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ケンウッド、画質やAV操作性を高めた「彩速ナビ」3機種

地デジ受信向上、スマホ音楽アプリ連携。DVDレス機も

MDV-Z700

 JVCケンウッドは、ケンウッドブランドのカーナビ「彩速ナビ」の新機種として、地上デジタルチューナを備えた「MDV-Z700」など2DINモデル3製品を2月上旬に発売する。

 価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、地デジ/DVD/SD/USB/Bluetoothを内蔵した「MDV-Z700」が13万円前後、地デジ/DVD/SD/USB装備の「MDV-X500」(TYPE X)が11万円前後、地デジ/SD/USB/Bluetoothの「MDV-R700」が12万円前後。

 上位モデルのMDV-Z700は、画質や操作性もこだわった「TYPE Z」シリーズとして展開。また、スタンダードモデルのMDV-X500はバランスを重視した「TYPE X」、DVDを省きつつ幅広いデジタルメディアに対応したMDV-R700は「TYPE R」と呼んでいる。

MDV-X500
MDV-R700

 ディスプレイは3機種とも7型/800×480ドット。Z700とR700には、高精細/高輝度の「プレミアム・ファインビュー・モニター」を採用。3モデルとも、デュアルコアCPUを用いた新開発の「ジェットレスポンスエンジンIII」を採用し、ナビゲーションしながらの動画再生といった高負荷の処理もスムーズに行なえるという。

 スマートフォンのような操作系も導入。フリック、ドラッグによる地図やリスト表示のスクロール、ピンチイン/アウトでの地図拡大縮小に対応。2画面表示やAVソースの切り替えも、ドラッグで必要なウィンドウを表示できる。また、AV機能と地図、各種のウィジェットを表示するHOME画面も搭載。この画面で再生中の楽曲タイトルや現在地、誘導ルートの表示が可能。日時などのウィジェット表示も行なえる。

 Z700/R700はMHL端子も備え、別売ケーブル「KNA-13MC」経由でスマートフォンの映像をナビに表示可能。また、CDや録音した曲のタイトル情報をRoviのデータベースから取得、ナビに転送できるスマホ用アプリ「KENWOOD Music Control」も用意。ETスクウェアによる有料音楽サービス「music Chef」も利用できる。スマートフォンとナビを接続して、地図画面のリモート操作や目的地設定などができるデンソーの無料アプリ「NaviCon」にも対応している。

 テレビ機能では、地デジを広いエリアで安定して受信できるという新開発「“広”感度地デジチューナー」を搭載。従来機(MDV-737DT)に比べ所要CN比(電波の強さに対するノイズの比率)を約3dB向上。4つのチューナを備え、受信性能を高めている。また、受信エリアをまたいで同じ番組を自動的に追いかける中継局/系列局サーチの速度も向上した。

 受信モード設定においては、新たに「12セグ-ワンセグ自動切替」の動作を調整可能とした。これにより、合計5つの受信モードから選択でき、画質優先や、ワンセグ切替頻度を低減させるといった使用方法に応じて設定できる。

 USBメモリやSDカードの音楽/動画再生にも対応。音楽はMP3/WMA/AAC/FLAC/WAV、動画はMPEG-4/H.264/WMVを再生できる。Vorbisにも新たに対応し、ギャップレス再生が可能。最大64GBのSDXCカードもサポート。HDMIを備え、対応プレーヤーやビデオカメラからの入力も行なえる。CDからSDカードまたは内蔵メモリへの4倍速録音が可能。また、Z700のみの機能として、内蔵メモリの音楽をSD カードへムーブできる。録音方法は標準/高音質の2種類から選択可能。

 本体構造やパーツにおいて、ノイズ削減や音質向上などを追求。新たに、ケンウッド独自のデジタル回路システム「オフセット・デュアル・ディファレンシャルシステム」を搭載。DA変換時に生じるデジタルノイズや変換誤差を抑え、より繊細な空気感を再現するという。また、独立中点回路システムの採用により、変化しやすい電源電圧を統一し、中点の揺れやノイズキャンセル効果を高め、信号伝達を安定化させている。

 サンプリング周波数を元の2倍までオーバーサンプリングするサンプリングレートコンバーターも搭載。16bitデータを24bit化し、より滑らかで正確な音楽再生が行なえる。全機種において圧縮音源の補完機能「サプリーム」も利用できる。ナビ部からのノイズを徹底排除する無干渉セパレートシャーシ構造も強化。筐体の不要な共振を抑える「クロス天板構造」も採用する。

 13バンドのグラフィックイコライザを備え、ユーザー設定を4つまで記憶可能。また、各スピーカーの音がリスナーの耳に到達する時間を細かくデジタル調整できる。その他、Z700/R700の新機能として「チャーチ」、「ライブアリーナ」など、6種類の「ホールシミュレーション」を設定可能。内蔵アンプの最大出力は50W×4ch。

 ナビ機能では、「MDV-Z700」「MDV-R700」において、スマートフォンアプリ「KENWOOD Drive Info.」(2014年1月31日までは無料)と連携可能。ドライブ関連の情報を通信でリアルタイムに取得して、ナビ機能を拡張可能。周辺地域のガソリンスタンドの価格情報、駐車場の使用状況、テレビで紹介されたスポット情報、天気予報などの表示が行なえるほか、フリーワードで店名などを検索することも可能。VICSの広域情報や、パイオニア「カロッツェリア」カーナビやケンウッドのカーナビによるの走行データを共有する「スマートループ渋滞情報」にも対応する。

(中林暁)