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ラックスマン100周年記念モデル、DALI話題のスピーカー「KUPID」、SOULNOTE新エントリーにも注目
2025年10月17日 19:16
「2025 東京インターナショナルオーディオショウ(TIAS)」が17日に東京国際フォーラムで開幕。会期は19日までの3日間。入場料は無料だが、事前登録制。ここではラックスマン、アキュフェーズ、ディーアンドエムホールディングスなどのブースをレポートする。
ラックスマン
ラックスマンブースで注目を集めていたのは、創業100周年記念モデルとして開発されたプリメインアンプ「L-100 CENTENNIAL」と、SACD/CDプレーヤー「D-100 CENTENNIAL」だ。それぞれ10月、11月発売予定で、価格はL-100 CENTENNIALが858,000円、D-100 CENTENNIALが1,650,000円。
L-100 CENTENNIALは、ラックスマンの最新プリメインアンプシリーズのプラットフォームに、独自の基幹回路LIFES(ライフス) Ver1.1によるClass-A動作のパワーアンプステージを構築した、レギュラーモデルとしては9年ぶりとなる純A級プリメインアンプ。
定格出力は8Ω負荷時に20W+20W、4Ω負荷時に40W+40Wと、一般的なリビングルームやリスニングルームでの使用に十分なパワーを確保。ファイナル段3パラレル接続の余裕を持った構成を、濃密な音楽の旨みとともにA級動作領域に凝縮した、贅沢な仕様とした。
D-100 CENTENNIALは、2020年に発売された「D-10X」の後継機。最上位機に求められる高いオーディオ性能と豊かな音楽性をサポートするためのドライブメカとデジタル回路、アナログ回路のそれぞれに大きなグレードアップを果たした新たなフラッグシップSACD/CDプレーヤー。
ダストプルーフシャッター付きの、静かで滑らかなトレイ開閉を実現。ディスクドライブメカには、トランスポートと本体シャーシが一体化する独自のLxDTM-iを採用した。
ディーアンドエムホールディングス
2つの部屋にブースを展開。7階のG701では、デノン、マランツ、Bowers & Wilkins、DALI、Audioquestを使用したホームシアターのデモを行なっており、デノンAVアンプ4モデル一斉試聴や、DALIプロダクトアンバサダーが、RUBIKOREシアターの魅力を語るイベント、デノンのフラッグシップAVアンプは15年でどれだけ進化したのか?過去モデル比較試聴など、ユニークなプログラムが楽しめる。
さらに、9月に発売されたばかりで、豊富なカラーとコンパクトさ、ペアで57,200円という価格も話題となっている、DALIの新スピーカー「KUPID」(クーピッド)も登場。
コンパクトだが、ハイエンドスピーカーのKOREで培った技術も投入された意欲作。カラーはダーク・ウォルナット、ブラック・アッシュ、キャラメル・ホワイト、ゴールデン・イエロー、チリー・ブルーと豊富かつ、カラフルなラインナップとなっており、ウーファー振動板の色味も、筐体のカラーに合わせたものになっている。
5階のG510では、デノン、マランツ、Bowers & Wilkins、DALI、AudioQuestを使用したHi-Fiオーディオのブースを展開。
発売されたばかりの、Bowers & Wilkinsの特別なプレミアムコンパクトスピーカーで、既存の「707 S3」をベースとしながら、音質や仕上げをグレードアップした限定モデル「707 Prestige Edition」のサウンドも体験できる。サントス・グロス仕上げで、価格はペア33万円。国内向けは1,000組限定の予定。
ベースモデルからの進化点として、FEA(有限要素解析)によって最適化された新しいデザインのツイーター・グリルメッシュを導入。「801 D4 Signature/805 D4 Signature」で初めて採用されたこのグリル・メッシュは、開口率と剛性のバランスの最適化をさらに突き詰めたもので、これまで以上に開放的で、解像度と空間表現の両方を向上させた。
筐体は、木目が美しい突板が貼られた肉厚で高密度なMDF材のエンクロージャーに、12回に及ぶクリアラッカー塗装が施されたラグジュアリーなサントス・グロス仕上げ。スピーカーヘの信号の流れをよりクリーンなものにするために、702 S3 Signature/705 Series Signatureと同じ、高品質の真鍮コアを採用した、新型のスピーカーターミナルを搭載している。
SOULNOTE
SOULNOTEは、同社エントリーモデルの「1シリーズ」を「ver.2」へと進化させており、11月にプリメインアンプ「A-1 ver.2」(308,000円)、フォノイコライザー「E-1 ver.2」(286,000円)、DACの「D-1 ver.2」(385,000円)を発売する。さらに、より低価格なプリメインアンプ「A-0 ver.2」を、12月に181,500円で発売予定。
