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【InterBEE】超広角対応など新GoPro「HERO3+」を11月13日発売
小型/長時間対応&4K改善。シルバーも1080/60p対応
(2013/11/13 17:20)
タジマモーターコーポレーション GoPro NIPPON事業部は、軽量化や連続撮影時間アップなどを果たしたウェアラブルカメラ新モデル「GoPro HERO3+」シリーズを11月13日より発売開始した。
4K撮影対応で、新たにスーパービューに対応した最上位「HERO3+ ブラックエディション」は、付属アクセサリの違いで「アドベンチャー」と、「サーフ」の2種類を用意。価格は43,050円。中位モデルの「HERO3+ シルバーエディション」は、新たに1080/60pと720/120pをサポートし、価格は33,600円。
GoProは防水や耐衝撃性能などを有する「アクションカメラ」の代名詞的製品。両モデルとも、画質や超広角レンズなどの機能は継承/改善しながら、付属ハウジングを40m防水対応の小型のものとすることで、現行モデル比で約20%の軽量化を実現。同時に連続撮影時間を約25%向上している。
なお、エントリーモデルの「HERO3 ホワイトエディション」は、2012年発売モデルと同一名称だが、小型化された新バージョンで展開。価格は25,200円。
小型化やスーパービュー、4K強化した「HERO3+ブラックエディション」
HERO3+ブラックエディションは、4K(3,840×2,160ドット)/15fpsの4K動画撮影も可能な最上位モデル。ハウジング変更で小型化が図られたほか、左右/上下を拡げて撮影する「スーパービュー」モードを搭載。1080p SuperViewでは48/30/25/24pが、720p SuperViwerでは100/60/50/48pが選択できる。WVGA/240fpsモードも備えている。
また、HERO3からの変更点として、4Kの12fps撮影(従来は4K/15fps/12.5fps)や2.7Kの24fps撮影(従来は30/25fps)が可能になった。1080/60/50/48/30/25/24p撮影や960p撮影、720pでの最高120p撮影などHD系の撮影モードも踏襲している。
自動で撮影フレームレートを調整して撮影する「Auto Low Light」(オートローライト)モードも搭載。動画形式はMPEG-4 AVC/H.264のMP4。記録メディアはmicroSDカード(別売。最大64GB)。音声はAACモノラルでオートゲインコントロールに対応。ステレオミニのマイク入力も備える
レンズも改善し、歪みを抑制したF2.8のウルトラワイドレンズタイプを採用。撮像素子は1,200万画素のCMOS。レンズは非球面/6枚構成で、静止画撮影に対応。0.5/1/2/5/10/30/60秒のタイムラプスや、3、5、10枚/秒のコンティニュアスフォト、1,200万画素写真を3/5/10/30fpsで撮影するフォトバーストに対応する。ホワイトバランスはAutoのほか、3000K/5500K/6500K/Cam Raw(Protune設定時)に対応する。
付属のハウジングを使って40m防水で、従来モデルより防水性能としては20m浅くなるものの、約20%の軽量化が図られた。本体にはミニUSBや、HDMIマイクロ出力を備える。モニタは従来と同様に搭載せず、別売オプションのLCDタッチバックパックなどを利用するか、無線LAN接続したスマートフォンアプリ「GoPro APP」から画角が確認できる。GoPro APPでは撮影開始/停止や本体設定などの各種操作が行なえる。
無線LANを内蔵しており、50台までのカメラを同時コントロールできる「Wi-Fiリモート」もセットに付属する。Wi-Fiリモート自体も3m防水で180mの範囲でリモコン操作できる。
最高45Mbpsまでの撮影時ビットレートに対応し、自由なカラー補正処理や、ハイライトやシャードのディテール向上、24fps撮影などを行なえるプロ向けの「Protune」にも対応。プロのカラー補正ワークフロー内でHERO3+ブラックエディションを利用できる。バッテリ容量は1,180mAh。録画時間は録画モードに依存するとしている。
アドベンチャーの付属品はWi-Fiリモートやハウジング、クイックリリースバックル、バーチカルクイックリリースバックル、ベースマウント(平面/曲面用)、3方向ピポットアーム、USB充電ケーブル、バッテリなど。サーフエディションでは、ベースマウントの代わりに、サーフボードマウントやカメラストラップが付属する。
1080p対応のHERO3+ホワイトエディション
HERO3+シルバーエディションは、ブラックに比べCMOSセンサーや画像処理プロセッサが異なるほか、撮影モードは4Kには対応しない。新たに1080/60p撮影に対応したほか、従来モデル(HEOR3ホワイト)より15%小型化し、バッテリ持続時間を向上している。
1080/60pのほか、1080/30pや720/120p、960/60pなどの撮影モードも従来通りに搭載。レンズも歪みを抑制し、画質を向上しただけでなく、イメージプロセッサも強化。低光量環境下での撮影性能を強化した。またバッテリ持続時間も約30%向上しているという。撮像素子は10メガピクセルのCMOSで、静止画撮影やフォトバーストやタイムラプス撮影に対応する。
Wi-Fiリモートは別売となるが、スマートフォンのGoPro APPからのライブビューや撮影操作などに対応。付属品はベースマウント(平面/曲面用)やバーチカルクイックリリースバックル、クイックリリースバックル、3方向ピポットアーム、バッテリ、ハウジングなど。
HERO3ホワイトエディションは、40m防水ハウジングを採用し、1080/30pまでの撮影に対応。2012年発発売モデルと名称は同じだが、小型化が図られるなど、リニューアルした。
ラインナップはHERO3同様に4種類となるが、シルバーエディションでは、1080p/60fpsなどの高画質映像を撮影できるようになった代わりにProtuneモードが廃止。ホワイトエディションは、名称も性能面も大きな変更点はないが、付属ハウジングがHERO3+共通の小型のものとなるほか、Wi-Fiチップも新しいものになる。
これにより、プロ・エンスージアスト向けのブラックエディション、ハイアマチュア向けのシルバーエディション、エントリーユーザー向けのホワイトエディションと、エディションごとにわかりやすいターゲット設定がなされることになる。
HERO3+ ブラック | HERO3+ シルバー | HERO3 ホワイト | |
---|---|---|---|
4K | 最高15fps | - | - |
2.7K | 最高30fps | - | - |
1080p | 60p SuperView | 60p | 30p |
720p | 120p SuperView | 120p | 60p |
CMOS | 12メガ | 10メガ | 5メガ |
Wi-Fi | ○ | ||
Wi-Fi リモート | ○ | - | - |
オート ローライト | ○ | - | - |
ProTune | ○ | - | - |
価格 | 43,050円 | 33,600円 | 25,200円 |
編集ソフトの「GoPro Studio」も新バージョンの「GoPro Studio 2.0」として公開。Mac、Windows版を提供する。
また、新アクセサリとして、ジョーズフレックス クランプマウント(5,250円)と、ジュニアチェストマウント5,775円、ヘッドストラップ&クリップ(1,995円)、サクションカップマウント(4,200円)、トライポッドマウントセット(1,365円)、プロアクティブレンズ&キャップ(2,100円)などもあわせて発売開始した。
モンスター田嶋も登場。GoProの考えるサードマーケットとは?
