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ソニー、初の次世代4K/8K衛星放送用チューナモジュールと復調LSIを開発
2016年7月27日 14:13
ソニーは、次世代の4K/8K衛星デジタル放送で使われる放送規格「ISDB-S3」に対応した、業界初の復調LSIと、チューナモジュールを商品化。9月からサンプル出荷を開始する。サンプル価格は復調LSI「CXD2857ER」が1万円(税込)、シングルチューナ「SUT-PJ251」が5,000円(税込)、復調LSIを搭載したシングルチューナ「SUT‐CJ251」が10月発売で15,000円(税込)など。
日本では8月から、ISDB-S3規格による4K/8K試験放送が開始予定で、2018年には実用放送も開始される。こうした将来の放送環境の進展に合わせた製品で、テレビやSTBなどのメーカーに販売していく。
復調LSI「CXD2857ER」
新放送規格のISDB-S3は、従来のISDB-Sと比べて情報量が2倍以上となり、より高度な復調技術が必要。復調LSI「CXD2857ER」には、独自の伝送路推定アルゴリズムと誤り訂正回路を搭載する事で、高感度な受信性能を実現。情報量の多い規格でも、安定した受信ができるという。サイズは7×7mmで、VQFN 48pinパッケージ(0.5mmピッチ)。
ISDB-S3だけでなく、国内で運用されているすべてのデジタルテレビ放送規格であるISDB-T/C/S/S3、J.83A/B/C、J.382、DVB-T/T2/C/C2/S/S2、SBTVD-Tにも準拠。製品の小型化や部品点数削減に貢献できる。さらに、0.35Wという低消費電力化も実現している。
チューナモジュール「SUT-PJ/CJ」シリーズ
シングルチューナの「SUT-PJ251」(税込5,000円)、ダブルの「SUT-PJ551」(税込7,000円)、トリプルの「SUT‐PJ751」(税込10,000円)、さらにシングルチューナに復調LSIも搭載した「SUT‐CJ251」(税込15,000円)をラインナップする。
国内向けの3波テレビで利用でき、地上デジタル(90~770MHz)と、950~3,224MHzまでのBS/CSデジタル放送に対応。シリコンチューナIC「CXD2868ER」を搭載している。
シングルチューナモデルからトリプルチューナまでを同一外形で実現。独自のノイズ低減回路を備えるほか、フィルタ構成の工夫により、複数の放送波の同時入力による干渉妨害を改善している。
SUT-CJ251以外の外形寸法は40×34×8.75mm(幅×奥行き×高さ)。SUT-CJ251は、23×42×8.1mm(同)。消費電力は、SUT-PJ251が0.4W、SUT-PJ551が1.3W、SUT-PJ751が1.7W、SUT-CJ251が0.75W。