イベントではこれらの新製品の特徴を紹介すると共に、サウンドも披露。既存モデルの基本機能を踏襲しながら、上位3シリーズの開発で得られた知見を投入。サウンドを劇的に進化させており、そのポテンシャルを体験できる。
さらに、SOULNOTEとスフォルツァートが共同開発した、PCやNASなどからLANケーブル経由でPCM/DSDデータをDACに伝送するオーディオ用通信プロトコル「USS(Ultimate Sound Stream)」のデモを行なう時間も設けられている。
タイムロード
タイムロードのブースでは、高い評価を受けているKUDOSのスピーカーを紹介。そのフラッグシップモデル「Titan808」も初公開された。質の高い低域再生を追求した結果、上下でエンクロージャーを分割し、超低音共鳴を排除している。会場では、電気を使わない専用チャンネルデバイダーのSigao Driveと、Chordの「Ultima3」、「Ultima5」を使いマルチドライブ再生を行なっている。
さらに、英国コードからは、アップスケーラーの「Quartet」が登場。M-Scalar搭載のFPGAを5台搭載し、演算規模は4倍になったという。
スロベニアのブランド「Erzetich(エルゼティッチ)」のヘッドフォンも紹介。Charybdis(カリュブディス)、Phobos(フォボス)、Mania(マニア)、Thalia(タリア)をラインナップする。
Erzetich Audioは、スロベニアを拠点に、ハンドメイドによる高性能ヘッドフォンとヘッドフォンアンプを製造しているブランド。平面磁界技術を専門とするErzetichは、明瞭さ、正確さ、そして没入感に優れたサウンドを追求したパーソナルオーディオソリューションを提供しているという。
芸術的なセンスと高度な音響工学を独自に融合させたデザインで、スタイルと機能性を重視するオーディオファンを魅了。「ユニークな融合は、視覚的な美しさだけでなく、音質にも深く関わっており、「Erzetich Audioの製品ならではの表現力豊かなリスニング体験を実現している」とのこと。
アキュフェーズ
アキュフェーズのブースでは、発表されたばかりのプリアンプの最上位モデル「C-3900S」や、上位機の技術を踏襲したプリメインアンプ「E-3000」、究極のフォノイコライザーアンプを目指して開発された「C-57」などを紹介。A級動作でBalanced AAVA搭載の最上位プリメインアンプ「E-800S」も用意されている。
エソテリック
エソテリックブースでは、ブランド最高峰一体型ネットワークプレーヤー兼DACの「Grandioso N1」をメインに、ネットワークトランスポート「N1T」をGrandioso P1X SE、D1X SE、G1Xと組み合わせる、ESOTERIC最高峰の6シャーシ構成セパレートデジタルプレーヤーシステムなどを体験できる。
スピーカーは、avantgardeの「DUO SD」や、TANNOYの「Stirling III LZ」に加え、Klipsch社のフラグシップ「Jubilee」、新型の「La scala AL6」も登場。
Jubileeは、創業者ポール W. クリプシュ(PWK)の生涯最後のプロジェクトとされるフラッグシップで、HF用ドライバーは「K-693 7インチ・チタンダイアフラム・コンプレッションドライバー(5インチ・ボイスコイル)。LFドライバーは「K-283 12インチ・繊維複合コーン・ウーハー」を2基搭載する。
特許取得済みのホーンローデッド・ベンテッド低域エンクロージャー(折り曲げホーン+ポート型エンクロージャー)を採用。新開発のコンプレッション・ホーン・ドライバーなど、最新の音響技術を採用。「究極のリスニング体験を実現する2ウェイ・フルレンジ・ホーンスピーカー」として開発された。
ヤマハミュージックジャパン
ヤマハミュージックジャパンのブースでは、 最上位5000 Seriesのスピーカーや、「NS-3000」+ターンテーブル「GT-5000」を組み合わせた試聴イベントなどを実施。Qobuzとコラボし、音楽配信を高音質で楽しむプログラムも用意する。
Qobuzの再生に対応したネットワークアンプ「R-N2000A」も展示されており、筐体内部を見ることもできる。
ユキム
ユキムブースでは、ユキムは、Auraの新製品として、ヘッドフォンアンプ兼プリアンプ「linear classics LCC 1」と、パワーアンプ「LCP-1」を紹介。これらを組み合わせたサウンドを楽しむ事もできる。
どちらもAuraブランドのコンセプトである“シンプル&ミニマリズム”を継承しながら、そこに高い品質感をプラスした製品造りを目指したシリーズ。リニア電源とアナログに拘ったアンプの設計製造は日本国内で行なわれ、燕三条の精度高い金属加工を採用している。