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A&Vフェスタ2004【会場レポート2】
各社が国内未発売のリアプロテレビを参考出品


会期:9月22日~25日

会場:パシフィコ横浜展示ホール、アネックスホール

入場料:無料


■ リアプロジェクションテレビが揃い踏み

 A&Vフェスタ2004では、エプソン、ソニー、ビクター、三洋電機がリアプロジェクションテレビを展示し、来場者の注目を集めた。

 三洋電機は、年内に国内投入予定のリアプロジェクションテレビを展示した。一般向けのイベントで展示されるのは今回が初めて。価格は未定。

三洋電機が初めて披露した55V型 側面

 主に業務用途を想定した製品だが、「ホームシアター用途にも展開したい」とし、今回の出展に至ったという。外観も民生用テレビを意識したものになっており、アナログのU/Vチューナも搭載する予定。ステレオスピーカーも内蔵している。

 展示されていたのは中国で発売した55V型。投写デバイスは透過型液晶パネルで、メーカーは明らかにされていない。解像度は1,280×720ドット。光源は高圧水銀の150Wを1本搭載し、コントラストは800:1。

 主な映像入力は、HDCP対応DVI×1、コンポーネント×1、D4×2、アナログRGB×1など。コンポーネント入力は、この種の製品では珍しく前面に搭載。D4の搭載は「国内市場での民生需要に応えるため」としている。ただし、説明員は「販路をはじめ、民生用を主軸にするのは難しい。ホームシアターのモニター用途などを開拓できたら」と話していた。

ソニーの70V型も一般向けイベントでは初出展

 ソニーが用意したのは、自社開発のデバイス「SXRD(Silicon X-tal Reflective Display)」を採用した、70V型の「KDS70XBR100」。10日に米国での発売が発表された機種で、一般向けの展示会では初めての出品となる。国内での発売は未定。

 SXRDは単結晶シリコンを駆動素子とする反射型液晶ディスプレイデバイスで、フロントプロジェクタの「QUALIA 004」に搭載されたものと同じ仕様。解像度は1,920×1,081ドットのフルHDとなっている。

 ランプは200W UHPで、コントラスト比は3,000:1。奥行きは60cm弱。重量は110kg。米国での販売価格は1万ドル弱程度。HDMI入力×2系統や、JPEG、MPEG-1/2表示用のメモリースティックPROスロットなどを装備する。

 ビクターも反射型液晶ディスプレイデバイスを使用したリアプロジェクションテレビを展示した。こちらも米法人が現地で発売を発表した製品で、国内への導入は未定。会場では61V型と52V型を展示し、画質をアピールした。

 投写デバイスは0.7型のD-ILA(Direct-Drive Image Light Amplifier)パネル。解像度は1,280×720ドット、光源は110Wの高圧水銀ランプ。入力端子としてHDMI×1、コンポーネント×2などを搭載している。

ビクターのHD-ILA機も注目された 側面

 エプソンは、現行のLIVINGSTAIONシリーズ(57V型「ELS-57P1」および「ELS-47P1」)をホームシアターゾーンに設置。さらに60V型のフルHDモデル(1,920×1,080ドット)のリアプロジェクションディスプレイを参考出品した。「FPD International」など、すでにほかのイベントで展示しているもの。ただし、今回から“LIVINGSTAION”の名前が入っている。

 搭載パネルはD3テクノロジーを使用したもの。フルHD対応パネルとしては、すでに「D5シリーズ」がアナウンスされているため、展示機がそのまま製品化される可能性は低いという。

エプソンのフルHD機 側面

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【9月16日】ソニー、ディーラー向け展示会でSXRDリアプロを展示
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-民生用テレビは未定。CEATEC JAPAN 2004で展示
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【6月25日】ビクター、初のD-ILAパネル搭載リアプロTVを7月に北米で発売
-映像処理LSI「GENESSA」も搭載、国内導入は未定
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【5月31日】エプソン、同社初の57V/47V型リアプロテレビを国内投入
-国内テレビ事業に参入、エプソンダイレクトでの直販を開始
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■ マランツの新DLPプロジェクタ「VP-12S4」

