ニュース
パナソニック、HDMI 2.0準拠で4K 60p変換対応のTV/アンプ向けLSI
(2013/9/12 17:12)
パナソニックのオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は12日、4K 50/60p映像対応のHDMI最新規格「HDMI 2.0」準拠の通信LSIを、業界で初めて製品化したと発表した。
4K 50/60pスケーラーや超解像回路などを搭載した「MN864777」と、これらを搭載しない「MN864778」の2製品を用意し、9月より量産開始する。テレビや業務用モニタなどの受像機器、BDレコーダ/プレーヤー、STBなどのソース機器、AVアンプなどのリピーター機器、大画面モニタ・車載用表示機器などに利用できる。
最新のHDMI 2.0規格は、フルHD解像度の4倍に相当する4K 50/60p映像を、色信号を圧縮しない4:4:4信号で、HDMIケーブル1本を使って伝送可能。なお、HDMI 2.0の概要は既報の通り。
パナソニックは、4K対応モニタなどの放送・産業機器や、車載用表示機器など、4K機器の適応分野拡大を見込み、HDMI 2.0準拠の通信LSIを製品化。「容易に機器の4K 50/60p対応が可能になり、4K機器の普及や適用分野の拡大に貢献する。半導体IPを提供することにより、さらなる4K機器の普及拡大を図る」としている。
新開発の通信LSIは、不要輻射(EMI)を低減するために、0または1のパターンが連続しないようにするインテリジェントスクランブル方式を採用。HDMI新規格の6Gbps伝送時だけでなく、既存規格の3.4Gbps以下の伝送時においても不要輻射の改善を実現できるという。また、独自の高速差動伝送技術により伝送特性を向上。相互接続性の改善も見込めるとしている。
今回の新製品のうち「MN864777」は、リアルタイムにフルHD映像を4K 50/60p映像にアップサンプリングするスケーラーと、そのアップサンプリングされた映像を高画質化する超解像回路を搭載。フルHDのBDプレーヤーなど既存のソース機器からの映像も、4K 50/60pに高画質化して出力可能にする。MN864777には、同時に複数の信号を送る映像パラレルインターフェイスも備える。
パッケージは、「MN864777」が24mm角QFP、「MN864778」が20mm角QFPで、いずれもグローバル規格に対応する。電源電圧は3.3V、1.1V。