作検出に対応。Bluetooth Low Energy 5.3に準拠する。
連続稼働時間は標準稼働で8時間、最大12時間。付属の携帯ケースが充電器を兼ねており、ケースに本体をしまうことで充電できる。メガネ側の充電接点はブリッジ下側に搭載。携帯ケースの充電ポートはUSB-C。
ディスプレイレンズの手前に、視力矯正用レンズを取り付けられる。Makuakeでは製品注文後に別途オーダーシートが届き、これに記入して返送することで、視力矯正用レンズを装着した状態のSABERA スマート眼鏡が配送される。
Makuake終了後は通販サイトのほか、家電量販店、メガネ屋などで販売を予定。メガネ屋では視力矯正レンズの着脱に加え、メガネ自体のフィット調整なども受けられる見込み。
「競合に対してジャパンクオリティで戦っていきたい」
ディスプレイ付きのスマートグラス市場は、特に中国で大きな盛り上がりを見せており、日本でも中国勢を中心とするメーカーが製品を展開している。17日に行なわれた新製品発表会で、jig.jpの川股代表取締役社長CEOは「Cellidが持つ先進的な光学テクノロジー、ボストンクラブが長年メガネを開発してきた歴史と説計ノウハウ。これらとタッグを組んで、競合に対してジャパンクオリティで戦っていきたい」とコメント。
また3年後に販売台数10万台を目標としていることも明かし、より多くの人に製品の魅力を訴求していく必要があること、BtoB市場での販路獲得も必要であることなどを語った。
同じくイベントに登壇したボストンクラブの小松原一身代表取締役は、SABERA スマート眼鏡ではファッション性と掛け心地、視力矯正の3点にこだわったとコメント。
またARグラス普及には「デザインが優れていること、掛け心地も長時間でも疲れない、ズレない、痛くないことは、必ず必要になる。今後進化していけば重量も軽くなるはずで、より普通のメガネに近いARグラスになっていくだろう」と展望を語った。
「メガネにプラスアルファが起きる『メガネ3.0』と呼んでいますが、これからやっとそうした時代が来るのだなと思っています。スマホから解放される、両手が使えるのがARグラスのメリットです」
光学系を支えるCellidの白神賢代表取締役CEOは、SABERA スマート眼鏡に採用しているWaveguide方式ディスプレイについて紹介。「Waveguideは1mm厚の透明なディスプレイです。Waveguideを作るには、光学性能でありながら半導体レベルの加工技術が必要になります。日本には光学・材料技術、半導体の加工技術など、高い技術が集積しています。こうした技術を結集することで実現できたのがWaveguide方式ディスプレイです」とした。
「この技術が、SABERA スマート眼鏡の特徴であり、つけ心地や機能性を実現するためのキー技術だと考えています」












