東芝、TV事業拠点深谷工場の機能を9月を目処に見直し
-「縮小する国内市場などの需要変化に対応」
東芝は、テレビのグローバル設計や、開発機能、生産/調達/品質のグローバルコントロール機能を持つテレビ事業の中核拠点である深谷工場の機能見直しを2011年9月末をめどに実施すると発表した。
2010年度の薄型テレビ国内市場の販売台数が2,300万台と大幅に伸長する一方、2011年度は大幅な縮小が予想される。東芝ではこうした「市場環境の急激な変化への対応策が必要」とし、今回の深谷工場機能見直しを決定。国内市場需要の変化に対応するため、最適生産体制の見直しを実施するとともに、「顧客満足向上に向けたサービス機能に向けたサービス機能の拡充やBtoB業務の拡大など、より付加価値の高い機能を有する拠点への転換を図る」という。
東芝では、「需要の変化に応じた深谷工場での生産量および生産機種の見直しを実施する」としているが、具体的な生産規模増減の幅などについては明らかにしていない。一方で、今後については「レグザユーザーの顧客満足向上につながるアフターサービスを含めた機能を深谷工場に集約し、サービス対応力強化を図る」と説明。加えて、「昨年、映像事業の商品開発効率化を狙い、テレビおよびレコーダのエンジニアを集結した。機能見直しにあわせ、グラスレス3Dレグザなどの映像技術を応用した差異化BtoB事業への新たな取り組みも強化していく」としている。
東芝は、3月にエジプトでのテレビ工場稼働にともない、地域ごとのグローバル生産体制を確立する。今後、新興国を中心に拡大するグローバル市場や縮小する国内市場など需要変化が予想される中、地域ごとの需要にあわせた生産最適化を目指し、各生産拠点における生産の数量/機種を随時見直し、機動的かつ効率的な供給体制を構築する計画。
(2011年 1月 25日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]