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「ヘッドフォン祭 '12」騒音に強いTDKイヤフォンなど

−iPhoneアンプ、ALO新ポータブル、新HiFiMANも


会場のスタジアムプレイス青山

 5月12日に東京・青山で「春のヘッドフォン祭 2012」が開催された。その展示ブースから、TDKブランドや、ミックスウェーブ、zionoteなどの新製品を紹介する。



■ TDK、騒音に強い高音圧の新ドライバ搭載イヤフォンなど

マグネチック・アーマチュアドライバ搭載の「MA700」。なお、写真は試作機で、デザインは変更される予定

 イメーションのブースでは、「TDK Life on Record」のイヤフォン/ヘッドフォンなどを展示。未発売の製品として、「マグネチック・アーマチュア」というドライバを搭載したカナル型(耳栓型)イヤフォンや、アンプ内蔵ヘッドフォン、ポータブルヘッドフォンアンプを参考出展していた。

 参考出展されたイヤフォン「MA700」に採用されている「マグネチック・アーマチュア」は、主に警察の無線などに使われている技術を、音響用にチューニングしたもの。高い音圧が設定可能なことが特徴で、騒音の中でも低域などが失われずに聴こえるという。

 MA700は、通勤時などの利用をイメージしたイヤフォンとして8月の発売を予定しており、価格は5,980円前後。振動板はニッケルと鉄の合金であるパーマロイを使用している。


「MA700」のドライバ部。右が振動板 MA700のハウジングには、既存モデル「EH-ECBA700BK」(写真)のようにフィット感を高めるサポート部が設けられる予定 その他、発売中のイヤフォン

 また、同じく8月の発売を予定するiPhone/iPod用のポータブルヘッドフォンアンプ「TH-ECSP950BBK」は、Deff製のポータブルアンプをベースにチューニングしたモデル。Dockコネクタ接続で、iPhone/iPodの電源で動作し、リモコン操作も行なえる。価格は9,800円前後。

 アンプ出力は20mW×2ch。ベースモデルは低域が強いことが特徴だったが、TH-ECSP950BBKはフラットなバランスに調整した。組み合わせるイヤフォンとしては1万円程度の物が適しているとのことだが、3,000円〜5,000円といった価格帯のイヤフォンでも十分に効果が感じられるという。

iPhone/iPod用のポータブルヘッドフォンアンプ「TH-ECSP950BBK」 背面にクリップが付いており、衣服などに留められる iPhoneなどの楽曲操作も可能

 ヘッドフォンの「ST750」は、本体にアンプとバッテリを内蔵したことが特徴で、迫力のある低域などが楽しめるという。アンプの電源には単4電池2本を使用し、20時間の連続動作が可能。価格は2万円前後を予定している。

 アンプをOFFにした状態でも通常のヘッドフォンとして利用可能。ドライバユニット径は40mm。音圧感度はアンプON時が120dB、OFF時が114dB。入力インピーダンスはアンプON時が1.5kΩ、OFF時が30Ω。ケーブル長は1.3mの予定。

アンプ内蔵ヘッドフォンの「ST750」 電源は単4電池2本 イヤーパッド部。仕上げは写真とは異なる予定


■ ミックスウェーブは音質重視のポータブルプレーヤーなど

ポータブルオーディオプレーヤー「TeraPlayer」

 ミックスウェーブのブースでは、独The ALTMANN MICRO MACHINES製のポータブルオーディオプレーヤーや、ALO Audioのポータブルアンプ/ケーブル新製品など、多数の新製品を会場で披露した。

 独The ALTMANN MICRO MACHINES製のポータブルオーディオプレーヤー「TeraPlayer」は、SDカード(最大32GB)内のWAV専用プレーヤーで、24bit/96kHzに対応。操作系もディスプレイを持たないシンプルなもので、音質に特化して開発されたものだという。ヘッドフォン出力はインピーダンスの高/低で2系統備える。6月上旬をめどに発売予定で、価格は11〜12万円前後。

 ALO Audio製品では、バランス接続対応のポータブルヘッドフォンアンプ「Rx Amp MK3」を展示。低域調整機能や、ゲインの3段階調整などを備える。バランス接続時の出力は、32Ω時で600mW、600Ω時で80mW。バランス接続用のヘッドフォンケーブルも発売する。また、発売中の新製品として24bit/96kHz対応のポータブルヘッドフォンアンプ「The National」などを展示。また、6J1真空管を備えた製品の試作機も参考展示されていた。

Rx Amp MK3 The National 真空管搭載ヘッドフォンアンプの試作機

 Red Wine Audio製品では、据え置き型ヘッドフォンアンプの新モデル「Corvina」と、USB/光/同軸デジタル対応のDACとヘッドフォンアンプを備えた「Isavellina HPA」を展示。5月末の発売を予定し、価格は、「Corvina」が18万円前後、「Isavellina HPA」が40万円前後。いずれも真空管のアンプを搭載。据え置き型ながらバッテリ駆動にも対応し、電源ノイズの低減を図れることが特徴。「Isavellina HPA」のDACは24bit/192kHzに対応する。

