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株式会社ケンウッドは、HDDオーディオプレーヤー「Media Keg」シリーズの最上位モデルとして、60GB HDDを搭載した「HD60GD9」を10月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は54,800円前後の見込み。カラーリングはピュアブラック。 また、直販サイト「Kenwood ec direct」限定モデルとして、本体のシャーシ部に金メッキを施し、ボディカラーをピュアホワイトとした「HD60GD9EC」も発売する。通常モデル「HD60GD9」に付属するイヤフォンは省かれており、直販価格は57,800円。9月14日より受注を受け付けており、発送は9月下旬を予定している。
■ HD60GD9
同社の音質マイスターがチューニングを行なうオーディオプレーヤーの最新モデル。2006年9月に発売された30GBモデル「HD30GB9」の上位機種と位置付けられており、1.8インチの内蔵HDDを30GBから60GBへと大容量化。音質も向上しているほか、新たにAACファイルの再生にも対応した。筐体のデザインや、ベースとしている機能は踏襲。60GBモデル発売後も、30GBモデルは併売される。 サポートするフォーマットはMP3/WMA(DRM対応)/WAVと、独自のロスレスフォーマットのKenwood Lossless。さらに、AACにも新たに対応した。iTunesで作成されたm4aファイルの再生をサポート。ただし、iTunes Storeで購入したDRM付き楽曲の再生には対応しない。また、Apple Losslessにも非対応となっている。 音質面の強化点は、従来モデルでプリ部とパワー部に分離させた「クリアデジタルアンプEX」のパワーアンプ部に、ロジック系専用電源を追加したこと。これにより、クリアデジタル電源を強化し、パワーアンプへの電源供給能力を向上。低歪化と同時に、高出力化も実現している。 この変化はスペックにも現れており、イヤフォン出力が従来の8mW×2ch(16Ω)から、10mW×2ch(16Ω)にアップした。プリ部には引き続き、32fsオーバーサンプリングのΔΣ変換デジタルアンプを採用している。 帯域補間技術「Supreme EX」も踏襲。MP3やWMA、AACなどの圧縮音楽で失われた高音域を補間するもので、従来の「Supreme」では補間できなかった22kHz以上の補間に対応。最高44.1kHzまでサポートしている。圧縮音楽以外にも、ロスレス音源にも効果があるという。 筐体には「fホール」形状を施すことで、グランドラインの強化と振動を防いだ、非磁性ステンレス合金シャーシを使用。マウントするHDDの固定用にポリカーボネイトと特殊ゲルを組み合わせたハイブリッド素材を使用。HDDの振動も防いでいる。 GUIデザインもほぼ従来モデルと同じだが、クイックメニューの中に、新たに「アーティストで再生」、「アルバムで再生」項目を新設。ランダム再生時やコンピレーションアルバム再生時などにこれらの項目を選ぶことで、そのアーティスト/アルバム再生モードにそれぞれ切り替わり、そのアーティスト/アルバムの楽曲を、再生している楽曲を起点として順番に再生できる。 PCとの接続はUSB 2.0を使用。転送ソフトは付属の「Kenwood Media Application」、もしくは「Windows Media Player 9/10/11」を使用。転送した楽曲は独自形式に暗号化されず、エクスプローラーなどでプレーヤーのHDD内の楽曲ファイルにアクセスし、そこから直接再生することも可能。ただし、HDDからの直接操作に対応するのは再生のみで、エクスプローラーから直接ドラッグ&ドロップで楽曲転送することはできない。 5バンドのグラフィック・イコライザや8パターンのサウンドモードを装備。ユーザーカスタマイズ設定は3つまで登録できる。液晶ディスプレイは2.2型、解像度320×240ドットのカラー対応。真依子「雪あかり雪わたり」、DJ Kou「rain」、木村佳世「Find Your Way」の3曲をプリインストールしている。
イヤフォンが付属。バッテリは内蔵リチウムイオンで、連続再生時間は約20時間(Supreme EX OFF時/MP3/WMA/AAC)、WAVが14時間、Kenwood Losslessが15時間(ともにSupreme EX OFF時)。USB経由充電にも対応し、充電時間は約5時間。ACアダプタは別売。外形寸法と重量は61×17×104mm(幅×奥行き×高さ)で、約140g。対応OSはWindows 2000/XP/Vista。
■ HD60GD9EC 直販サイトでのみ販売される、特別モデル。HDD容量も含め、主な仕様は前述のHD60GD9と同じだが、内部筐体の「fホール・グランド・シャーシ」に金メッキを施している。これにより、シャーシと回路基板との接続がより強固になり、「音場や空気感の再現性、演出がより優れたものになる」という。 本体のカラーリングもピュアホワイトとなり、「限定モデルならではのプレミアム感を高める」としている。外形寸法や重量なども通常モデルと同じ。 8月29日にリニューアルオープンした、同社ショールーム「ケンウッド スクエア・丸の内」では9月14日から同モデルの展示を実施。試聴することもできる。また、直販サイトでは予約キャンペーンも実施している。
□ケンウッドのホームページ
(2007年9月14日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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