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注目はサウンドバー!ヤマハ“YSP受け継ぐ最上位”、ビクターはウッドコーン、JBL最上位

ヤマハ最上位サウンドバー「SR-X90A」

オーディオとホームシアターの祭典「OTOTEN2025」が東京国際フォーラムで開幕。6月21日、22日の2日間で、入場は無料だが事前登録制。今年のOTOTENでは、ハイクオリティなサウンドバーが各社から登場。ヤマハが初披露したハイエンドモデル「SR-X90A」などを含め、サウンドバーの展示をレポートする。

ヤマハ最上位サウンドバーが登場

サウンドバーとワイヤレスサブウーファーがセットになっている

ヤマハミュージックジャパンのブースに登場したのは、まだ正式発表されていない、開発中のハイエンドサウンドバー「SR-X90A」。展示だけでなく、開発者がこだわりを説明するイベントや、試聴時間も設けられている。

ヤマハのハイエンドサウンドバーと言えば、音をビーム状に放出し、反射も活用する「YSPシリーズ」が思い浮かぶが、SR-X90Aには、このYSPの技術と伝統も投入。筐体の両端上面には、音をビーム状に放出する際に使う小さなユニットが内蔵されており、これで天井へと音を放出する。

両端の上面に音をビーム状に放出する際に使う小さなユニットが内蔵されている

サウンドバー本体と、ワイヤレスサブウーファーのセットになっており、サウンドバー部分には新開発のスピーカーユニットを搭載。筐体は高剛性なメタルフレームを採用。

さらに、同社のAVアンプに搭載している、シーンに合わせたサラウンド再生を行なう「SURROUND:AI」も、サウンドバーに搭載。「音と臨場感の本質に徹底してこだわり、アーティストの意図したとおりに音を表現し圧倒的な没入感を生み出すTRUE SOUNDを体感できるサウンドバー」として開発されている。

なお、SR-X90Aの価格や発売時期などはまだ未定とのこと。

前面にディスプレイを備える

ブースではこれに加え、11chパワーアンプ内蔵一体型AVアンプ、AVENTAGEの最高峰モデル「RX-A8A」や、ホームシアターヘッドフォン「YH-L500A」なども出展している。

ビクターからウッドコーン搭載サウンドバー

JVCケンウッドのブースでは、ビクターブランドで、ウッドコーンを搭載したサウンドバーを参考出品している。

ビクターブランドのウッドコーン搭載サウンドバー

サウンドバーとしてはコンパクトな横幅で、インテリアと調和しやすいシンプルなフォルムかつ、筐体にウッドデザインを採用。前面にウッドコーンのスピーカーユニットを配置し、これまでウッドコーンオーディオで培ったノウハウを投入する事で、高音質な設計になっているという。

このようなウッドコーンユニットを搭載している

あくまで参考出品で、具体的な製品化の予定や価格などは未定。来場者の反響も踏まえ、今後の製品化を検討しているとのことだ。

JBL「BAR 1300MK2」にも注目

ハーマンインターナショナルのブースでは、JBLの新たなエントリー・サウンドバーとして発表されたばかりの、ワンバータイプで5chの「BAR 300MK2」(直販価格49,500円前後)と、同モデルにサブウーファーを追加した5.1ch「BAR 500MK2」(同77,000円前後)が登場。

上からBAR 500MK2、BAR 300MK2

どちらのモデルも、壁などにビーム状の音を反射させる事で、側面や背面からの音を再現する技術が「MultiBeam 3.0」へと進化。従来の2.0では、サウンドバーのモデルを問わず、同じアルゴリズムを使っていたため、放射するビームの“幅”がやや広めに放出される傾向があった。

3.0では、搭載するモデルごとに、スピーカードライバーの並べ方と配置を最適化し、モデリング・シミュレーションした結果も組み合わせる事で、ビーム同士の重なり合いが減り、より狭いビームを放出できるようになった。これにより、それぞれのチャンネルの音がより明瞭に感じられるようになっている。

さらに、6月18日からはGREEN FUNDINGで先行販売がスタートした、JBLのサウンドバーフラッグシップモデル「BAR 1300MK2」(一般販売価格228,800円前後)も出展。専用のシアタールームで、じっくりとBAR 1300MK2のサウンドを体験できるようになっている。

上からBAR 1300MK2、BAR 500MK2、BAR 300MK2
BAR 1300MKが体験できるシアタールームも用意されている

BAR 1300MK2のクラウドファンディングページ

BAR 1300MK2は、サウンドバー部に合計19基のスピーカーを装備。分離して背後に設置できるワイヤレスのリアスピーカー部には、左右それぞれ4基ずつのユニットを搭載。サブウーファーには200cm径デュアルウーファーを搭載し、合計29基のスピーカーで11.1.4ch構成を実現している。

BAR 1300MK2

前述のMultiBeam 3.0も搭載しており、BAR 300MK2やBAR 500MK2と比べても、さらに包囲感の高いサラウンド体験が可能。ワイヤレスリアスピーカーも進化し、背後にまわった音のクオリティも進化している。

また、ワイヤレスサブウーファーも特徴的。コンパクトに作られているが、エンクロージャは密閉型で、200cm径デュアルウーファーを搭載し、最大600W×2、合計1,200Wパワーアンプを内蔵した、非常に強力な仕様になっており、キレのある、重くて鋭い低音が映画を下支えしてくれる。

ワイヤレスサブウーファー