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ソニー、30型4K有機ELモニターを2014年度内に発売。映像制作新商品展示会

 ソニーは12日、放送/業務などの映像制作機器の新商品内見会を開催。2014年度中に発売予定の30型の4K有機ELディスプレイや、XAVCを使った4K/HD映像制作ソリューションなどを紹介した。

30型の4K有機ELは2014年度中に発売。BT.2020を80%カバー

 4K有機ELディスプレイは、30型/4,096×2,160ドットのソニー製有機ELパネルを採用。放送や映像制作業務向けのモニターとして事業展開し、2014年度内(2015年3月末まで)に発売する。価格は未定だが、「(約200万円の)液晶の2倍になると高価すぎるという声を頂いている」とのことで、300〜400万円程度を見込んでいるようだ。

30型4K有機ELモニターを参考展示

 黒の再現性や優れた動画応答性能などの有機ELの特徴を活かしながら、広色域化に取り組んでおり、製品ではDCI(デジタルシネマ)の色域の100%をカバーし、4K放送などでの採用が見込まれる次世代の広色域規格BT.2020についても約80%カバー予定とする。

 サイズについては、まず業務用モニターでニーズが最も高い30型から展開。現時点では大型化の予定は無いとする。なお、「ソニーの有機EL撤退」とする報道も行なわれているが、「業務向けは事業化され、顧客に強く支持されている。これまでどおりに有機ELを強化していく方針は変わらない」とした。

 会場では、XAVCフォーマットによるハイフレームレート撮影/制作の提案や、4K/HDの混在環境の提案、4K IPライブ環境、4Kプロジェクタを2台利用して、8K×2Kの超ワイド投射を行なう「8K×2Kブレンディング」などのデモが行なわれた。

4KCineAltaカメラ「F65」
ライブシステムで、4K映像からHDを抜き出して利用
プロフェッショナルディスク

「ファイルベース」、「4K」、「IP Live」など推進

 6月18日にソニービジネスソリューションの代表取締役社長に就任予定の宮島和雄取締役常務は、放送・シネマなどの映像ソリューションに加え、スタジアム向けの大型映像システムや、メディカル、大学、セキュリティなどの分野で事業強化する方針を説明した。

 今後の事業戦略は、放送業界向けには、XDCAM HDやXAVC、4Kなどを推進。スタジアムにおいては、ヤフオクドームでのウィングビジョンやサイドビジョンなどの事例を紹介し、付加価値あるディスプレイソリューションの構築を強化するとした。メディカルは3D映像技術を推進。さらに、デジタルペーパーを使った大学向けソリューションや、暗視カメラなどのセキュリティなどの事業も強化する。

今後の事業戦略
今後の事業戦略

 ソニービジネスソリューション 営業・マーケティング部門 マーケティング部の重松義郎統括部長は、映像制作の今後の展開について「beyond definition」というキーワードで紹介。HDのファイルオペレーションについては、プロフェッショナルディスクなどの強化で、効率的なワークフローを実現するほか、XAVC対応を加速する。

 XAVCは、最高画質の「SRMASTER」とレンダリングが速く報道向け「XDCAM HD」の中間に位置づけ、「画質」と「ビットレート」のバランスが取れたフォーマットとして、映画からCM、ドラマ、音楽番組など幅広い制作用途で提案していく。また、4K対応の強化という点においてもにXAVCを強化する方針。

HDファイルオペレーションと4K、IP Liveを推進
XAVCのポジショニング
4Kの広がり

(臼田勤哉)