JVC、スマホ連携対応のフルHDスポーツカメラ「GC-XA1」

-防水/液晶搭載、PCレスでUstream配信も。実売3万円


GC-XA1

 JVCは、スポーツなどアクティブなシーンで撮影できる小型のフルHDビデオカメラ「GC-XA1」を7月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は3万円前後。

 タフなスポーツ向けに提案する新ブランド「ADIXXION」(アディクション)の第1弾製品。自転車やストリート系スポーツ、マリン/ウィンタースポーツなど、手に持って撮影するのが難しいシーンでの利用を主に想定している。無線LANも内蔵し、スマートフォンをビューファインダとして使うことや、本体からPCレスでUstream配信できることも特徴。

 IPX8防水(水深5m/30分間使用可能)と、IP6X相当の防塵仕様、2mの耐衝撃(MIL-STD 810F Method 516.5-Shock準拠の同社試験をクリア)、-10度の耐低温(動作保証温度-10~40度)という4つのタフ性能を兼ね備えることから“クアッドプルーフ”対応として訴求する。付属のゴーグルマウントや別売のハンドルバーマウントなどを利用して、ゴーグルや自転車などに装着して撮影できる。

新ブランド「ADIXXION」の第1弾製品防水、防塵、耐衝撃、耐低温の4つのタフ機能を備える無線LANでスマートフォンなどと連携可能

 外形寸法35×74×53mm(幅×奥行き×高さ)、重量は104g(撮影時126g)のボディで、マリンケースなどを必要とせずに防水などを実現。本体デザインは、タフさを強調するポリゴン形状で、ラバー調の素材で全体を覆っている。1.5型液晶も装備。斜めの面と一体になった大型ボタンを採用し、操作ミスを防ぐという。

ポリゴン形状でタフさをアピールボタンなどの外面はラバー調の素材で覆われている1.5型液晶を搭載

 500万画素のCMOSセンサーを搭載し、最高1,920×1,080ドット/30pの撮影に対応。コーデックはMPEG-4 AVC/H.264(MP4)。フルHDの他に1,280×960ドット(30p)や、1,280×720ドット(60p/30p)、WVGA(30p)のモードも用意する。960p撮影時に画角は152度。レンズのF値はF2.8。レンズは単焦点で、5倍デジタルズームに対応する。ホワイトバランスは、オートや日光/蛍光灯などのほかに水中撮影用のモードも用意する。静止画撮影も可能。記録メディアはSD/SDHC/SDXCカード。

 動きの速いスポーツなどの動画撮影向けに、CMOSのローリングシャッター歪みを軽減する電子式ブレ補正機能も搭載。また、タイムラプス撮影や、動画を連続で撮り続ける「エンドレス録画」にも対応。このエンドレス録画は、バッテリやSDカードの容量が続く限り録画を継続するもので、録画を止めると15分前までの部分を1つの動画ファイルとして保存。1度では簡単に撮影できないような決定的な瞬間をとらえたい時にも、成功したカットだけを保存できる。

 三脚穴は側面と底面の2カ所に備え、縦/横どちらの向きでも設置可能。記録時に映像を180度回転させることもでき、ヘルメットの右側/左側どちらに装着する場合にも対応できる。

別売ハンドルバーマウントの使用例付属のゴーグルマウントを使ってヘルメットに装着最大フルHDで記録できる
録画ボタンと電源ボタン三脚穴は側面と底面の2カ所に装備デザイン面の特徴


■ 無線LAN搭載でスマホ連携やPCレス配信など

スマートフォンをビューファインダとして利用可能

 この製品のもう一つの特徴は、無線LANを搭載し、スマートフォンやパソコンとワイヤレスで連携できること。スマートフォンとの連携は、iOS/Android向けに無償提供されているアプリ「WiVideo」により実現。アプリの対応OSはiOS 3.1以降とAndroid 2.2以降。ただし、Androidはテザリング対応の端末に限られる。

 スマートフォンを、カメラをヘルメットのゴーグルなどにマウントした時のビューファインダとして利用可能。撮影開始/停止やデジタルズームの操作もスマートフォン側から行なえる。ただし、無線LAN接続はバッテリ消費を抑えるため、撮影開始後3分で自動で切断される。そのほか、撮影した動画/静止画をスマートフォンで再生することも可能。なお、この場合の再生はストリーミングとなっており、スマートフォンへのダウンロードはできない。

 また、自宅などの無線LANを登録しておくことで、撮影したデータをカメラから直接SNSサービスなどにアップロード可能。本体操作でファイルを選んで、PCを介さずにアップロードできる。

 カメラからPCレスでUstream配信することも可能。また、GC-XA1とパソコンをアドホック接続して、映像をモニタリングすることもできる。

【7月4日訂正】
記事初出時、「カメラから直接パソコンに無線LANでストリーミング伝送して、パソコンからUstreamなどへライブ配信するカメラとしても利用できる」としていましたが、カメラからストリーミング伝送された映像は、Ustream配信には対応していません。お詫びして訂正いたします。

 HDMIミニ端子を備え、テレビなどに映像/音声出力することも可能。内蔵バッテリでの実撮影時間は、1,280×720ドット/30pで約1時間45分、1,920×1,080ドットで約45分。充電はUSB経由で行なう。付属品は、ゴーグルマウント「MT-GM001」や、フレキシブルマウント「MT-FM001」、レンズプロテクタ―「GL-LP001」、液晶保護フィルムなど。

 オプションとして、ハンドルバーマウント「MT-HB001」やロールバーマウント「MT-RB001」、フローティングストラップ「MT-FM001」、ACアダプタ「AC-V10L」などを用意する。

Ustream配信用のメニューも用意するアップロードの用メニューテレビにHDMI出力可能
SDカードスロットやHDMIミニ端子、バッテリ収納部はロックされたカバーの内側にあるパッケージ様々なアタッチメントなどをオプションで用意する


(2012年 6月 28日)

[AV Watch編集部 中林暁]