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NHK「映像の世紀 高精細スペシャル」7月放送。第二次大戦のフィルムを超高精細化

映像の世紀 高精細スペシャル「ヨーロッパ 2077日間の地獄」

NHKは戦後80年となる2025年夏に、映像の世紀 高精細スペシャル「ヨーロッパ 2077日間の地獄」など、戦争の惨禍に改めて目を向け、戦後の日本の歩みを見つめ直すことで未来について考えるきっかけとなる番組を放送する。

主な放送ラインナップは以下のとおり。


    総合テレビ
  • 映像の世紀 高精細スペシャル「ヨーロッパ 2077日間の地獄」 7月21日、28日、8月4日
  • クローズアップ現代「戦後80年 テレビが伝えた明日への“希望”」 8月6日
  • NHKスペシャル「広島 グラウンドゼロ~半径500 メートル 生存者78人が語る“原爆”~」 8月6日
  • NHKスペシャル「原子雲の下を生き延びて〜長崎・被爆児童の80年〜」 8月9日
  • NHKスペシャル「新・ドキュメント太平洋戦争 1945 終戦」 8月15日

    Eテレ
  • ETV特集「昭和天皇 終戦への道~外相手帳が語る国際情報戦~」 8月16日

ヨーロッパ 2077日間の地獄は、7月21日に第一部「ドイツ国民は共犯者となった 1939-1940」、28日第二部「独ソ戦 悲劇のウクライナ 1941-1943」、8月4日に第三部「国民を道連れにした独裁者 1944-1945」を放送する。放送時間は全日22時~22時45分。

第二次世界大戦は、映画制作にも使われてきた、高解像度の35ミリフィルムで多く記録されている。しかしこれまで目にしてきたのは、コピーを繰り返す中で画質が劣化したものだった。

終戦から80年という節目の年に、オリジナルの35ミリフィルムに記録されたおよそ50時間分を、世界で初めて8Kなどへの超高精細化することに挑戦。するとフィルムには記録されていながら見えなかった真実が浮かび上がってきた。

凱旋するヒトラーを愛人がひそかに撮影していた映像の存在、ゲットーに閉じ込められたユダヤ人の子どもたちのたくましさ、史上最大の作戦といわれるノルマンディー上陸作戦に身を投じた無名兵士の秘められた物語……。さらにモノクロ映像をカラー化し、人類史上最大の悲劇を追体験する。

クローズアップ現代「戦後80年 テレビが伝えた明日への“希望”」

8月6日19時30分~20時42分のクローズアップ現代「戦後80年 テレビが伝えた明日への“希望”」では、焼け野原からの復興を遂げ、経済的な豊かさを手に入れ、現在に至る戦後80年、テレビが伝えた“明日への希望”を軸に、戦後の軌跡を振り返る。放送

NHKスペシャル「広島 グラウンドゼロ~半径500 メートル 生存者78人が語る“原爆”~」
撮影:米軍、所蔵:広島平和記念資料館

8月6日22時~22時59分のNHKスペシャル「広島 グラウンドゼロ~半径500 メートル 生存者78人が語る“原爆”~」では、原爆炸裂によって、ほとんどの命が一瞬のうちに奪われた爆心地・グラウンドゼロ。広島で、半径500m以内にいながら奇跡的に生き延びた78人の記録が残されていた。

110時間に及ぶ証言には、彼らしか語れない衝撃的な光景が。さらに、証言に照らし合わせて最新科学で検証すると、核兵器が人間をいかに破壊していくか、その極限の真実が初めて浮かび上がってきた。

NHKスペシャル「原子雲の下を生き延びて〜長崎・被爆児童の80年〜」
写真提供:長崎市永井隆記念館

8月9日22時55分~23時39分のNHKスペシャル「原子雲の下を生き延びて〜長崎・被爆児童の80年〜」は、1945年8月9日長崎、原爆投下の惨状を書き残した山里小学校の37人の児童たち、その後を、折にふれて撮影したNHKの映像記録から、37人のその後を10年ぶりにたどる。

「新・ドキュメント太平洋戦争 1945 終戦」

8月15日の「新・ドキュメント太平洋戦争 1945 終戦」は19時30分~20時42分に前編、同日22時~22時49分に後編を放送。戦場で、空襲で愛する家族を奪われた人々は「敗戦」をどう受け止め、その後の人生をどう生きたのか。市民がつづった日記から、太平洋戦争の3年8か月を1年ごとに追体験していくシリーズの最終回。

ETV特集「昭和天皇 終戦への道~外相手帳が語る国際情報戦~」

Eテレで8月16日23時~24時29分に放送されるETV特集「昭和天皇 終戦への道~外相手帳が語る国際情報戦~」は昭和天皇と戦争の時代を描いた、7年に及ぶ放送の集大成。

東郷茂徳外相の手帳が全文開示され、終戦に至る外交の真相が明らかになった。1945年6月22日、天皇と指導者は戦争終結の方針を決定。ソ連仲介の和平工作を進めようとする。しかし、ポツダム会談での米ソの暗闘を把握しきれず、原爆投下、ソ連参戦を迎えた。御前会議をドラマで再現、国の命運を握った国際情報戦に迫る。昭和天皇役は片岡孝太郎。

そのほか、戦後80年の主な番組として、総合テレビでは戦後80年ドラマ「八月の声を運ぶ男」やNHKスペシャル ドラマ「大阪激流伝」、EテレではETV特集「“火垂るの墓”に込めたメッセージ~高畑勲が残した7冊のノート~」なども放送する。


    総合テレビ
  • 戦後 80 年ドラマ 「八月の声を運ぶ男」 8月13日22時~23時29分
    ※【BSP4K】8月16日19時30分~20時59分
  • NHKスペシャル「シミュレーション ~昭和 16 年夏の敗戦~」 前編 8月16日21時~21時59分、後編 8月17日21時~21時59分
  • NHK スペシャル ドラマ「大阪激流伝」 8月31日21時~21時59分

    Eテレ
  • ETV特集「“火垂るの墓”に込めたメッセージ~高畑勲が残した7冊のノート~」 8月2日23時~23時59分
  • ETV特集「ヒロシマ・ナガサキからの手紙」 8月23日23時~23時59分
  • ETV特集「戦没者の妻たち 長い戦後」 8月30日23時~23時59分