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東芝、新CELL REGZAなど3D対応上位シリーズ

−RD型番のBDレコーダ「REGZAブルーレイ」も


8月下旬より順次発売

標準価格:オープンプライス


 東芝は、液晶テレビ「REGZA」のフラッグシップ機「CELL REGZA」の新シリーズ2モデルや、REGZA ZG1/F1シリーズ、3D対応のBDレコーダ「REGZAブルーレイ」など3Dに対応した新製品群を8月下旬より順次発売する。価格はいずれもオープンプライス。

CELL REGZA「55X2」 CELL REGZA SLIM「46XE2」、「55XE2」

 新CELL REGZAは、直下型LEDバックライトとメガコントラストパネルを採用した最上位/最高画質シリーズ「X2」とエッジライト型LEDを搭載して薄型化した「XE2」シリーズの2シリーズで展開。X2シリーズは55型の「55X2」1モデル、XE2シリーズは55型の「55XE2」と46型の「46XE2」の2モデルを用意する。

 4倍速/240Hzパネルを採用し、フレームシーケンシャル方式の3D表示に対応。アルミボディのディスプレイ部と、メディア処理回路や Cell、11系統の地上デジタルチューナ、3系統のBS/110度CSデジタルチューナ、1系統の地上アナログチューナ、3TB HDD搭載したチューナ部から構成される。

 Cellのパワーを活かした高画質処理や2D-3D変換を新搭載。また、柔軟な録画設定が可能な「タイムシフトマシン2」を導入するなどの録画機能も強化している。


【CELL REGZA】

型番 サイズ LED
バックライト
発売日 店頭予想価格
55X2 55型 直下型 10月下旬 100万前後
55XE2 55型 エッジライト 10月上旬 70万円前後
46XE2 46型 60万円前後

 REGZA ZG1シリーズは、3D対応のほか、2D-3D変換やスカパー! HD連携なども搭載した上位モデルで、55型の「55ZG1」と47型「47ZG1」、42型「42ZG1」を用意。F1シリーズは29mmという薄型ボディが特徴のデザインモデルで、55型の「55F1」と46型の「46F1」をラインナップする。

55ZG1 55F1

REGZA ZG1/F1シリーズ

型番 サイズ 特徴 発売日 店頭予想価格
55ZG1 55型 3D
240Hz/4倍速パネル
USB/LAN HDD録画
2D-3D変換
スカパー! HD連携
DLNA
10月下旬 45万円前後
47ZG1 47型 35万円前後
42ZG1 42型 28万円前後
55F1 55型 3D
240Hz/4倍速パネル
USB HDD録画
DLNA
8月下旬 43万円前後
46F1 46型 33万円前後

 REGZAブルーレイは、強力な編集機能など東芝のレコーダ「RDシリーズ」の特徴を継承したBlu-rayレコーダ。最上位モデルの「RD-X10」では、高画質/音質設計を導入しているほか、Blu-ray 3Dの再生に標準対応。そのほか3モデルでも有償バージョンアップで3D対応となる。

 従来、東芝DVD/BDレコーダは2006年から「VARDIA」ブランドで展開してきたが、新シリーズから録画、再生機器もREGZAにブランドを統一。開発/設計チームもREGZAと同じ深谷工場に集結しており、REGZAとの連携を強化しながら事業展開する。

REGZAブルーレイ RD-X10 RD-BZ800

REGZAブルーレイ

型番 HDD 3D対応 W録 特徴 発売日 店頭予想価格
RD-X10 2TB レゾリューション
プラスXDE
USB HDD
12倍録画
スカパー! HD録画
11月下旬 22万円前後
RD-BZ800 1TB
(バージョンアップ
キット別売)
9月下旬 15万円前後
RD-BZ700 500GB 11万円前後
RD-BR600 500GB × 10月中旬 9万円前後
D-BZ500 320GB - 8倍録画 9月下旬 8万円前後

REGZAブルーレイ】(プレーヤー)

型番 3D対応 発売日 店頭予想価格
SD-BDT1 8月下旬 4万円前後

 


