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復活Technicsターンテーブルの標準モデル「SL-1200G」。33万円

 パナソニックは、Technicsブランドのアナログターンテーブル「SL-1200G」を9月9日より発売する。価格は33万円。カラーはシルバー(-S)。

SL-1200G

 6月に世界限定生産1,200台(日本では300台限定)のSL-1200GAE(50th Anniversary Edition)を発売するが、すでに予約は締め切られている。SL-1200Gは受注生産だが、標準モデルとして展開する。

 SL-1200GAEとSL-1200Gの違いは、トーンアームがシャイニーシルバーからマットシルバーに変更される他、インシュレータのハウジング色が、ダークシルバーからメタリックブラックに変更。また、内部素材もαGELから特殊シリコンラバーに変更される。

 Technics(テクニクス)の名機「SL-1200シリーズ」に近いフォルムを採用したアナログターンテーブル(レコードプレーヤー)。デザイン面やダイレクトドライブ(DDドライブ)の採用などSL-1200の伝統を踏襲しながら、最新技術の導入により、より安定した回転や振動低減を実現している。

 ダイレクトドライブ方式の課題であった「コギング」と呼ばれる回転ムラや、回転中の微小な振動発生を抑制するため、新開発の「コアレス・ダイレクトドライブモーター」を搭載し、面対向式のツインローターにより高トルクを確保する。

 回転の精度検証・補正を行なうモーターの回転制御には、BD機器の開発で培った技術を採用。モータの動作状態にあわせて駆動モードを切り替えることで、強いトルクと高安定性を実現する。また、エッチングとレーザー加工を組み合わせた539本の高精度なスリットにより、0.67度の精度でエンコーダがモータの回転位置を検出し、負荷変動要素に応じた最適補正が行なえるという。

 トーンアームはマグネシウム製。軸受部のジンバルサスペンションには切削加工のハウジングを使用した高精度ベアリングを採用し、5mg以下という高い初動感度を実現。レコード盤を正確にトレースし、カートリッジの信号読み取りの精度を高める。

 筐体は、重量級ゴムベースとBMCシャーシ、アルミダイカストシャーシに加え、10mm厚のアルミトップパネルを加えた4層構造。アルミ表面はヘアライン仕上げを施している。

 プラッターは、真鍮板とアルミダイキャストシャーシを一体化し、さらに裏面に不要共振を排除するデッドニングラバーを貼った3層構造の3.6kg重量級プラッター。振動を抑えつつ剛性を向上している。また、高比重の亜鉛ダイカストハウジングを組み合わせたインシュレータにより、再生音などを含む外部からの振動を遮断する。

 回転数は33 1/3、45、78rpm。ピッチ変更幅は±8%、±16%。SN比は78dB。適正カートリッジ重量は14.3~28.5g。出力端子はPHONO×1と、アース端子×1。電源ケーブルは着脱可能。消費電力は12W。外形寸法は453×372×173mm(幅×奥行き×高さ)、重量は18kg。

(臼田勤哉)