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エーディテクノ、4K映像を4分配して40mまで延長できるHDMIスプリッタ

 エーディテクノは、4K/フルHDのHDMI信号を、LANケーブルで接続した4台までの受信機に長距離伝送できる「HDBaseT HDMIスプリッターPro TX」(HD-07HPS)と、その受信機「HDBaseT HDMIエクステンダーPro RX」(HD-07HPER)を12月中旬に発売する。価格はどちらもオープンプライスで、店頭予想価格はスプリッターPro TXが9万円前後、エクステンダーPro RXが1万5,000円前後。

HDBaseT HDMIスプリッターPro TX

送信機「HDBaseT HDMIスプリッターPro TX」

 HDBaseT HDMIスプリッターPro TXは、入力したHDMI信号を最大4台までの受信機に分配して長距離伝送できる送信機。信号の送信にはHDBaseT規格を利用し、伝送帯域は最大10.2Gbps。送受信機間の接続にはCAT 6/5eのLANケーブルを使用し、4K(3,860×2,160ドット)/30p映像で最大40m、1080/60p映像で最大70mの伝送が可能。3D映像やDeepColor、7.1chサラウンド音声のほか、HDCPやHDMI CEC信号も伝送できる。LANケーブルで電源を伝送するPoC(パワーオーバーケーブル)に対応し、対応する受信機と接続する場合は、受信機側に電源を用意しなくても送受信が行なえる。

HDBaseT HDMIスプリッターPro TXの背面

 入力されたHDMI信号やIR信号をパススルー出力できるHDMI出力端子を搭載し、長距離送信する映像を手元のモニタなどで確認可能。また、最大4台までの送信機をHDMIケーブルで接続できるデイジーチェーン接続に対応し、同一の入力信号を最大16台までの受信機に分配して送信できる。

 出力設定を選べるEDIDエミュレーション機能を搭載。モニタやプロジェクタなど対応解像度の異なる複数の映像出力機を使用する場合にも、EDIDの誤認識により画面が表示されない問題を防げる。選択できる設定は、パススルー(出荷時設定)のほか、1080p 2D、1080p 3D、720p 2D、720p 3D、DVI 1,920×1,080の5種類。

 入力はHDMI、IR用3.5mmミニ、RS-232Cが各1系統、出力はHDMIとRS-232Cが各1系統、IR用3.5mmミニが2系統(IR OUT、IR LOOP)、RJ-45(HDBaseT、Ethernet)を4系統装備する。RS-232Cシリアル通信接続コネクタには非脱落型(キャプティブ・スクリュー)を採用。ACアダプタを接続する電源DCコネクタにも抜け防止のネジ式コネクタを採用する。電源は付属のACアダプタを使用し、消費電力は最大56W。外形寸法は220×147×42mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約600g。

受信機「HDBaseT HDMIエクステンダーPro RX」

HDBaseT HDMIエクステンダーPro RX

 HDBaseT HDMIエクステンダーPro RXは、送信機からHDBaseT規格で送信された各種信号を元の信号に変換して、モニタなどの映像機器にHDMI出力する。PoCに対応し、対応する送信機との接続時には電源接続が不要。PoC非対応の送信機と接続する場合は、別売のACアダプタ「HD-ACP」(3,800円)を使用する。

 入力はRJ-45(HDBaseT)とIR用3.5mmミニが各1系統、出力はHDMI、IR用3.5mmミニ、RS-232Cを各1系統備える。消費電力は最大9W。外形寸法は110×76×30mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約230g。

(一條徹)