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4K+HD同時出力や1080p 4倍速撮影などパナソニックの業務用ハンディカメラ2機種

 パナソニックは、4KとHD映像の同時出力も可能な業務用スタジオハンディカメラ「AK-UC3000」シリーズと、1080pの4倍速撮影も可能なHDカメラ「AK-HC5000」シリーズを3月に発売する。価格は「AK-UC3000」が450万円、「AK-HC5000」が650万円。各モデルに多治見/LEMOコネクタモデルを用意するが、価格は同じ。

上が4Kカメラ「AK-UC3000」、下がHDカメラ「AK-HC5000」

 どちらのカメラでも使用できるカメラコントロールユニット(CCU)、リモートオペレーションパネル(ROP)、マスターセットアップユニット(MSU)、9型LCDカラービューファインダ、1.5型HDビューファインダ、ビルドアップユニットも合わせて発売。これらの機器は、4月18日~21日まで米ラスベガスで開催される「2016NABショー」に出展される。

4K撮影対応のAK-UC3000、HDカメラ「AK-HC5000」

 AK-UC3000シリーズは、新開発の4K大判MOSセンサーを搭載。外付けアダプタを使わず、2/3型レンズを接続できる。大判センサー専用に設計した内蔵レンズで高画質を実現し、4K UHDとHD/SDの同時出力にも対応。運用に応じた映像出力を選択でき、ワークフローを効率化できるとする。ただし、UHD/HD/SDの映像出力は、組み合わせるCCUからの出力となる。

 HDカメラ「AK-HC5000」は、2/3型 3MOSセンサーを搭載。別途1080/239.76p、200pを記録する機材と組み合わせる事で、最高1080p 4倍速のハイスピード撮影に対応する。

 どちらのカメラも2つの撮影モードが選べ、ハイセンスモードではAK-UC3000がF10、AK-HC5000がF11の高感度を実現しながら、SN比60dB以上を確保できるという。

 両モデルとも、MOSセンサーの高速読み出しにより、スキュー歪みを低減できる。

 撮影機能ではほかにも、レンズのレジストレーションエラーをカメラ側で自動補正し、周辺画像の色にじみを抑えるCAC(色収差補正)機能や、黒ツブレ・白トビを自動的に抑えるDRS(ダイナミック・レンジ・ストレッチャー)、肌のシワやくすみを始め、色相360度で肌色以外の色も補正するスキントーンディテール補正などを搭載。

 シネガンマ機能(V-REC、F-REC)に加え、FILMLIKE 1~3モードを選択可能なセレクタブルガンマ。EBUやNTSCのプリセットカラーマトリクス、12軸色補正、リニアマトリクスなど、充実のカラーコレクター機能も備えている。

関連機器も充実

 関連機器も充実。CCUの「AK-UCU500/UCU500S」と組み合わせると、4K/HD映像信号を光ファイバーで非圧縮長距離伝送が可能。CCUから電源供給した場合、カメラとCCUの間は約2kmまでの伝送ができる。

 カメラに外部電源を供給し、汎用の光伝送装置を使用して約10kmまで延長も可能。CCUとROPの間は、専用シリアル線のほか、LANケーブルを介したIP接続にも対応する。リモートオペレーションパネル「AK-HRP1000/HRP1005GJ」には、優れた視認性のカラー液晶ディスプレイを採用した。

(山崎健太郎)