■ 日本市場は高付加価値。エコポイントに向けて3D訴求

東芝ビジュアルプロダクツ社 大角正明社長

 東芝 執行役上席常務 ビジュアルプロダクツ社 社長の大角正明氏は、「昨年のCEATECで“モンスターマシン”CELL REGZA第1弾を発表した。それから約10カ月経過し、その時の約束どおりに第2弾として、東芝の培ってきた技術を、3Dという新しいアプリケーションとともに商品発表させていただく」と切り出し、CELL REGZAの新ラインナップを紹介した。

 X2シリーズは「ALL NEW CELL REGZA」、XE2シリーズは「CELL REGZA SLIM」と紹介。XE2については、「46インチまでサイズを広げて、少しでも多くのお客様にCELL REGZAをお使いいただきたいと希望を持っている」と価格面もアピールした。

 国内テレビ事業については、2010年度の市場規模は1,700万台と予測。「特にエコポイントの最終月になる12月については340万台を予測している。対前年比185%という伸びが期待できる」と言及。顧客のニーズについては、「ただのテレビだけではなく、録画やBlu-rayなど、新しい機能や利便性を期待している」とし、国内市場においては付加価値を引き続き提案していく方針をアピール。その一環としてCELL REGZAの3D超解像や2D-3D変換、高輝度3Dなどを訴えた。

新CELL REGZAを紹介 2010年度国内市場は1,700万台規模に エコポイント終了で12月に大幅な伸びを見込む
テレビ、レコーダの部門を統合 レコーダのブランドもREGZAに

 レコーダ事業についても説明し、2009年10月にテレビ事業部とDVD関連事業を行なうデジタルAV事業部を統合。さらに5月には深谷工場にテレビ開発部門とDVD開発部門を集結し、商品力向上を図った。その第1弾が今回の発表製品と述べ、レコーダのブランドも「REGZAブルーレイ」に統合することを発表した。

 続けてCELL REGZAと、ZG1/F1シリーズの各商品を紹介。レコーダについても、「RDの設計思想を受け継ぐブルーレイレコーダ」と紹介し、外付けUSB HDD録画や12倍長時間録画などの特徴をアピールした。


東芝 研究開発センター首席技監 神竹孝至氏

 CELL REGZAの3D超解像や、2D-3D変換技術については、東芝執行役常務待遇 研究開発センター首席技監の神竹孝至氏が解説した。

 3D変換については、2D映像から高精度に奥行き情報を推定し、変換する技術として、「動き検出」と、「顔検出」、「構図識別」の3つの方法を説明。

 動き検出については、手前のものが大きく動き、後ろのものを隠すという関係から、物体の奥行き関係を推定する。顔検出については、顔に位置を検出し、それを基準に人型の奥行きを割り当てるという。この2つの奥行き復元を使った3D変換技術は、テレビとしては新REGZAが初めての採用となる。これらと構図識別を組み合わせることで、高精度な3D変換を可能としたという。

 3D超解像については、「放送ではサイドバイサイドが多く使われている。これを高画質に復元できる技術」と解説。サイドバイサイドでは、左右の目のそれぞれの映像が、水平方向の解像度が半分で送られてくる。これを拡大する際に超解像技術を適用することで、3D映像の高画質化も図れるという。

CELL REGZA 2D-3D変換の特徴 2D-3D変換の技術概要 3D超解像技術
スカパーJSAT 出水マーケティング本部長

 スカパーJSATからは、取締役執行役員専務 マーケティング本部長の出水啓一朗氏が登壇。同社では、6月のワールドカップを皮切りに、スカパー! HDの3D専門チャンネル(スカチャン3D 169ch)において3D放送を開始している。出水氏は「スカパーならではの幅広いニーズに応えていく」とし、倖田來未の3Dライブや、Jリーグの3D生中継などの事例を紹介した。

 さらに、今回、夏の音楽フェス3箇所の特選映像をまとめた、3D番組「飛び出せ3Dフェス2010」を10月に放送することを発表。加えて、格闘技も4月に開催された「吉田秀彦引退興行 ASTRA」を8月にPPVで放送することも発表した。ASTRAは初の3D PPVとなり、価格は2,100円。

