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アルプス電気株式会社は、同社の最新デバイスや各種技術の展示を行なうプライベートショー「ALPS SHOW 2006」を開催した。会期は5月24日~26日まで。会場は東京・品川の新高輪プリンスホテル。入場には招待券が必要。 ALPS SHOWは隔年開催の新製品展示会。同社が手掛ける通信、光学、磁気関連のデバイスや、入力装置、車載製品用モジュールなどを展示している。 ■ 1セグ/3セグ両対応デジタルチューナなど
4月に発表されたワンセグチューナや、デジタルラジオの3セグ放送とワンセグの両方に対応したチューナの試作品を用いた受信デモを実施。 受信機は富士通製のLinux端末「.u Visual」で、メディアプレーヤー、無線IPトランシーバとしても利用可能。エンコードはソフトウェアで行ない、1セグと3セグの切り替えがスムーズに行なえるという。また、データ放送用のBMLデコードにも対応する。
また、ノートPCなどでの利用を想定した小型の地上デジタルチューナ「TSQシリーズ」も展示。固定受信用の12セグに対応しており、ワンセグはサポートしない。サンプル出荷は6月上旬より開始される。
高精度セラミック基盤の採用と高密度化により、外形寸法20×55×6.4mm(幅×奥行き×高さ)のサイズを実現。また、ミキサーやオシレータ、PLL回路をパッケージにした小型カスタムICを採用し、低歪み、低ノイズも実現したという。 さらに、オプションとしてカスタムICを使ったRFスプリッタ内蔵タイプも用意し、2番組同時受信にも対応可能としている。
□関連記事 ■ ボタンを見ずに操作できるリモコン AV機器向けのリモコンとして、テレビ画面などのメニューを見ながら、手元を見ずに操作可能な製品などを参考出展。 感圧式タッチセンサーを用いた25個のボタンのみを備えたリモコンでは、テレビ上のメニュー画面から選択したい項目のある場所をリモコン上から押すと、相当する項目が選ばれ、もう一度押すと実行される。
通信方式にはBluetoothを採用し、送信角度を拡大。また、タッチセンサー対応だがボタンはメンブレン方式で、押した感触も得られる。 画面上の大まかな位置に合わせてボタンを押せばその項目が選ばれるため、ボタンを見ずに操作が可能。製品化にはGUI側のサポートが必要だが、テレビやセットトップボックス、デジタルレコーダ、PCなどの用途を想定し、メーカーに対しても提案を行なっていくという。 同じくBluetoothリモコンで、携帯電話型の筐体を採用したモデルも展示。AV機器の基本操作を行なえるボタンと、携帯電話と同様の文字入力キーを切り替えられるのが特徴で、一部の携帯電話で採用されている2軸ヒンジの折りたたみ筐体を採用。開くと携帯電話と同様の文字ボタンが利用できるほか、上部を回転することでノートPC風のタッチパッドを上にして折りたたむことも可能。 そのほか、携帯電話では文字が打ちにくいというユーザー向けに、文字入力用のPC風キーボードとタッチパッドを一体化したBluetooth搭載の折りたたみモデルも展示されている。
ポータブルオーディオプレーヤーや携帯電話向けリモコンでは、東芝「gigabeat」などで採用されていたストラップ型リモコンの新製品として、Bluetooth搭載機器を操作可能な製品を試作。ラバー素材を用いた腕時計型、携帯電話用ストラップ型などが展示された。
■ 車載製品では、運転席全体の新提案も
車載製品では、カーオーディオやナビなども含めた車内空間の新提案として、「AI(Alps Innovative) コックピット」のデモカーを出展。 ステアリング部にはジョグダイヤルやタッチパネルを搭載し、ハンドルを握ったままカーオーディオや空調の操作が可能。また、天井には、Bluetoothレシーバユニットや、ETC機器などを自由に入れ替え可能な機構も装備している。
また、インパネ下部には運転席側/助手席側のどちらから手が伸びたかを感知し、それぞれ使用頻度の高いボタンを表示する「3Dインプットパネル」を採用。運転手が操作する場合は空調用のボタン、同乗者が操作する場合はオーディオ用の操作ボタンが点灯する。 そのほか、センターコンソールエリアには、メイン画面上の操作がタッチパネルで行なえる「ブラインド・インプット・パネル」も採用。
また、グループ会社のアルパインも出展しており、カーオーディオ/カーナビの最新機種などが紹介。iPodと接続して操作可能なDVDレシーバ「DVA-9861Ji」(64,890円)や、出力1,000W×1chの車載用デジタルアンプ「PDX-1.1000」(105,000円)、新DDリニアサブウーファ「DLX-Z25SW」(126,000円)などが展示されていた。
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■ そのほか
携帯電話やMP3プレーヤーなどに向けた小型液晶として、屋外での視認性を向上させた100%反射型液晶「LPUシリーズ」も出展。 サイズは2.2型で、解像度は240×320ドット。独自の微細機械加工技術と光学シミュレーション技術により、周囲の光を効率的に集めるという非対称反射溝を採用した反射板を搭載しており、標準白色板に光を反射させた場合と同等の輝度を実現するという。 また、従来の反射型液晶との違いとして、液晶保護用のフロントカバーと、補助光源のフロントライトを一体化。余分な奥行き感を解消し、同社のバックライト方式製品より約30%、フロントライト製品より約20%薄型化した。 そのほか、ポータブルオーディオや、ゲーム機などの利用を目的とした製品として、音声の大小に連動して振動を発生させる“フォースリアクタリズム”用デバイス「AFRシリーズ」を展示。リズムやテンポに合わせた短振動が可能で、「音楽に新たな楽しみを提供したい」としている。
□アルプス電気のホームページ ( 2006年5月24日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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