パナソニック、AVCHD Liteの720p撮影可能な超小型デジタル一眼

-実売7万円。外部液晶ファインダー追加可能。カラーは3色


上段はパンケーキレンズを装着したところ。左からシェルホワイト、アーバンレッド、エスプリブラック。下段左はズームレンズのセット。右はボディ単体

9月18日より順次発売

標準価格:オープンプライス

 パナソニック株式会社は、マイクロフォーサーズシステム規格に準拠し、AVCHD Liteの720p動画が撮影できるミラーレスのレンズ交換式デジタルカメラ「LUMIX DMC-GF1」を9月18日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は7万円前後の見込み。

 同時発売のレンズはパンケーキ型の「LUMIX G 20mm F1.7 ASPH.」で、単品では52,500円。レンズキット「GF1C」も実売9万円前後で用意する。なお、カラーリングはボディ単体「DMC-FG1」がエスプリブラック(K)のみ。レンズキットはエスプリブラック(K)、アーバンレッド(R)、シェルホワイト(W)の3色。

 さらに、既発売のズームレンズ「LUMIX G 14-45mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S」をセットにしたモデル「DMC-GF1K」も用意。こちらもカラーはエスプリブラック(K)のみで、実売は9万円前後の見込み。

 なお、レンズキットは直販サイトでのモニター販売も実施。モニター価格は入札制で、価格の下限~上限は、どちらも71,900円~80,900円。パンケーキセットは各色30名、ズームレンズキットは90名までの限定となる。応募締め切りは9月9日の13時。詳細は専用サイトで案内している。

 ミラーレス機構を採用し、外形寸法119×36.3×71mm(幅×奥行き×高さ)、バッテリを除いた重量285gの軽量/コンパクトを実現したデジタルカメラ。オリンパスの「ペン E-P1」とは異なり、フラッシュを内蔵。フラッシュ内蔵のレンズ交換式デジタルカメラのボディとして、世界最小・最軽量を実現したという。

エスプリブラックモデルにパンケーキレンズを装着したところ天面。右側に独立した動画撮影用ボタンを配置している背面。液晶モニタは3型。フラッシュは本体左上に内蔵している

 光学ファインダーは内蔵しておらず、液晶モニタを使ったライブビュー撮影が基本となるが、別売の外付ライブビューファインダー「DMW-LVF1」(オープンプライス/実売2万円前後)も同時発売。視野率100%のフルタイムライブビュー撮影が可能になる。ライブビューファインダーはチルト機構も備えており、ローアングル撮影も手軽に行なえるという。液晶は20.2万画素相当で、倍率は1.04倍(35mm換算で0.52倍)。

 撮像素子は4/3型、総画素数1,306万画素のLive MOSセンサー。有効画素数は1,210万画素。SSWF(超音波防塵フィルター)も備えている。記録メディアはSD/SDHCメモリーカードを採用。JPEG/RAWでの静止画撮影が行なえる。

 動画撮影も可能で、AVCHD LiteとQuickTime Motion JPEGでの録画に対応。MPEG-4 AVC/H.264で録画するAVCHD Liteでは16:9の1,280×720ドット、60pで録画でき、ビットレートはSH(17Mbps)、H(13Mbps)、L(9Mbps)から選択できる。

 Motion JPEGでは4:3の320×240ドット、640×480ドット。16:9では848×480ドット、1,280×720ドット(いずれも30コマ/秒)が選択できる。内蔵マイクとスピーカーはモノラルで、マイク入力も非搭載となっている。

 ボディ上部に独立した「動画ボタン」を搭載。モードの切り替え操作をすることなく、動画ボタンを押すだけで素早く撮影が開始できる。さらに、モードダイヤルを「iAモード」に切り替えると、動画撮影中も「おまかせiA」機能が働き、シーンに応じた最適な画質設定で撮影が可能。

 動画時の「おまかせiA」は「顔」、「風景」、「マクロ」、「ローライト」、「通常」の5つのシーンに対応し、被写体の顔の有無、距離、明るさなどから導かれた設定が自動で適用される。さらに、背景のボケ具合を操作できる「動画Pモード」も用意。同モードでは、別売のシャッターリモコン(DMW-RSL1)による動画のリモート撮影にも対応する。

 同社のG1/GH1に搭載されている「マイカラーモード」も進化。これまでは「光の色」、「明るさ」、「鮮やかさ」などのパラメータを変えて自分好みの絵作りを行なう機能だったが、新たに「ポップ」、「レトロ」、「ピュア」、「シック」、「モノクローム」、「ダイナミックアート」、「シルエット」といったプリセットを用意。効果を画面上で確かめながら撮影できるようになった。従来の機能は「カスタム」として用意している。背景のボケ具合を操作できる「動画Pモード」も備えている。これらの機能は動画撮影時も使用可能。

 HDMIミニ出力を備えており、別売のケーブルを使ってテレビなどに撮影写真や動画を表示可能。ビエラリンクにも対応する。液晶モニターはアスペクト比3:2で、3.0型。46万画素の低温ポリシリコンTFT液晶。

 AFは映像検出によるTTL方式(コントラストAF)で、AFS/AFC/とマニュアルフォーカスが選択可能。ISO感度は100、200、400、800、1600、3200まで対応。シャッタースピードは60~1/4000秒で、最長約4分のバルブ撮影も行なえる。連写速度は最高で約3コマ/秒。最大撮影コマ数はRAWの場合のみ、最大7コマに制限される。

 画像処理LSI「ヴィーナスエンジンHD」を搭載。色ノイズの低減などを行なうほか、2つのCPUを内蔵することで、MPEG-4 AVC/H.264での長時間HD動画撮影を実現したという。液晶モニタ使用時の連続撮影可能時間は、パンケーキレンズ使用時で約210分(実撮影時間約110分)。ズームレンズ使用時で約170分(同約100分)。 

左が「LUMIX G 20mm F1.7 ASPH.」、右が「LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm F2.8 ASPH. MEGA O.I.S」
 ボディデザインは「ネオクラシックデザイン」を採用したという。素材はアルミニウムを使用。別売で本革ボディケースや、レンズジャケット、ソフトケースなどのアクセサリを用意する。

 同日に発表されたマイクロフォーサーズ用レンズは、「LUMIX G 20mm F1.7 ASPH.」のパンケーキと、「LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm F2.8 ASPH. MEGA O.I.S」。ライカブランドのマクロレンズは手ブレ補正機能を備えており、価格は99,750円。発売日は10月23日。



(2009年 9月 2日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]