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左右分離型イヤフォン「EARIN M-2」8月末発売。クリアな通話と低遅延化
2017年7月6日 12:52
モダニティは、左右分離型Bluetoothイヤフォン「EARIN M-2」を8月末より順次発売する。価格は29,800円。従来の「M-1」から左右イヤフォンの接続性向上や低遅延化を図ったほか、内蔵マイクによるノイズを抑えたハンズフリー通話やタッチセンサーによる音楽再生コントロールなどを新たに備える。カラーは2色で発売時期が異なり、Blackが8月末、Aluminumが'17年秋に発売予定。
左右のイヤフォンをケーブルで接続する必要が無く、完全なワイヤレスで利用できるスウェーデンEARINブランドのBluetoothイヤフォン第2弾。CES 2017に合わせて1月に海外発表され、2017年第1四半期後半に発売予定としていたが、今回、国内での発売時期や価格が発表された。
新たにNXPセミコンダクターズの「MiGLO」技術を採用し、左右の接続性を向上してオーディオ再生時の遅延を抑え、映像とのシンクロも改善し、より安定したステレオ再生を実現。
内蔵マイクを搭載し、スマートフォンと連携してハンズフリー通話に対応。ノイズリダクション機能により、通話相手のノイズを10〜15dB、M-2ユーザー周辺のノイズを20dB以上低減して明瞭な会話を可能にする。また付属イヤーピースでは平均で25dBのノイズを低減。500Hz以上の高周波数帯は30〜40dB、200Hz以下の低周波数帯は約10dB程度抑えるとしている。そのほか、Siriなど音声アシスタントに対応する。
デザインはM-1から一新し、装着感と遮音性を高めるだけでなく、耳周りで生じる風切り音も低減するという。耳の外側にはタッチセンサーを搭載し、音楽の再生/一時停止、スキップなどの操作が行なえる。
Bluetoothコーデックは、AAC、aptX、SBCをサポート。新しいKnowls製の6.5mmバランスアーマチュア(BA)ドライバや、Bluetoothチップ、アンテナ、約3時間再生可能なバッテリなどを内蔵。本体サイズは14.5×21×17.2mm、重量約3.6gで、初代「M-1」の超小型・軽量さ(14.5×20mm、3.5g)を受け継ぎながら高機能化を図った。
iOS/Android用に、M-2専用アプリを用意。イヤフォンのファームウェアアップデートに対応し、不具合修正や新機能追加が可能になった。また、ノイズリダクションのレベル調整やタッチ操作のカスタマイズ、イコライザ設定などの機能を追加。デバイス名変更やバッテリ残量確認、左右バランス設定、ベースブースト機能も備える。
イヤフォンを3回充電できる、600mAhバッテリ内蔵のケースが付属し、最大12時間使用可能。メタル素材を採用した新デザインで、充電状態を表示するLEDも数を増やし、インジケータとして充電状況をわかりやすくした。さらにイヤフォンは中のマグネットで固定でき、ケースを開けたままでも外れにくくなっている。
左右接続の安定性向上。外音取り込みも
左右ユニットにデュアルアンテナを搭載。NXPセミコンダクターズの近距離磁気誘導(NFMI)技術を採用した「MiGLO」技術により、左右の接続の安定性を高めて高精度に音を同期させ、低レイテンシーも実現。デュアルモノラル通話にも対応する。
なお、M-1ではイヤフォン片方をなくした場合、両方新たに買い直す必要があったが、M-2は片方のみの販売も行なう予定。「ハード的な左右の区別はない。装着すると内蔵センサーによって自動で左右のチャンネルを認識する。例えば、(スペアを買えば)左右でBlackとAluminumの色違いにもできる」(EARIN セールス・ディレクターのセバスチャン・ドミンゲス氏)。
MiGLOについて解説したNXPジャパン技術統括部 シニアフィールドアプリケーションエンジニアの平賀浩志氏は、「NFMIは補聴器業界で約10年の実績がある技術。通常、電波は高周波で人体に吸収されやすく、反対側の耳まで通らない。頭の周りを回り込むために出力を高くしなければならず、音の遅延の問題もあった」と説明。
「MiGLOでは10MHz程度の周波数を使うため、2.4GHz帯の電波に比べて人体や水中での吸収を約1,000分の1程度に抑えている。左右の音が途切れるドロップアウトを解消。低レイテンシーの無線伝送が可能になる」とした。
ノイズリダクション機能は片耳に2個、計4個のマイクを使い、独自のアルゴリズムでノイズを低減。ユーザーが機能のオン/オフを選べる。ノイズリダクション適用前と適用後のデモ音声で、レストランや駅のホームなど騒がしい環境で通話する場合も、周囲の騒音を低減して相手の声が聴き取りやすくなるとアピール。相手に届く声もノイズを抑えて、明瞭なやりとりが可能とする。また、イヤフォンを耳にはめたままでの外音取り込みも可能で、周囲の音を確認するために外す必要もないという。
EARINのセバスチャン・ドミンゲス氏は、「日本のコンシューマーはテクノロジー、デザイン、品質、音質を大切にしている。それもふまえて今回、日本をM-2の詳細を発表する初めての場として選んだ。他社の左右分離型Bluetoothイヤフォンと比べてさまざまな新技術が入っており、AirPodsと比べても優れた点がたくさんあると思う」と話した。