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ドコモ、「Xperia Z1」やドラクエ仕様スマホなどを発表
「Xperia Z1f」など“おすすめ3機種”は実売1~2万円
(2013/10/10 12:35)
NTTドコモは10日、Androidスマートフォンなどの'13~'14年冬春モデルを発表。Android 4.2/4.3搭載のスマートフォン10機種や、Androidタブレット1機種、フォトパネル1機種などを10月中旬より順次発売する。
スマートフォンは、5型フルHD液晶搭載の「Xperia Z1 SO-01F」や「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」、5.7型フルHD有機ELの「GALAXY Note 3 SC-01F」、スクウェア・エニックスとコラボレーションした限定3万台の「SH-01F DRAGON QUEST」など10機種をラインナップ。これらのうち4機種がフルセグのテレビチューナを搭載する。
タブレットは10.1型で2,560×1,600ドットパネルの「ARROWS Tab F-02F」、9型フォトフレームの「フォトパネル06」は800×480ドット液晶を搭載し、いずれもフルセグ視聴に対応する。
なお、ドコモは'13年夏モデルにおいて「GALAXY S4」と「Xperia A」を“ツートップ”と位置付けて特に販売を強化していたが、今回の新モデルでは「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」と「ARROWS NX F-01F」、「Xperia Z1f SO-02F」を“おすすめ機種”としてアピール。他の機種に比べ、店頭価格を抑えて販売するという戦略で、ドコモの加藤薫社長は3機種の価格について「1万円~2万円の間」としている。
ラインナップは下表の通り。スマートフォン10機種と、タブレット/フォトパネルの詳細仕様については、別記事でレポートしている。
型番 メーカー | ディスプレイ | フルセグ ワンセグ | NOTTV | 発売時期 |
---|---|---|---|---|
Xperia Z1 SO-01F ソニーモバイル | 5型 フルHD液晶 | フルセグ ワンセグ | ○ | 10月24日 |
Xperia Z1f SO-02F ソニーモバイル | 4.3型 HD液晶 | ワンセグ | - | 12月下旬 |
GALAXY Note 3 SC-01F サムスン | 5.7型 フルHD有機EL | ワンセグ | ○ | 10月17日 |
GALAXY J SC-02F サムスン | 5型 フルHD有機EL | ワンセグ | ○ | 10月下旬 |
AQUOS PHONE ZETA SH-01F シャープ | 5型 フルHD液晶 | フルセグ (※録画対応) ワンセグ | ○ | 11月上旬 |
ARROWS NX F-01F 富士通モバイル | 5型 フルHD液晶 | フルセグ ワンセグ | ○ | 10月24日 |
G2 L-01F LG | 5.2型 フルHD液晶 | ワンセグ | - | 10月11日 |
AQUOS PHONE EX SH-02F シャープ | 4.5型 フルHD液晶 | ワンセグ | - | 2014年1月 |
Disney Mobile on docomo F-03F 富士通モバイル | 4.7型 HD液晶 | ワンセグ | - | 12月中旬 |
SH-01F DRAGON QUEST シャープ | 5型 フルHD液晶 | フルセグ (※録画対応) ワンセグ | ○ | 12月上旬 |
5型フルHD「Xperia Z1」やDTCP+対応「ARROWS NX」、ドラクエ仕様モデルなど
「Xperia Z1 SO-01F」は5型/1,920×1,080ドットの液晶で、広色域の「トリルミナスディスプレイ for mobile」を搭載。映像エンジンは超解像搭載の「X-Reality for mobile」。ワンセグに加え、フルセグチューナも搭載する。カメラは約2,070万画素のCMOSで、1/2.3型のExmor RS for mobile CMOSを採用。レンズは広角27mmのGレンズで、F値は2.0。
「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」は、5型/1,920×1,080ドットのIGZO液晶を搭載し、IGZOの省電力と3,000mAhのバッテリなどにより、3日間連続使用可能としている。ワンセグ/フルセグチューナを搭載する。カメラにはF1.9の明るいレンズを備える。
「ARROWS NX F-01F」は5型/1,920×1,080ドット液晶で、ワンセグ/フルセグに対応。DTCP+にも対応し、BDレコーダなどで録画した番組をDTCP+対応のNASに保存する事で、外出先からインターネット経由で録画番組を視聴できる。カメラは裏面照射型CMOSのExmor RS for mobileと、画像処理エンジンのGRANVUを搭載し、高感度撮影の性能を向上させている。バッテリ容量は3,200mAh。
「GALAXY Note 3 SC-01F」は5.7型、1,920×1,080ドットの有機ELを搭載。Sペンで操作や手書き入力などが可能。大画面を活かし、2つのアプリを縦に並べて同時表示することもできる。オプションで、腕時計型端末「GALAXY Gear」も用意。Bluetooth Smartに対応し、GALAXY Note3がバッグの中に入っているときにも、ハンズフリーで通話やSNSなどの通知を確認できる。
