ニュース

ラジオ局全社でのVHF-Lowマルチメディア移行はならず

設備投資の試算や意向調査の結果、合意に至らず

 アナログのラジオ放送を行なっている各社は、地上アナログテレビ放送終了後に空いたVHF-Low帯(VHF 1~3ch)を使ったマルチメディア放送における、音声優先セグメントに移行し、デジタルラジオの放送開始を検討していたが、ラジオ全社が、音声優先セグメントに移行する事については、合意に至らなかった。日本民間放送連盟のラジオ委員会が21日、発表した。

 ラジオ委員会では、VHF-Lowマルチメディア放送の音声優先セグメントを、アナログラジオ放送の移行先と考え、ハード事業者による設備投資総額の試算や、ラジオ全社への意向調査などを実施。音声優先セグメントへ参入するための様々な検討を行なってきたという。

 しかし、全社での移行については合意に至らなかった。ただし、参入を目指しているラジオ局もあり、また、AM放送の難聴解消などを目的としてFM放送の活用を希望するラジオ局もあるため、委員会では「これらの意向を踏まえ、双方が両立する制度整備などを求めていく」としている。

(山崎健太郎)