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4K VIERA最上位や湾曲65型有機EL、ハイレゾヘッドフォンなど、パナソニックブース
(2014/9/6 09:45)
国際コンシューマ・エレクトロニクス展「IFA 2014」が、ドイツ・ベルリンの国際見本市会場において9月5日(現地時間)に開幕した。出展社の中から、パナソニックブースで展示された製品をレポートする。なお、IFAのパナソニック関連では、「テクニクス」の復活や、4K/60p対応の最上位ビデオカメラ「HC-X1000」、津賀社長へのインタビューを、それぞれ別記事で掲載している。
直下型LEDの4KテレビAX900、湾曲65型有機ELなど
パナソニックブースの入口には、液晶テレビの最上位機種「AX900シリーズ」や大画面の「X940シリーズ」、ビデオカメラ最上位の「HC-X1000」など、4K対応製品をまとめて展示。“4K World”としてアピールしている。
「AX900」は、直下型のLEDバックライトを搭載し、より細かなエリアでLEDを部分駆動するバックライトコントロール技術などを搭載。プラズマテレビなどでも培った色再現技術も備える。新開発のクアッドコアプロセッサを搭載し、スマートテレビ関連の機能も進化させている。
有機ELテレビの4K/65型も参考展示。海外でのトレンドを踏まえ、試作機は湾曲型の画面を採用している。同社の有機ELパネルは、1月のCES 2014でも出展した「印刷方式」で知られるが、今回展示されたものはそれとは異なるものだという。
パネルの詳細は公開していないが、CESの展示とは別のパネルを使用しているとのこと。なお、製品化の時期などは明らかにしていないが、今回の展示は「デバイス(パネル)としてではなく、画質を確認していただくために用意したもの」(同社)とのこと。今後の製品化も期待したい。
デジタル一眼カメラの「LUMIX GH4」や、アクションカムの「HX-A500」など、同社カメラの4K対応も進んでいる。今回のIFAで新たに発表されたのが、4K/60p記録に対応した「HC-X1000」。これらの製品で実際に撮影を体験できるコーナーも設けられている。
その他にも、業務用の4K関連製品として、スーパー35㎜センサー搭載の「4K VARICAM」も展示している。
“ハイレゾ対応ヘッドフォン”も製品化
同社オーディオ関連で最も大きな話題となったのは、“テクニクス”ブランドの復活。ブースでも多くの人が過去の名機を振り返ったり、新登場したリファレンスの「R1シリーズ」や、プレミアムシステムの「C700シリーズ」のコーナーを訪れていた。なお、専用ルームでは両製品の試聴もできるようになっている。
また、同社が“ハイレゾ対応ヘッドフォン”と位置付ける「RP-HD10」も、パーソナルオーディオ関連のコーナーに出展。1月のCESでは試作機が展示されていたが、今回のIFAでは製品版となって披露された。ドライバは50mm径で、多層構造のフィルム素材を用いた振動板により、ドライバ内部での音質の劣化を抑え、高域は50kHzまで再生可能としている。フィット性も追求しており、ユーザーそれぞれに合う柔軟性を持つという。ドイツでは9月より発売し、価格は249ユーロ。
再生周波数帯域は4Hz~50kHz、インピーダンスは18Ω、感度は92dB/mW。入力端子は金メッキのステレオミニで、標準プラグアダプタも付属する。ブースで試聴したところ、周囲のノイズが大きかったため細かな音質までは判断できなかったが、開放的なサウンドと、装着の快適さは実感できた。
スピーカーは、マルチルーム再生に対応した「SC-ALL8」などのワイヤレススピーカーを展示。海外で普及している定額ストリーミング音楽配信の「Spotify」や「napster」、「AUPEO」、クアルコムの「All Play」に対応している点を特にアピールしている。