 マランツはフロントプロジェクタの新製品「VP-12S4」を参考出品した。2005年1月頃の発売を予定している。価格は現行モデル「VP-12S3」と同程度になる見込み。

 VP-12S3との主な違いは、画像処理部にGennum製の「VXP 9350」を採用したこと。スケーラーやプログレッシブ化処理などを1チップにまとめたもので、ファロージャなどから変更。また、DMD素子も変更され、従来の「HD2+」から「ダークメタルチップ3」を採用した新チップになった。コントラスト比が10%ほど向上したという。解像度はHD2+と同様に1,280×720ドット。

 また、DVI入力が廃止され、代わりにHDMI×2系統を搭載。筐体デザインに変更はないが、本体色が若干明るい白になったという。

参考出品されたVP-12S4 新搭載「VXP 9350」の解説

□関連記事
【9月10日】マランツ、コントラスト比3,800:1のDLPホームプロジェクタ
-「HD2+」チップ、7セグメントカラーホイールを初採用
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20030910/marantz1.htm


■ OSはシアター用アイデア製品を輸入販売

 オーエス(OS)ブースには、「シアターラックRC」と「同RB」が展示された。共に12月1日発売。

 シアターラックRCは、4段のAVラックに80型(16:9)の立ち上げ式スクリーンボックスを内蔵した製品。スクリーンは電動または手動で作動し、木目やシルバーなど外観により計4種類をラインナップする。価格は315,000~451,000円。使用スクリーンはハイファイスクリーンピュアマットII。

 シアターラックRBは、1段のフラットディスプレイラックに、同じく立ち上げ式の80型スクリーンを仕込んだ製品。価格は294,000~409,500円。

シアターラックRC シアターラックRB

 また、今秋から輸入販売するVogelsとScreen Researchのシアター用品が並べられた。

 Vogels製品でユニークなのは、プロジェクターハンガーの「EPC4010」。価格は26,250円で、10月中旬に発売する。

EPC4010の使用例

 プロジェクタを天吊りする際に使用するもので、従来はプロジェクタごとに天吊り用のねじ位置が異なるため、メーカーオプションの天吊りキットか、サードパーティが提供する専用のアタッチメントが必要だった。

 EPC4010は、支柱下に取り付けた傾斜回転機構により、ねじ位置を自由に設定できるのが特徴。「幅広い機種に対応できる」という。M3ネジをM6に変換するアタッチメントも用意している。また、ベースと支柱をワンタッチで着脱可能。

 Screen Researchでは、参考出品の「Le Wing」が注目された。100インチサウンドスクリーンの「Clear Pix2」を使用した製品で、専用のフロントおよびセンタースピーカーも収納できる。スピーカーは横長のボックスに横1列に取り付けられ、スクリーンとは別に昇降。収納時はスクリーンボックスにぴったり収まる。

Le Wing。スピーカーの収納もスムーズ

 アンプやプレーヤーなどは内蔵せず、スピーカーボックスにはスピーカーケーブルを接続するターミナルも備えている。

XMask

 また、同じくClear Pix2を使用した「XMask」も参考展示。上下左右に電動のマスクを設け、ソースによって画角を変えられる。スクリーンとしては張り込み式で、16:9、4:3、シネマスコープなどが登録されているという。


□日本オーディオ協会のホームページ
http://www.jas-audio.or.jp/
□A&Vフェスタ2004
http://www.jas-audio.or.jp/festa2004/
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-今年から入場無料に。竹中直人、角野卓造も登場
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040706/avfesta.htm
【A&Vフェスタ2003 レポートリンク集 】
http://av.watch.impress.co.jp/docs/link/avf.htm

(2004年9月22日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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