Hulu、英BBC番組を配信。ドラマや自然番組など600時間強

-滝川クリステルや、北極グマ姿の渡邉このみも応援


発表会に茂木健一郎さん、滝川クリステルさん、南明奈さん、渡邉このみちゃんが登場

 映像配信サービス「Hulu」を運営するフールージャパン(Hulu)は17日、英国放送協会BBC(The British Broadcasting Corporation)の番組配信を2月17日より開始することを発表。

 Huluは、BBCの番組配給元であるBBCワールドワイドと複数年にわたるコンテンツ・パートナーシップを締結。HuluにてBBCのドラマ、コメディ、音楽、ネイチャー、歴史番組など600時間以上の映像を配信コンテンツのラインナップに加える。今回のような大規模なBBC作品の配信は日本初としている。

 Huluの視聴料金は月額固定で1,480円。Huluアプリケーションが搭載されているテレビや、BDプレーヤー/レコーダ、パソコン、ゲーム機、タブレット、スマートフォンなどのデバイスで視聴できる。

 配信作品の第1弾は、ネイチャー番組の「ライフ」、「プラネット・アース」、コメディの「リトル・ブリテン」、ドラマ「ドクター・フー」や「MI-5」、自動車情報番組「トップギア」など。その後コンテンツを順次追加して、600時間以上まで拡充する。

 発表会は東京・千代田区にある英国大使館で開催。ゲストとして脳科学者の茂木健一郎さんとフリーアナウンサーの滝川クリステルさん、タレントの南明奈さん、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した5歳の子役・渡邉このみちゃんが登場した。

Hulu国際部のヨハネス・ラーチャー氏

 Huluは、日本国内でのサービスを2011年9月に開始。米国系のメジャー映画スタジオや全米ネットワークテレビ局のコンテンツ配信からスタートした。その後2011年12月より、日本映画と韓国映画、韓国ドラマの配信を始めている。今回のパートナーシップにより、これに英BBCのコンテンツが加わる。

 Hulu国際部の上級副社長 ヨハネス・ラーチャー氏は、「人々が世界のプレミアムコンテンツをいつでもどこでもどんな方法でも楽しめるようにすることをミッションとしている。例えば職場のPCで観ていたテレビ番組を山手線の電車で観て、そのあと自宅のテレビで観終えることもできる。今回、BBCとの提携でコンテンツをさらに充実でき、日本初公開の作品も含まれている。特にお勧めしたいのは、日本初公開、Hulu独占配信となる『ホッキョクグマ-氷の上のスパイ』(長編映画版)と(ドラマの)『アブソリュートリー・ファービュラス 20周年スペシャル』。BBCは世界をみても唯一無二の素晴らしいコンテンツを提供しており、Huluユーザーにこれを楽しんでいただけるのはうれしい」と述べた。

 また、BBCワールドワイド S&D アジア代表のジェイス・ヨン氏は、「イギリスで大ヒットしたテレビ番組の数々を日本に届けられることを誇りに思う。Huluは使いやすいプラットフォームで、観ていただくのに最適。これが長いパートナーシップの始まりになることを願う」と歓迎の意を表した。

 続いて、サー・ディビッド・ウォレン駐日英国大使が登壇。「今年はロンドンオリンピック開催や女王即位60周年など世界中の注目を集めており、カルチャーやライフスタイルなど英国の良さを知っていただける良い機会。最近は英国のテレビ番組が日本でも人気で、中でもBBCは上質なドキュメンタリーから風刺の効いたコメディまで質の高い作品がそろっていることから世界でも高く評価されている。これらバラエティに富んだ作品を、Huluでより多くの人々に気軽にご覧にいただけることをうれしく思う」と述べた。

BBCワールドワイドのジェイス・ヨン氏サー・ディビッド・ウォレン駐日英国大使


■ 「Hulu & BBCが脳にいい3つの理由」とは

茂木健一郎さんが“Huluパッド”(iPad)を持って説明

 ゲストとして来場したのは、「HuluやBBCが提供するコンテンツのファン代表」を自認する脳科学者の茂木健一郎さんとフリーアナウンサーの滝川クリステルさん。それぞれがお気に入りのコンテンツや、Huluでの楽しみ方などを語った。

 「Huluは、そのうちAppleやGoogleくらい有名になる、いい意味での“黒船到来”」と語る茂木健一郎さんは、「HuluでBBCを観ることが脳科学的にいい3つの理由」を説明した。

 第1は「様々な感情が脳に刺激を与える」という点で、BBCの風刺の効いたドラマや、ネイチャー番組での動物の仕草が、観る人の感情を刺激するとのこと。動物の番組をよく観るという滝川クリステルさんも「彼らの表情をあそこまでつぶさにとらえられるのはBBCくらい」とコメントした。

 第2は「英語を学びたい人にはピッタリ」というもので、「英語に接した時間に比例してうまくなる。Huluはアメリカの映画やドラマも観られるので、アメリカ英語もクイーンズイングリッシュも聴ける。いろんな発音のスタイルに触れて、脳の中の回路が強靭になる」とした。滝川さんも「流しているだけでもいいので、接するのが大事」と同意を示した。

 第3は「いつでもどこでもがいい」という点。茂木さんは「クラウドの良さに触れると、2度と戻れない」として、スマートフォンやテレビを使って様々な場所や時間で楽しめる点を強調。グラミー賞の授賞式から帰ってきたという滝川さんは「移動中に楽しみたいのは音楽。配信番組の中に、ジャズのトリビュートライブがあったり、イギリスで有名なアーティストの作品が多いようですが、今回グラミーで6冠を獲得したアデルの作品もあったらいいと思う」との希望も添えた。

茂木さんが「滝川さんは、(自動車番組の)『トップギア』を男と見ているそうですよ!」と話し、滝川さんがあわてる場面も。実はこの番組を好きな弟と一緒に観ているとのことだった

 トークセッションの最後には、日本未公開作品としてHuluでの配信が決まった、ホッキョクグマのドキュメンタリー作品「ホッキョクグマ-氷の上のスパイ」(Polar Bear - Spy on the Ice/長編映画版)にちなんで、タレントの南明奈さんと、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した5歳の子役・渡邉このみちゃんが、リアルなホッキョクグマの着ぐるみとともに、ホッキョクグマのコスチュームで駆け付けた。

 この作品は、HDロボットカメラ“スパイカメラ”を使ってホッキョクグマを密着撮影したドキュメンタリー。制作に5年を掛け、カメラを氷の塊や雪玉に似せて、超近距離でホッキョクグマ親子の姿をとらえている。時間は90分。

Huluで日本初配信する「ホッキョクグマ-氷の上のスパイ」(長編映画版)

 南明奈さんは「基本、休みの日は家でまったりゲームをすることが多いですが、Huluがあれば、家のまったりタイムがさらに充実しそうだと思いました」とコメント。

 映画「八日目の蝉」で 日本アカデミー賞の新人俳優賞を史上最年少で受賞した5歳の渡邉このみちゃんは「初めてのイベントでとても緊張しました。でも、お母さんグマがいてくれて、とても楽しかったです。みなさん、Huluでクマさんを観てください」と笑顔を見せた。

南明奈さんと渡邉このみちゃんが、“お母さんグマ”とともに登場した


(2012年 2月 17日)

[AV Watch編集部 中林暁]