OTOTOY、世界初のDSD形式の音楽配信を開始

-清水靖晃+渋谷慶一郎の「FELT」。MP3もセット


清水靖晃+渋谷慶一郎「FELT」配信ページ

8月12日配信開始

配信価格:1,000円


 音楽配信サービスの「OTOTOY」は12日、DSD形式の音楽配信サービスを開始した。SACDにも利用されるDSD形式での音楽配信は世界初という。

 リットーミュージックの音楽専門誌「サウンド&レコーディング・マガジン」と共同で展開。最初の配信タイトルは清水靖晃+渋谷慶一郎の「FELT」で全8曲。2010年3月1日に東京芸術劇場中ホールで行なわれた二人のコンサートを収録している。アコースティック・ピアノとサックスのみの演奏で、二人のデュオでの演奏が6曲。それぞれのソロ・パフォーマンスが1曲づつとなる。

[DSD_DISC]フォルダをそのままコピーしてDVD-Rに記録し、DSDディスクを作成。なお、Windows Vistaでは、ダウンロードしたZIPファイルをWindowsの標準機能では展開できないため、Lhasaで展開した

 配信形式はDSDと256kbpsのMP3のセットのほか、ototoyでHQDと呼ぶ24bit/48kHzのWAV形式も用意。8曲まとめての配信となっており、価格は各形式とも1,000円。いずれもDRMはかかっておらず、ZIP形式で圧縮して配信している。合計ファイル容量はDSD+MP3が1.16GB、HQDが654MB。

 SACDと同等の2.8224MHzのDSD(DSF)形式での楽曲配信となるが、DSDをそのまま再生できるPCやオーディオ機器はほとんど無い。そのためMP3をセットにしているという。

 また、OTOTOYでは、DSD形式の楽曲を聴くための機器についても紹介。KORGのポータブルレコーダ「MR-2」やラック型DSDレコーダ「MR-2000S」での再生や、DSDファイルをディスク化(DVD±R/RW)し、ソニーのSACDプレーヤーSCD-XA5400ES/XE800やPS3(HDMI出力)での再生を案内している。

 今後は、サウンド&レコーディング・マガジンが8月27日に予定しているライブ・レコーディング・イベント「Premium Studio Live Vol.1」で大友良英+高田漣によるライブを収録。その模様を9月15日に配信する予定。


作成したDSDディスクはPS3で再生できた

(2010年 8月 16日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]