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ELAC、48万円のブックシェルフなど「ADANTE」。新構造ウーファと同軸ユニット採用

 ユキムは、ELAC製スピーカー「ADANTE(アダンテ)」シリーズを9月より発売する。価格は、フロア型「AF-61」が96万円(ペア)、ブックシェルフ型「AS-61」が48万円(同)、(センターの「AC-61」が31万5,000円(1台)、サブウーファ「ASW-121」が45万円(1台)。

ADANTEシリーズ。左からフロア型、センター、ブックシェルフ

 ADANTEは、エンジニアのアンドリュー・ジョーンズ氏が手掛けた「エンジニアリングの集大成」というシリーズ。「ミドルハイ・クラスの価格帯に新たな価値を創造する」(ジョーンズ氏)としている。

 新設計の「アクティブ・パッシヴ・ドライバー」と、その能力を引き出すためにデザインしたという精密/高剛性キャビネット、完全新設計の同軸ミッドレンジ/ツイータ「アダンテ・コアキシャル・ドライバー」などを採用したのが特徴。仕上げはフロア型/ブックシェルフ型/センターがグロス・ブラックで、サブウーファはハイグロス・ブラック。

【訂正】記事初出時、サブウーファの価格を「ペア」としていましたが、正しくは「1台」の価格のため、訂正しました(8月22日)

ウーファ「アクティブ・パッシヴ・ドライバー」

 磁気回路を持つドライバと持たないドライバの2つを備え、分割されたチャンバーの中で相互作用して低域再生が向上するという方式。

 正面のアルミ製フロント・バッフルに取り付けられたパッシブラジエータを囲むフロントボックスに低音エネルギーを放出するのは、デュアル・ポートで繋がれたリア・ボックスを持つアクティブドライバ。このドライバはエンクロージャの内部にあり、外からは見えない。「動力を持たないパッシブ・ドライバーが発する風のように軽くスピードある低音は、極めて反応の良い締まったもので、そこに電気的な歪みを感じることはない」としている。

 パッシブドライバを囲むフロントボックスはアクティブドライバの2次的ローパスフィルタとして作用。電気的なフィルタを軽減したシンプルなネットワーク設計を可能にしている。また、エンクロージャ全体の振動が完全に分離され、相互に干渉しないことなども特徴。

同軸ツイータ/ミッドレンジ「アダンテ・コアキシャル・ドライバー」

 「あらゆるジャンルの音楽において高いポイント・ソース精度、直線性、パワー・ハンドリング、スピードを備え、理想の点音源再生を追求した」というツイータ/ミッドレンジの同軸ドライバ。

 剛性の高いピュアなアルミニウムを使用し、135mm径のミッドレンジコーンは色付けのない音色を持ち、音楽や楽器が持つキャラクターを正確に描き分けるという。50mmの大型ボイスコイルは、新設計のツイータを余裕を持って中心に配置するためのスペースを確保したほか、これまでの小型ユニットよりも高い出力に寄与したという。

 ツイータには新たなファブリック素材を使用。再生可能な高域周波数帯の、主にボトム方向を拡大し、クロスオーバーポイントと共振周波数域を引き下げて、高域にワイドなサラウンド感を実現したという。さらに、同軸ドライバのシャーシ自体に防振マウントを介してキャビネットからメカニカルに分離。不要な振動の影響を受けないクリアな中高域を再現可能としている。

フロア型「AF-61」

 シリーズトップエンドモデルとなる3ウェイのフロア型スピーカー。25mmツイータと135mmミッドレンジの同軸ユニットと、内部に配置した165mmウーファ×3、パッシブ型の205mmドライバ×3で構成。「限りなくクリアでスピード感に溢れる低域と、新開発アダンテ・コアキシャル・ドライバーの特性であるピンポイントから放出されるワイドレンジな中高域の広がり」を特徴としている。

AF-61

 周波数特性は39Hz~35kHz、クロスオーバー周波数は200Hz、2kHz。能率は87dB(2.83v/1m)、推奨アンプ出力は50~160W、最大入力は160W。インピーダンスは6Ω。

 スピーカーターミナルはバイワイヤ対応。仕上げはグロス・ブラック。グリル装着時の外形寸法は243.7×397.9×1,329.4mm(幅×奥行き×高さ)、重量は45.8kg。

ブックシェルフ型「AS-61」

 フロア型のAF-61と同じドライバで設計された3ウェイのブックシェルフ型。構成は、25mmツイータと135mmミッドレンジの同軸ユニット1基と、内部の165mmウーファ+205mmパッシブドライバ1基。

AS-61

 周波数特性は41Hz~35kHz、クロスオーバー周波数は200Hz、2kHz、能率は85dB(2.83v/1m)、推奨アンプ出力は50~160W、最大入力は160W。インピーダンスは4Ω。スピーカーターミナルはバイワイヤ対応。

 グリル装着時の外形寸法は243.7×401.7×484mm(幅×奥行き×高さ)、重量は16kg。付属品はジャンパープレート。別売で専用スタンド「ABST-101」も発売する。価格はペアで12万円。

別売スタンド「ABST-101」

センター「AC-61」

 3ウェイのセンタースピーカー。25mmツイータと135mmミッドレンジの同軸ユニット1基と、内部の165mmウーファ+205mmパッシブドライバ2基で構成する。

AC-61

 周波数特性は40Hz~35kHz、クロスオーバー周波数は200Hz、2kHz、能率は86dB(2.83v/1m)、推奨アンプ出力は50~160W、最大入力は160W。インピーダンスは6Ω。スピーカーターミナルはバイワイヤ対応。

 グリル装着時の外形寸法は874.8×396.6×245mm(幅×奥行き×高さ)、重量は29.3kg。付属品はジャンパープレート。別売スタンド「ACST-101」の価格は8万5,000円(1台)。

別売スタンド「ACST-101」

サブウーファ「ASW-121」

 左右に備えた300mmユニットをプッシュプルで駆動するアクティブサブウーファ。「アナログの暖かみのある音質とデジタルの高効率を両立した」というBASHテクノロジーをアンプ回路に搭載する。最大出力は1,200W。Bluetoothにも対応し、スマートフォンアプリでのコントロールや自動音場補正が可能。

ASW-121

 エンクロージャは密閉型。入力はラインのXLRとRCAが各1系統。スピーカー入力×3(L/R/C)も装備する。周波数特性は18~180Hz、クロスオーバー周波数は40Hz~150Hz(連続可変)。外形寸法は517.8×476.3×435mm(幅×奥行き×高さ)、重量は35kg。スチール製のベースプレートとスパイクが付属する。