ニュース
iBasso、R2R+1bitのデュアルDAC搭載ポータブルアンプ
2025年10月17日 11:00
MUSINは、iBassoのポータブルDACアンプで、R2R+1bitデュアルDACアーキテクチャを採用した「D17 ATHERIS」を、10月24日に発売する。価格は265,320円。予約は10月17日から受け付けている。
ふたつのフラッグシップDACテクノロジーを1台に搭載した、デュアルDAC構成が特徴のモデル。自然で繊細ながら、アナログライクな高品質サウンドを楽しめるという「R2R DAC」と、楽曲の豊かなディテールと高解像度なサウンドを楽しめるという「自社開発1bit DAC」を搭載した。
R2R DACは、4chフルバランスシンメトリックR2Rアーキテクチャを採用し、許容誤差0.0001の厳選した超精密フィルム抵抗器を284個採用して設計している。
自社開発ハードウェア抵抗補償回路技術と、ソフトウェアによる補正アルゴリズムを搭載しており、R2Rモード時にTHD+N:-104dBを達成。「R2Rデバイスの中では数多のフラッグシップR2Rデバイスと肩を並べる、類まれなる性能を実現している」という。
1bit DACは、L+、L-、R+、R-それぞれのチャンネルに16EのPWM-DACを備えた、合計64枚のディスクリートPWM-DAC回路を採用。このPWM-DAC回路群の「配線遅延」を最新のFPGA-Master3.0テクノロジーによって補正することで、I/Oレイテンシを正確に制御。「厳密にDACへと完全な同期を叶え、サウンドの緻密さと解像度を大幅に向上している」とのこと。
これらのDACは、設定項目「DAC Mode」より「OS/NOS/SD」の3種類から切り替えられる。
iBasso独自開発のFPGA-Master 3.0も搭載した。Accusilicon製フェムトクロック水晶発振器を2個搭載し、ピュアで安定した高精度クロックソースを確保する。ナノ秒レベルの高精度制御とリアルタイムクロック生成技術により、R2R DACと1bit DACを同時に補正し、クロックジッターと歪みを低減する。
Nutube 6P1真空管もデュアルで搭載。24Vの高電圧電源設計を採用することで、増幅回路の優れた線形特性を叶え、サウンドに「真空管特有のまろやかな風味と温かみのある質感を付与しながらも、ダイナミックな質感を実現している」という。
TI製バッファ「BUF634A」も組み合わせることで、安定した強力な電源供給も実現。32Ω負荷時で1,200mW+1,200mWの高出力を発揮する。
アナログ(アンプ)とデジタル(DAC)の個別ボリュームコントロールもサポートした。アナログボリュームにはiBasso自社開発の24段4ステップアッテネーターを使用。従来のステップアッテネーターの10分の1サイズで開発されたアッテネーターで、ボリューム制御による音質の悪影響を排除。チャンネル間アンバランスも±0.1dB以下n抑えている。
デジタルボリュームコントロールは、高性能DSPモジュールで制御。DACボリュームを自由に制御できるため、アナログとデジタルの複合制御ができることで、デジタルボリュームのデメリットを払拭しつつ、リスニングに最適かつ、精密なボリュームコントロールができる。
入力はUSB-C、3.5mm同軸デジタル、3.5mm光デジタルで、USBは768kHzまでのPCMとDSD 512、同軸デジタルは768kHzまでのPCMとDoP 256、光デジタルは192kHzまでのPCMとDoP 128をサポートする。
出力は4.4mmバランスフォンアウトとラインアウト、3.5mmシングルエンドフォンアウト、ラインアウト。バッテリー内蔵で連続使用時間は約15時間、充電時間は約3時間。充電ポートはUSB-Cで5V/2A、QC3.0急速充電に対応する。