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ATOMOS、4K/60p録画対応モニタ一体型レコーダ最上位「SHOGUN INFERNO」

 ATOMOSは、米ラスベガスで開催されている放送機器展「NABショー」に合わせ、モニタ一体型レコーダの4K/60p対応最上位モデル「SHOGUN INFERNO」を発表した。2016年第3四半期の発売で、価格は27万8,000円(税込)を予定。既存機種における、Atom HDRモード対応の拡充など、アップデート情報も発表している。

4K/60p対応最上位モデル「SHOGUN INFERNO」

4K/60p対応最上位モデル「SHOGUN INFERNO」

 カメラからの映像出力を高画質でキャプチャし、映像のモニタリングも可能なシリーズの最上位モデル。従来のSHOGUN、SHOGUN FLAMEで採用してきたプロセッサを一新し、性能を向上させ、4K/60p収録を実現しているのが特徴。7.1型モニタを備え、解像度は1,920×1,200ドット。2.5型のSSDがストレージとして利用できる。ただし、4K/50p/60p対応のメディアは、別途検証結果をWebで公開予定。

 筐体サイズはSHOGUN FLAMEと同じで、そこに1,500nitの高輝度液晶やデュアルバッテリースロットなどを装備。入力端子として、HDMI 2.0、12G-SDIに加え、3D SDIを4系統装備。クワッドリンクSDI入力を用いて、4K/60p入力に対応する。カメラはPMW-F55、Varicam35、RED EPICなどのクワッドリンクSDI出力と組み合わせ可能。

「SHOGUN INFERNO」の背面
側面

 映像出力もHDMI 2.0、12G-SDIに対応しており、収録映像の再生出力だけでなく、クワッドリンクSDI入力時に常時HDMI、12G-SDIに変換出力するコンバータ機能も備えている(クワッドリンクSDIは入力のみ対応)。

 FLAMEシリーズで搭載していたLogガンマによるHDR映像のモニタリングに特化した「Atom HDRモード」も引き続き搭載。各カメラメーカーのLogガンマ映像をSHOGUN INFERNO/FLAMEに採用した高輝度LCDの特性に最適化することで、自然な色調と滑らかな高輝度階調の表示を実現するという。

 HDRワークフローに寄与する新機能として、PQ in/out(PQガンマ入出力)も搭載。Logガンマ映像を入力時に、リアルタイムにPQガンマ(SMPTE ST2084)へ変換、PQガンマ対応HDRモニタに出力して、収録現場のディレクターモニタでの視聴を可能にするもの。PQガンマ映像入力時にAtomHDRモードでの表示にも対応する。RAW to ProRes/DNx収録も4K/60p対応に進化。Sony FS RAWのHD 240fps出力にも対応し、2K/240pの連続記録を可能にする。4K/30pまでのCinemaDNG収録にも対応予定。

Atom HDRモード対応機種が拡充

 前述のAtom HDRモードに対応する機種が拡充。SHOGUN、NINJA ASSASSIN、SHOGUN STUDIO、NINJA BLADE、SAMURAI BLADEでも利用可能になる、ファームウェアのアップデートが5月以降順次行なわれる。

 これらの機種は、液晶輝度が400nitのため、HDRとして表現できるダイナミックレンジの幅は狭い。しかし、Logガンマでのモニタリングを改善することが確認できたため、Atom HDRモードを採用するという。

 さらに、PQ in/out(PQガンマ入出力)機能をFLAMEシリーズに追加できる、AtomoOS 7.1も5月末頃に無償公開が予定されている。

(山崎健太郎)