 JH Audioのカスタムイヤフォン「JH16」専用というDSP搭載ポータブルアンプ「JH-3A」も展示。また、Audez'e(オーデジー)製のヘッドフォン「LCD-2」は現在販売中止となっているが、ハウジングを従来のカリビアンローズウッドから竹素材に変更した「LCD-2 Ver2 Bamboo」として販売を再開。価格は同じく12万円前後を予定している。

上が「Corvina」、下が「Isavellina HPA」 JH16専用のヘッドフォンアンプ「JH-3A」(右) LCD-2 Ver2 Bamboo


■ zionote

「CARAT-RUBY2」のカスタムモデル

 zionoteのブースでは、DAC/ヘッドフォンアンプ「CARAT-RUBY2」のカスタムモデルを展示。RUBY2は東日本大震災の影響でパーツが入手できなくなり、販売できなくなっていたが、新たにパーツの見直しや、ヘッドフォンアンプ回路の交換などでグレードアップした形で5月中旬に発売する。価格は27,800円前後。

 イヤフォンは、インナーイヤー型のubiquoなどを展示しており、上位モデル「UBQ-703」のカスタムバージョンも参考出展。ユニットは同じだが、ケーブルを交換したほか、ハウジングにもチューニングを施したという。価格は1万5,000円〜2万円前後。

 さらに、取り扱いを開始するカナル型イヤフォンの新ブランド「EXS」の新製品「X10」も出展。バランスド・アーマチュアのシングルドライバを搭載したモデルで、価格は1万円前後。2〜3カ月後の発売を予定しているという。

「UBQ-703」のカスタムバージョン ubiquoシリーズのイヤフォン EXSブランドのBAイヤフォン「X10」


■ HiFiMANの新世代モデル、ZERO AUDIO初のダイナミックイヤフォンなど

HiFiMAN「HM-901」

 高音質ポータブルプレーヤーで知られるHiFiMANのブースでは、新世代モデルとする「HM-901」を出展。試作機で試聴も可能となっていた。2012年秋の発売を予定しており、価格は10万円を切る見込み。

 「コストを度外視しても最高の音質を届ける」として開発されたオーディオプレーヤーで、プロトタイプの時点で既に従来モデルのHM801と同等の音質に達していたという。24bitに特化した設計としたほか、上部の大型ダイヤルボリュームなど、操作系も大きく改善されていることが特徴。製品の詳細について、間もなくアナウンスするという。


側面 天面 試聴機材

 トップウイングのブースでは、CEC製のヘッドフォンアンプ搭載DAC「DA3N」を正式発表。6月15日発売で、予価は262,500円。USBとAES/EBU、光/同軸デジタル入力を備え、AES/EBUと同軸は最高192kHz、USBと光デジタルは96kHzまで対応する。DACチップはESS製の「ES9008」。USBと光デジタルの出力は背面だけでなく前面にも備える。

 同社のベルトドライブ式CDトランスポート「TL3N」(199,500円)などとの組み合わせで低ジッタ伝送が行なえる「SUPERLINK」に対応することも特徴。SUPERLINK接続時に利用できる外部マスタークロック入力を備え、高精度なクロックジェネレータと接続することで、さらに精度を増すことができるという。

 アナログ出力には、レベル固定の出力に加え、パワーアンプとも接続可能な可変出力も搭載。RCAアンバランスとXLRバランスの両方を備えている。


DA3N CDトランスポート「TL3N」(右)とのSUPERLINK接続が可能 バランス型ヘッドフォンアンプ「HD53N」も出展

 協和ハーモネットは、「ZERO AUDIO」ブランドのカナル型イヤフォン新製品として、ダイナミック型の「CARBO TENORE」と「CARBO BASSO」という2製品を参考出展。今秋をめどに発売予定で、価格は未定だが7,980円またはそれ以下という「ZERO AUDIOらしいインパクトのある価格を目指す」としている。

 同社はアーマチュアドライバの「ZH-BX500/300」を販売しており、この製品にはアルミのハウジングを用いているが、新しい2モデルでは、アルミの外側をカーボンで覆った複合ボディとしたことが特徴。製品名が示す通り、「CARBO TENORE」は低音、「CARBO BASSO」は重低音の再現を強化したモデルとなっている。ユニットのサイズは公開していないが、BASSOの方が大きなユニットを使用している。

左が「CARBO BASSO」、右が「CARBO TENORE」 CARBO BASSO(上)の方が大型のユニットを採用している BAモデル「ZH-BX500/300」も展示していた
ソニーブースでは、オープンエア型ヘッドフォンの新モデル「MAシリーズ」や、BAイヤフォン新製品が試聴できる JVCブースでは、カーボンナノチューブ採用のカナル型「HA-FXD80」などを試聴可能 カナルワークスは、3ウェイ6ドライバ搭載カスタムイヤフォン「CW-L51」を出展。近くの提携店で耳型採取もできることを案内していた
ロジクールは、Ultimate EarsのTriple Fi 10などのほか、カスタムイヤフォンの試聴なども行なっていた GRADOのカナル型イヤフォン「GR10」(37,590円)と「GR8」(31,395円)など ミックスウェーブブースに展示されていたFanny Wangヘッドフォン


(2012年 5月 12日)

[ AV Watch編集部 中林暁]