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Blackmagic、マイクロフォーサーズ4Kライブカメラや、センサー&マウント交換対応「URSA」など

Studio CameraにHD ENGレンズを取り付けたところ

 Blackmagic Designは7日、米ラスベガスで開催されている放送機器展示会「NAB 2014」において、マイクロフォーサーズマウントを採用したライブ中継用カメラ「Studio Camera」のフルHDモデル、4K対応モデルを発表した。米国でフルHDモデルが1,995ドルで発売中、4K対応モデルは6月発売予定で価格は2,995ドル。

 さらに、映画撮影にも利用でき、4K/フルHD撮影に対応、マウントとセンサーを交換・アップグレードする事も可能な「URSA」というカメラも、6月、もしくは7月頃に5,995ドルで発売予定。

4K対応もラインナップする「Studio Camera」

 マイクロフォーサーズマウントを採用したライブカメラ。4Kモデルは4K/30pまで、フルHDは23.98/24/25/29.97/30/60p撮影に対応。軽量で小型のマグネシウム合金筐体を採用しながらも、フレーミングやフォーカス合わせを快適に行なうため、10型の液晶ビューファインダを搭載しているのが特徴。

 4時間使用できるバッテリ、トークバック、タリーインジケーターなどを搭載するほか、光ファイバー、SDIインターフェースなども搭載。4K映像撮影時でも光ファイバーを用いて、1本のケーブルでライブプロダクションスイッチャーとカメラを接続できる。トークバック用のヘッドフォン、マイクジャック、LANCリモートコントロールなども備えている。

Studio CameraにHD MFTレンズを取り付けたところ
Studio Cameraの使用イメージ

4K対応もラインナップする「URSA」

 映画撮影やテレビCM/番組、ドキュメンタリー、ミュージックビデオ撮影などに対応するカメラで、4K撮影にも対応する。4K解像度のスーパー35mmセンサーを搭載。4K/12bit、lossless圧縮のCinema DNG RAWや、Apple ProResでの撮影が可能。4K、もしくはフルHDの23.98/24/25/29.97/30/60p撮影に対応する。

 4つのボルトを外すだけでセンサーとレンズマウントなどの交換が可能。将来的にアップグレードができる。PLマウント対応の「URSA PL」、キヤノンやツァイスなどのEFマウントレンズ対応「URSA EF」など、4つの交換パーツを用意。それぞれのマウントパーツにはスーパー35mmサイズのセンサーも搭載されている。2014年後半には、URSA Broadcast B4モデルも発売予定で、放送ビデオ用4Kセンサー、放送局で使われるB4レンズマウントに対応できる。

 さらに、センサーを搭載しない「URSA HDMIモデル」も用意。マウントの代わりにマウントポイントの付いた「チーズプレート」とHDMI入力を備え、サードパーティ製のカメラで撮影した映像をURSAに入力して利用できる。

URSA。レンズを装着していない状態
URSA HDMIを取り付け、デジタル一眼レフの出力を記録しているところ
ライブプロダクションスイッチャー「ATEM 2 M/E Production Studio 4K」

 露出、フォーカス、オーディオレベル用の内蔵スコープ、CFカードのCFast 2.0対応デュアル・レコーダー、10型の開閉式オンセットモニターを搭載。パワフルな冷却システムを搭載し、高フレームレートでも筐体は熱くならず、ファンの作動音も静かだという。筐体はアルミ削り出し。

 4K対応製品としては他にも、ライブプロダクションスイッチャー「ATEM 2 M/E Production Studio 4K」も発表。4Kまで対応する20系統のビデオ入力を搭載。クロマキー、トランジション、DVE、メディアプール、ダウンストリームキーヤー、オーディオミキサー、2系統のMulti View出力、6G-SDI、HDMI 4Kインターフェイスなども搭載する。

 フィルムスキャナの「Cintel Film Scanner」は、Thunderbolt 2インターフェイスを搭載、35mmと16mmフィルムを4K/30pでリアルタイムスキャニングできる。

フィルムスキャナの「Cintel Film Scanner」

(山崎健太郎)