 出水氏は「REGZAのような魅力的なテレビとともに魅力的なコンテンツを提供していきたい。3Dのあるテレビライフをぜひ楽しんで欲しい」とアピールした。

スカパー! の3Dコンテンツ REGZAとの連携

 


■ 新興国市場を攻め、世界シェア10%を実現。裸眼3Dも開発中

グローバル市場では、新興国にフォーカス

 大角社長は、グローバルの映像事業戦略についても解説し、CELL REGZAのような先進国向けハイエンドだけでなく、新興国市場へも注力する方針を改めて強調。「2010年の世界の液晶テレビ需要は1億7,000万台をほぼ確実に達成する。その中で、地域構成は大きく変わってくる。先進国の2009年〜2012年のCAGR(年平均成長率)は2%に対し、その他地域では26%に及ぶ」と説明し、「世界で2極化された事業構造を持つようになる」と分析する。

 2010年の同社の販売目標は1,500万台で、「伸張の大きいBRICsやASEAN地域を中心に持続的な利益ある成長を目指す」。2011年度も新興国の構成比を上げ、現在は10%弱という新興国の比率を、2011年度中に30%まで引き上げる方針。

 そのため2010年度には新興国市場に最適化した商品をテレビ、PCで約40品目(前年比約1.5倍)を投入。販売拠点の拡充についても、中国やASEANを中心に強化する方針を示した。

 生産についても、地域のパートナーやODMを活用し、コスト競争力を向上。「東芝では他社に先駆けODMを活用してきたが、先進国だけでなく、新興国においても活用していく」とした。具体的な事例として、中国におけるTCL集団と、合弁会社東芝ビジュアルプロダクツ社(中国)を立ち上げることを紹介。中国における販売店網の確保のため、中国内の内陸都市を中心に2012年度を目処に1万店の実現を目指し、「TCLの販売網、東芝の商品力を合体させ、新しい形での中国での振興を実行していきたい」とした。

2010年度の販売目標は1,500万台 2011年度に新興国比率30%を目指す TCL集団との提携について
ASEANにおける施策

 また、ASEAN市場における、販売網や商品ラインアップ強化にむけ、「アジアヘッドクオーター(AHQ)」を設立。「特に『インドネシアやベトナムで売れるモデル』など、アジア市場専用モデルを10モデル投入予定。弱電界地域対応の高感度チューナ搭載モデルなど、技術を活かして地域に適した製品を作っていきたい」と説明。

 タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシア、フィリピンの5カ国を「ASEAN5」と位置づけて拡販。「マレーシア、ベトナム、インドネシアについては既に東芝のシェアは10%を超えている。これを最低でも15%程度までは伸ばしていく」とした。


福山雅治氏がビデオメッセージ

 国内のREGZAプロモーションには、引き続き福山雅治氏を起用。福山氏からのビデオメッセージも寄せられ、「家でCELL REGZAを使っていますが、まさに『モンスターマシン』。最初はテレビと格闘する日が続きました。でも、慣れてしまえば、機能もフルに使えるようになった。新しいケータイでも、最初は使い方がわからなくても、機械に使われのではなく、使いこなせるようになる。そういう新しいテレビだと実感している。さらなるテレビの進化に期待している」とし、超解像などの魅力について言及した。

 今後の事業目標について、大角社長は、「2011年度にグローバルシェア10%の目標を掲げている。今年は1億7,000万台市場で、東芝は1,500万台ということで、まだ及ばないが、先に述べたような施策を通じて実現していく」と説明。

 年内の3D対応製品の構成比については、「46型以上の5割を3D対応にしていく(東芝VP社 映像マーケティング事業部 日本部 岡田淳部長)」とする。12月のエコポイント特需の後の販売ダウンについても、「アナログ停波が控えているため、高付加価値製品ではなく、セカンドテレビの需要が増えると考えている。そこで訴求できる製品を用意していきたい(岡田部長)」とした。また、裸眼立体視に対応した製品についても「実用化に向けて、まもなく案内できる段階。ご期待ください(神竹首席技監)」と、早期の発表を示唆した。


(2010年 7月 28日)

[ AV Watch編集部 臼田勤哉]