ニュース

40型以上のテレビは3割超が4K、全体の平均単価は77,000円に上昇。BCN調査

 BCNは15日、'15年9月の液晶テレビ販売動向の調査結果を発表した。テレビの大型化により、平均単価は77,000円まで上昇し、サイズ帯別台数比率では40型が28.2%で、30型の28.4%に迫っている。また、40型以上のモデルにおける4K対応比率が初めて3割を上回った。

液晶テレビの平均単価とサイズ帯別台数比率(出典:BCN)

 家電量販店22社のPOSデータを集計した「BCNランキング」をもとに、'15年4月から9月までの液晶テレビ販売動向をまとめたもの。液晶テレビ台数の前年同月比は2ケタ減となったが、平均単価は同月に77,000円に達し、4月の57,000円と比較して半年で2万円上昇した。

 単価上昇の要因のひとつは画面サイズの大型化で、サイズ帯別台数比の中で、40型台は4月の19.9%から28.2%へと8ポイント以上増加。30型台の台数比は40型台より0.2ポイント多い28.4%だが、BCNでは「今後比率が逆転する可能性もある」としている。一方で、20型台は4月の24.3%から17.2%へと約7ポイント減少した。

40型以上の4K対応台数・金額比率(出典:BCN)

 画面サイズの大型化に連動し、4K対応テレビの台数/金額の比率も増加。9月の40型以上における4K対応モデルの台数比は31.4%となり、初めて3割超えを記録。金額比も51.9%まで拡大した。

 40型以上の4K対応テレビと非対応テレビの平均単価を比較すると、4K対応は20万円強、非対応は9万円弱。この単価の差が6カ月ほぼ変化していないことも、液晶テレビ市場の単価上昇に繋がっているという。

 BCNでは「(液晶テレビの)市場全体が伸びを欠く中で、4K対応モデルが一定の売れ行きを維持したことが、4K対応比率を高める方向に作用した」と分析。その上で、映像コンテンツ対応の遅れが今後の課題になると指摘している。

(庄司亮一)