発表会では、GoProの国内正規代理店タジマモーターコーポレーションの代表取締役会長であり、レーシングドライバーとしてモンスター田嶋の愛称でも有名な田嶋伸博氏が挨拶。「GoPro HERO3+」を国内販売することを発表するとともに、「タジマとしては、今後若いアスリートを支援したい。また、教育、研究関係のなどからも引き合いがある」と述べ、さまざまなジャンル、多彩なシーンへGoProの活用が広がることに期待を寄せた。終始和やかな雰囲気で開催された発表会の最後には、来場したメディア各社に新製品を1台ずつ田嶋氏が手渡しでプレゼントするというサプライズもあった。
米GoProでアジア担当のインターナショナルセールスマネージャーを務めるアート・セルバンテス氏も登壇し、GoProの「Make it Easy」というシンプルなコンセプトと、「自身の記録や得がたい体験を共有したい、あるいはかっこよく見せたい人へ」というメッセージを紹介した。全世界での“ポケットサイズのデジタルビデオカメラ”のメーカー別マーケットシェアも示し、9.2%のサンヨーや、8.1%のContour、7.6%のソニーをはるかに上回る23.5%をGoProが占め、圧倒的なシェアで業界をリードしていることを強調した。
今後の事業方針についても解説し、これまで“コアマーケット”としてサーフィン、オートバイ、ウィンタースポーツなどのユーザーに、“セカンドマーケット”としてカメラショップ、その他のスポーツグッズ、ミリタリー向けといったところにフォーカスしてきたが、今後は“サードマーケット”として一般の消費者、あるいは一般の販売店にもGoProをプッシュしていくとした。
ソーシャルメディアに対する取り組みについても紹介。GoProではSNS等への動画アップロードを手軽に行なえるようになっているが、こういった機能によってYouTubeではGoProで撮影したコンテンツが毎分3個のペースでアップロードされているという。YouTubeのGoPro公式アカウントは100万人のサブスクライバーが登録し、アップロードしている動画の閲覧数は2億6,000万を超え、ESPNやDiscovery、NIKEなど大手企業と同等かそれ以上の人気を集めている。
さらに、FacebookのGoPro公式アカウントにおけるエンゲージメント率は3.4%と、ESPNの4.5%、NFLの3.6%に次ぐ第3位で、MBAやMLBなどより高いとしている。最近では「How Will You GoPro?」というキャンペーンを同社ホームページ上で展開。ユーザーがGoProで撮りたいモチーフを企画提案することで、選ばれた人はGoProの専門チームと世界中どこへでも撮影に行って夢をかなえることができるという取り組みも合わせて紹介した。
最後に動画編集ソフト「GoPro Studio」の開発担当でもあるシニアソフトウェアエンジニア ティム・バックリン氏が、GoPro HERO3+の詳細や新たに加わったアクセサリーなどについて解説を行なった。Black Editionのハードウェア面では、従来のHERO3と比べて本体が20%軽くなったこと、より精細に描写する新しいレンズを採用したこと、バッテリー容量の増加と処理の最適化により稼働時間が延びたことなどを紹介した。
また、新機能についても詳しく解説。被写体の明るさに応じて自動でフレームレートを調整する「オートローライトモード」により、明るい屋外から屋内・トンネルなどの暗い場所へ移動するような際にも高い効果が得られるとした。「スーパービュー」については、4:3のアスペクト比の映像をもとに、主に左右端を横方向へ引き延ばして自然な見た目で16:9に変換する処理になっているとし、上下の視界の広さや安定性に優れた4:3の映像と、臨場感ある16:9の映像の両方の利点を兼ね備えた機能であると語った。目立ちにくい変更点としては、より高速なWi-Fiチップを搭載することで、専用スマートフォンアプリからの映像プレビューの遅延が少なくなったことなどを挙げた。
マウントアクセサリーには新たに5種類の製品が加わる。3歳以上の子供の体にGoProを固定できる「ジュニアチェストマウント」、クイックリリースバックルにより取り付け・取り外しが簡単になった新しい「サクションカップマウント」と「トライポッドマウント」、蛇腹のようなアームでフレキシブルに向きなどを変えられる「ジョーズフレックスクランプマウント」、帽子や頭部に固定できる「ヘッドストラップ&クリップ」が、HERO3+およびHERO3などで利用可能になる。