マランツ、iPhoneデジタル入力対応のCDプレーヤー

-DAC動作精度を改善。ヘッドフォン出力も向上


CD6004

 ディーアンドエムホールディングスは、iPhone接続対応のUSB端子も備えたマランツブランドのCDプレーヤー「CD6004」を9月上旬に発売する。価格は49,800円。カラーはシルバーゴールド。

 音楽CDやCD-R/RW再生に対応するプレーヤー。WMA/MP3/AACファイルも再生できる。前面にUSB端子を備え、iPhone/iPodからのデジタル入力に対応。CD6004の内蔵DAC「CS4398」(シーラスロジック製)を用いた高品位な再生を可能にしている。

 CS4398は、従来モデル「CD6003」に搭載したものからレイアウトを変更。DACとクロック回路を近接させて配置することでクロック信号ラインを最短化した。さらに、従来よりも振動や温度変化の影響を受けにくいクロック発振器を用いることでクロック信号の安定度を高め、DACの動作精度を向上させている。

 接続したiPhoneなどを直接操作するダイレクトモードと、CD6004のリモコンで操作するリモートモードを用意。リモートモードではCD6004のディスプレイにアーティスト名やアルバム名、曲名などが表示(英数字のみ)できる。なお、第5世代iPodと第1世代iPod nanoはダイレクトモードに非対応。接続したiPhoneなどの充電も行なえる。USBメモリに保存された音楽ファイル(WAV/MP3/WMA/AAC)も再生できる。

 対応ビットレートはWMAが48~320kbps(CDは最大192kbps)。MP3が32~320kbps。AACが8~320kbps。WAVは16bit、32/44.1/48kHzをサポートする。

前面にUSBを装備搭載DACの「CS4398」付属リモコン

 アナログ出力回路は、上級モデルと同様に独自の高速電圧増幅モジュールHDAM、HDAM SA2を搭載。また、HDAM SA技術を投入したフルディスクリート構成のヘッドフォンアンプも搭載し、最大出力をCD6003から50%以上向上させた。

 本体左側に電源回路、中央にメカモジュールとデジタルオーディオ回路、右側にアナログオーディオ回路を配置。オーディオ信号経路を最短化してロスの無い伝送を追求している。また、左右チャンネルを平行に配置して同一条件で伝送することにより、音場空間の再現性を向上させたという。

 アナログ回路のフィルムコンデンサーには上級機と同じ音質対策パーツを新たに投入した。また、アナログ回路用電源にはカスタム品のブロックケミコンを搭載。整流回路には、低ノイズ/高速のショットキーバリアダイオードを使用する。

 他のPure Basicシリーズ同様に、フロントパネルをアルミとガラス繊維強化レジン製の曲面パネルからなる3ピース構成としたM-1デザインを採用。様々な素材を組み合わせることで共振を防いでいる。シャーシは1mm厚のメインシャーシに1mm厚のボトムプレートを加えた2構造。剛性を高め、メカドライブから発生する振動や、外部からの振動による影響を排除している。

背面

 デジタル出力、FLディスプレイを停止させることでノイズを抑えるという「Audio EX」モードも搭載。2種類のAudio EXモードと通常モードをリモコンで切り替えて使用できる。

 音声出力端子は光/同軸デジタルと、アナログが各1系統。RCAプラグは金メッキ仕上げで、アナログのL/Rを余裕のある間隔で配置している。ヘッドフォン出力は前面に装備。同社アンプやチューナなどと連動操作できるマランツリモートバスも装備。

 周波数特性は2Hz~20kHz、ダイナミックレンジは100dB、S/N比は110dB。消費電力は32W。停止状態が30分続くと自動でスタンバイ状態(0.3W以下)になるオートスタンバイモードも用意する。外形寸法は440×338×105mm(幅×奥行き×高さ)、重量は6.6kg。リモコンが付属する。



(2011年 8月 5日)

[AV Watch編集部 中林暁]