ニュース

「究極ハイレゾポータブル」、AK240は28万円で2月21日発売

DSDネイテイブ再生/ハイレゾストリーミング

AK240

 アユートは、iriver Astell&Kernブランドのハイレゾオーディオプレーヤー「AK240 256GB ガンメタル」(AK240-256GB-GM)を2月21日に発売する。直販サイトでの価格は285,000円。

 2月8日に東京・中野サンプラザにおいて開催される、フジヤエービック主催のイベント「ポタ研 2014冬」において、プレス&一般向けの発表会が行なわれ、その後、会場で試聴も可能。

 「2014 International CES」での先行展示と合わせ、1月7日に概要が発表されていたが、日本での発売日と価格が明らかになった。「BE THE ULTIMATE」をコンセプトに、「据置型高級ハイエンドオーディオに迫る音質を、ポケットに入るサイズで実現する究極のポータブルオーディオプレーヤー」をコンセプトとしている。

 静電容量タッチパネルを採用した、3.31型、480×800ドット有機ELディスプレイを採用。ハイレゾの大容量音源を持ち運ぶために、256GBの内蔵メモリを搭載しているほか、128GBまでをサポートするexFAT対応microSDXCカードスロットを1基搭載。合計384GBの大容量を実現している(システム領域含む)。既発売のAK120は内蔵64GB+microSD 最大64GB×2で計192GBであり、これを上回っている。

背面にはカーボンファイバープレート
側面。AKシリーズの特徴でもあるボリュームダイヤルを備えている
手に持ったところ

 DACは、シーラス・ロジックのハイエンドDAC「CS4398」を、L/R独立で搭載。グランドもL/R独立する事で、クロストークやSN比の改善、ダイナミックレンジの拡大と低歪み化を実現したという。

 ディスクリート構成のアンプ部を採用。出力は、ステレオミニのヘッドフォン出力(光デジタル出力兼用)、バランス出力を用意する。バランス出力は2.5mmのマイクロミニで4極になっており、ピンアサインは先端からR-/R+/L+/L-となる。出力インピーダンスは1Ω、アンバランスで2.1Vrms(L/R)、バランスで2.3Vrms(L/R)と高出力化。側面にダイヤル式のボリュームコントロールを備えている。

上部端子。アンバランス接続のステレオミニ、バランス接続用のマイクロミニ端子を装備。ステレオミニは光デジタル出力も兼ねている
底部にはUSBポートを備えている
左側面には操作ボタンとmicroSDカードスロット

 OSはAndroidベースだが、カスタマイズされたもので、一般的なAndroidのホーム画面は無く、プレーヤーに特化したタイプ。Google Playからユーザーが好きなアプリをインストールする事はできない。

メイン画面
プレイリスト画面
32bit/192kHz(float/Integer)に対応するが、24bitにダウンコンバートしながらの再生となる

 再生対応ファイル形式は、WAV、FLAC、WMA、MP3、OGG、APE、AAC、Apple Lossless、AIFF、DFF、DSF。PCMは32bit/192kHzまで対応。32bitはfloat/Integerに対応するが、24bitにダウンコンバートしながらの再生となる。

 DSDファイルの再生にも対応。AK120は2.8MHzのファイルのみ対応で、再生時もPCMに変換しながらの再生だったが、AK240は5.6MHz(DSD128)のファイルも再生でき、さらにDSDのネイティブ再生もサポート。こうしたハイレゾ音源の再生時でも快適な操作性を確保するため、デュアルコアCPUを採用している。また、さらに負荷の高いDSD再生時には、DSD再生専用のCPUを別途備える事で対応している。

 Wi-Fi(IEEE 802.11b/g/n、2.4GHz)も搭載しており、専用ソフトをインストールしたPCのフォルダにAK240からアクセス。DSDなどのハイレゾも含め、ストリーミング再生できる。内蔵ストレージへのダウンロードも可能。将来的にはハイレゾ音源をオンライン配信ストアからダイレクトに購入・ダウンロードできるようになるという。

 USB DAC機能も搭載。PCとUSB接続し、アンバランス/バランスのヘッドフォンと組み合わせて音楽が楽しめるほか、ラインアウトモードも用意。さらに、ステレオミニのアンバランス出力が光デジタル出力も兼用しており、DDCとして、他のDACやDAC内蔵アンプと連携することもできる。USB DAC動作時は24bit/192kHzまでのPCM、5.6MHzまでのDSDに対応する。対応OSはWindows XP/Vista/7/8/8.1で、7/8/831は64bitにも対応。Mac OS X 10.7以上もサポートする。

 Bluetooth 4.0機能も備え、プロファイルはA2DP/AVRCPに対応。Bluetoothスピーカーやヘッドフォンなどと連携できる。

 10バンドのイコライザ機能も搭載。設定を任意の名前で複数プリセットできる。また、プロのエンジニアが設定した「PRO EQ」も搭載。ギャップレス再生やフォルダ単位での連続再生、プレイリスト作成なども可能。

奥にあるのが製品の箱、手前がMINERVA製のイタリアンリアルレザーを使ったケース

 筐体デザインはライカのカメラなどを手がけたデザイナーが担当。斜め上から光を当てた陰影をイメージしたという。筐体素材には航空機でも使用されるジェラルミンの削り出しで、裏面にはカーボンファイバー素材のプレートを採用。剛性や質感を高めながら軽量化を可能にしたという。外形寸法は107×66×17.5mm(縦×横×厚さ)。重量は185g。MINERVA製のイタリアンリアルレザーを使ったケースも同梱する。

 AK240の操作性や音質についてのファーストインプレッションは、別記事でお伝えする

(山崎健太郎)