限定3万台となる「SH-01F DRAGON QUEST」は、“メタルスライム”を思わせる筐体で、背面にスライムやドラキーなどのキャラクターをあしらったデザインが特徴。スマホ版の「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」や、オリジナルゲームの「ドラゴンクエスト いつでも冒険ダイス」をプリインストールしている。本体の主な仕様は前述のSH-01と共通で、5型フルHD液晶を備え、フルセグ/ワンセグにも対応する。
タブレットは、10.1型「ARROWS Tab F-02F」で、解像度は2,560×1,600ドット。ワンセグ/フルセグも搭載。スマートフォンの「ARROWS NX」と同様に、DTCP+にも対応する。指紋センサーも装備。
「フォトパネル 06」は、9型液晶を備え、ワンセグ/フルセグに対応。液晶テレビREGZAの高画質化技術を投入し、コンテンツに応じた色/明るさの自動調整機能などを備える。
「dマーケット」などの“キャリアフリー”化で2,000万ユーザーへ
スマートフォンの新機種は10製品で、ドコモの加藤薫社長は大きな特徴として「電池の持ち」をアピール。今回の10機種全てが実使用時間2日間以上になり、うち「AQUOS PHONE ZETA」、「ARROWS NX」、「Xperia Z1f」、「GALAXY Note 3」、「G2」の5機種は実使用時間3日間以上を実現した。そのほか、ネットワーク接続については、9月から1.7GHz帯を加えた4つの周波数帯(2GHz/800MHz/1.5GHz/1.7GHz)を効率良く利用し、受信時最大150Mbps(iPhone 5s/cでは最大100Mbps)の対応エリアを、東名阪から順次拡大していく点などをアピールした。
前述の通り、新機種のうち「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」と「ARROWS NX F-01F」、「Xperia Z1f SO-02F」は“おすすめ機種”として訴求。これは、画面サイズや、コンパクトさ、カラーの豊富さ、日本向け機能の充実などを考慮して選定したというもので、加藤氏は「特徴あるものが選べたと思っている」と述べた。
記者からの「ソフトバンクによる米Sprintの買収に伴い、端末などの調達力を付けていくことにどう対抗するか」という質問に対しては、「特に日本のお客様がどこに力点を置いて選ぶかを考え、メーカーさんに『いいものを早く、お安く作っていただきたい』と申し上げており、一概に比較できないのでは。結果的に、お客様に届ける実売価格がどう推移するかを注意深く見守っていく」とした。
ドコモユーザーに提供しているdマーケットなどの付加サービスについては、これまで取り組んできたネットワークフリー/デバイスフリー/OSフリー化に加え、新たに回線契約に関わらず利用できる「キャリアフリー」の4つで展開していく方針を説明。既報の通り、キャリアフリーは、これまで「電話番号」でユーザーを認証していたサービスを「docomo ID」で認証するように変更していくもので、ドコモ端末ユーザー以外も取り込み、サービスの利用者拡大を図る。
キャリアフリーの第1弾として10月24日より始める「ドコモメール」は、従来のspモードメールからデザインや使い勝手を一新。クラウドメールサーバーを使用し、キャリアメールの安心感をそのままに操作性を大幅に向上するという。また、dマーケットの取り組みについても同様にdocomo IDを活用しキャリアフリー化していく方針を示した。月額有料サービスのdビデオ/dアニメストア/dヒッツを合わせると現在は700万契約以上となっており、キャリアフリー化などの施策によって「(月額サービス以外を含め)近いうちに1,000万を超え、2,000万契約を目指したい」とした。なお、「docomo ID」という名称については、他の呼び方も検討しているという。
'11年から始まったdマーケットの取扱高は、dビデオやdアニメストア、dミュージックなどのデジタルコンテンツ販売や、eコマースのdショッピングなどまで幅広く展開。'13年度上期で270億円、前年度上期に比べ250%の増加となった。今回、新たに「dfashion」、「dトラベル」、「dキッズ」という3つのストアを10月30日より順次オープンすることも発表。dfashionは400を超えるファッションブランドと協力して洋服などをケータイ払い/送料無料で購入できるもの。dトラベルは、JTBの旅行商品とドコモの観光/グルメ情報を組み合わせ、ユーザーにおすすめの観光プランを提案するサービス。dキッズは、子供が楽しめる知育コンテンツと、子供の利用制限などの機能を備えたサービスで、月額390円。
その他にも、12月から提供予定の新サービスとして、専用のリストバンド「ムーヴバンド」を利用したライフログ/ヘルスケアサービスの「からだの時計」を発表。睡眠時間などの生活リズムをチェックできるほか、歩数や消費カロリーなどを計測してスマホの「WM(わたしムーヴ)アプリ」からチェック可能。ユーザーに適した健康アドバイスも受けられる。「ムーヴバンド」はドコモショップ/ドコモオンラインショップで販売され、Android 4.1/iOS 7以上のスマートフォンと連携できる。
発表会には、ゲストとしてCMキャラクターの堀北真希さん、渡辺謙さん、石原さとみさんも登場。渡辺さんは「ARROWS NX」、堀北さんは「Xperia Z1f」、石原さんは「GALAXY J」 を手に登壇した。
渡辺さんはARROWS NXについて「電池が3日間もってくれるので、余裕をもって仕事や旅行に行ける。相当力強いケータイだと思う」とコメント。石原さんは、日本オリジナルの本体デザインを採用したというGALAXY Jを「日本人向けで、カラフルで、皆さんの好みに合うと思います」と紹介した。堀北さんは「dfashionで洋服を買ったり、dトラベルで旅行を計画したい」と新サービスに期待を寄せた。
加藤社長は「魅力的な端末ラインナップ、あらゆる生活シーンをサポートするサービス、信頼のネットワークで、“スマートライフ”を力強く支え、生活・社会をもっとハッピーにしていきたい」と締めくくった。