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'18年のBS 8K/4K実用放送へ準備進む。技術仕様公開。新CAS用ICは'18年秋

 次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)の技術委員会は25日、BS/110度CS衛星を用いた4K/8K実用放送に向けて、機器開発等のガイドラインとなる「高度広帯域衛星デジタル放送運用規定 1.0版」を公表した。また、総務省も同日、4K/8K実用放送に向けた制度整備のスケジュールを発表。2018年の4/8K実用放送を推進していく方針を明らかにした。

衛星基幹放送による超高精細度テレビジョン放送の実用放送に関するスケジュール
4K/8K推進のためのロードマップ

 4K/8K放送については、2020年までの本格展開に向けて、準備が進められている。現在は、124/128度CSで4K放送を行なっているほか、CATVやIPTVにおいても実用放送がスタートしている。

 2016年には、BSにおいて、最大3チャンネルの4K試験放送と、1チャンネルの8K試験放送を、NHKとNHK以外の基幹放送事業者の2者で開始予定。さらに、2017年に110度CS左旋を用いて4K試験放送を開始し、2018年には、BS右旋と110度CS左旋において4K実用放送を、BS左旋において4K/8K実用放送を開始する計画。

 今回、NexTV-Fが公表した運用規定は、この4K/8K実用放送対応機器を作るための技術仕様をまとめたもの。1,137ページにも及び細かな仕様が定められている。25日に総務省で開催された「4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合(連絡会)」では、概要の説明のほか、「衛星のみならず、CATVなどで再配信するときにも利用する重要なものになる」と報告された。

BS/CS110 4K/8K放送技術仕様の特徴

 伝送方式として、BSと東経110度CS放送を定義し、4K/8Kテレビ放送を行なう。最大22.2chのサラウンド音声もサポートし、AACのほか、MPEG-4 ALSのロスレス音声も含んでいる。映像コーデックはHEVC/H.265。伝送容量はBSの場合、約100Mbps。

 表色系には広色域規格のBT.2020のほか、YCbCr 4:2:0、画素ビット数10bitを採用。さらに、ハイダイナミックレンジ(HDR)にも対応予定。ただし、HDRの規格については、現在審議が進められており、今後決定次第運用規定に反映する。

 なお、HDRの技術要件の取りまとめは、2016年3〜4月を予定している。

 Webと親和性の高いHTML5に対応するほか、多重化方式にMMT・TLVを採用するなど通信連携も考慮。なお、限定受信(CAS)方式には、セキュリティを強化した新CASを採用する。

 新CASについては、CAアプリにより事前契約を行なう「CaPPV」(Call ahead Pay Per View)について、後ほど運用規定に詳細な処理を追記予定。また、新CASの運用スキームや詳細が確定した段階で、運用規定との整合性を確認し、管理団体やCAS関連のAPI等の問い合わせ先なども記載予定としている。

 なお、4K/8K実用放送向けの新CASは、一般社団法人化 新CAS協議会において検討が進められており、新CAS ICの出荷時期は、「2018年秋頃を目標。具体的な出荷時期については、技術や運用の両面から鋭意検討している」という。

(臼田勤哉)